記事・レポート

ミサコ・ロックス!が体現するアメリカン・ドリーム

米国発、オンリーワンの日本人漫画家が切り開くティーンコミック市場

更新日 : 2010年08月25日 (水)

第1章 「コミック=漫画」じゃない!?アメリカのコミックは多種多様

「アメリカで唯一の日本人漫画家」と称されるミサコ・ロックス!は、クール・ジャパンとは全く異なるマンガで新たなコミック市場を開拓し、アメリカン・ドリームを体現しました。どのようにチャンスを掴んだのか、成功までの道程とアメリカの出版事情について、プロモーション方法やiPadの影響にも触れながら語ります。

ゲスト講師:Misako Rocks!(ミサコ・ロックス!/高嶋美沙子)コミック・アーティスト
モデレーター:西川英彦 法政大学 経営学部 教授

ミサコ・ロックス!氏

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ミサコ・ロックス!: きょうはアメリカのコミック市場、それからアメリカの文化や出版事情についてお話したいと思います。

日本では「コミック=漫画」だと思うのですが、アメリカにはコミックの種類がたくさんあります。いくつかご紹介すると、まず「アメリカン・コミック」というのは『スーパーマン』や『スパイダーマン』など、薄くて300円程度で買えるものです。昔からテレビでやっていたので、おじいちゃんとかおばあちゃんなど、年齢層が高い方に人気です。

「キッズ・コミック」は、5歳くらいまでの子ども向け。家族やお母さんが読んであげる薄くて小さなコミックで、500円くらいで買えます。

もちろん「漫画」もあります。発音は“マンガ”じゃなくて“ミャンガ”ですけど(笑)。日本から輸入されたものと、外国の方がつくったオリジナル漫画がありますが、ちゃんと日本式に右から左に読むように訳されています。

「ウェブ・コミック」もあります。日本ではたぶん携帯電話の有料コンテンツで読むことが多いと思いますが、アメリカでは無料で読むものという感じで、なかなかビジネスにならない分野です。でも、この分野で、口コミで広げて頑張っている若い子たちは多いです。

「ジーンズ」というのもあります。これは自分でコピーしてつくって、タダ同然で売っているものです。アート系のものが多くて、インディーズ系の本屋というか、地元の小さな本屋さんで売っています。

私のは「グラフィック・ノベル」という分野で、実は漫画ではありません。ドラマティックなストーリー展開があって、長いと1,000ページくらいの分厚いものなったりします。心理描写などが細かいんですけど、ストーリー性でいうと漫画に似ています。

このように、アメリカのコミックスは話し出したら切りがないくらいたくさん種類があります。でも日本のように月刊誌、週刊誌のものは全くないので、コミック業界は売上につなげるのが大変で、アメリカではいまだに小説が強いんです。

本屋さんも日本と違って、「Barnes &Noble」と「Borders」という2つの大きいチェーンしかありません。日本なら電車で移動するときに駅ビルやコンビニで漫画を買えますが、アメリカではそもそも電車で移動するというスタイルも駅ビルもほとんどありません。コンビニで買うというのもありません。本屋はモールやショッピングセンターにあって、車で「買いに行くぞ」という感じです。ローカル書店もありますが、ほぼ二大書店の独占です。

出版社は大手出版社とコミック出版社があって、私のはディズニー系のハイペリオン・ブックス社とヘンリー・ホルト社という大手出版社から出ています。これは教科書も出版している“本の会社”で、漫画はあまり出さない会社です。じゃあ、私はどうやって出版したのか——という話をするためには、ちょっと過去を振り返らなくてはならないんです。

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Misako Rocks!/高嶋美沙子 (コミック・アーティスト)
西川英彦 (法政大学 経営学部 教授)

ミサコ・ロックス!(コミック・アーティスト)
西川 英彦(法政大学教授)
日本から「輸出」されたアニメ、マンガではなく、アメリカを舞台にアメリカ人の登場人物を描く「純アメリカ産・マンガ」を創作するミサコ氏。米国のティーンコミック市場を切り開き、アメリカ発・唯一の日本人漫画家として独自の地位を確立した彼女に、アメリカのコミック市場の現状・特性や「日本オタク」の生態から現代のティーンの事情まで伺う貴重なセッションです。日本のソフト・パワーの動向に関心のある方にもお勧めです。


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