記事・レポート
「仕事に快楽を」Francfrancをつくった男の仕事哲学
髙島郁夫『遊ばない社員はいらない』出版記念セミナー in 日本元気塾
日本元気塾キャリア・人経営戦略
更新日 : 2011年07月26日
(火)
第8章 「 仕事の成果は、楽しんだ時間で決まる」

髙島郁夫: 今後のこと、人生、何をしたいかということを聞かせてもらえますか。
井上英明: 「世界一の花屋を絶対つくる!」というのはもちろんあります。それから他にもチャレンジしたいことが。
会社設立から20年経ったとき(2008年)、過去を振り返って気づいたことがあるんです。当初、無店舗で花を配達していた頃、お金持ちの方の家に花を持って行くと、「いい花瓶とかはないの?」と聞かれることがありました。僕は佐賀出身なので、有田焼に当然いいのがあるじゃないですか。代議士の方から若手作家を紹介されたこともあり、有田焼の壺なども売っていました。
イベント企画と花と壺……一見めちゃくちゃな感じがするけれど、「俺がやろうと思ったんだから、何か通じているんじゃないかな」と思って考えてみたんです。そしたら、やっぱり僕は、楽しい時間が好きなんですよ。みんなと遊んでいるとか、おいしいものを食べているとか。だからイベント企画をやったんですね。そして、そういう空間には花があったほうがいいと思ったし、いい器があったほうがいいと思ったんです。
僕はこれまで「Aoyama Flower Market」というリテール・ブランドをつくってきました。そこで本物のノウハウがちゃんと身に付いているなら、ほかのブランドもつくれる、つくれなきゃ偽物だと思っています。だから、ブランド・ブリーディング・カンパニーを目指したいと思っているんです。ゼロからブランドを育てていく店ですね。
トライアスロンの専門店「ATHLONIA(アスロニア)」もそうだけど、マネジメント・ミックスしたいんです。カフェ……という言い方はしたくないんですけれど、花や緑に身を包まれるような空間をつくろうと思って、今、いろいろメニューを考えているところです。飲食に重きを置くのではなく、視覚、触覚、嗅覚といった五感で「いい時間だな」と感じてもらえるような店を世に出してみようと思っています。
髙島郁夫: 今日はあまり出ていなかったけれど、井上さんは、いつも擬態語をいっぱい使って話すんですよ。「ガー」とか「ダー」とか、かなりエネルギッシュ。でも、そういうふうに五感で感じたことを、後でいろいろ考えているんだなということが、今日初めてわかりました(笑)。
井上英明: 最近は「ひょっこり」という言葉をよく使っているみたいです。だから、あまり計画性がないというか、結局、その場その場でやるのが好きなんですよ。髙島さんもそうじゃないですか。
髙島郁夫: 割と出たとこ勝負ってところはありますね。頭で考えても、なかなかうまくいかないから。
井上英明: 考えている暇があったら、やっちゃったほうが早いことが多いですよね。
髙島郁夫: そう、ダーッとね(笑)。
『遊ばない社員はいらない』というテーマでお話ししてきましたが、自分も井上さんも、こうやって遊んでいます。本のサブタイトルにもなっていますが、「仕事の成果は、楽しんだ時間で決まる」——という言葉で、今日は締めたいと思います。井上さん、みなさん、どうもありがとうございました。(終)
井上英明: 「世界一の花屋を絶対つくる!」というのはもちろんあります。それから他にもチャレンジしたいことが。
会社設立から20年経ったとき(2008年)、過去を振り返って気づいたことがあるんです。当初、無店舗で花を配達していた頃、お金持ちの方の家に花を持って行くと、「いい花瓶とかはないの?」と聞かれることがありました。僕は佐賀出身なので、有田焼に当然いいのがあるじゃないですか。代議士の方から若手作家を紹介されたこともあり、有田焼の壺なども売っていました。
イベント企画と花と壺……一見めちゃくちゃな感じがするけれど、「俺がやろうと思ったんだから、何か通じているんじゃないかな」と思って考えてみたんです。そしたら、やっぱり僕は、楽しい時間が好きなんですよ。みんなと遊んでいるとか、おいしいものを食べているとか。だからイベント企画をやったんですね。そして、そういう空間には花があったほうがいいと思ったし、いい器があったほうがいいと思ったんです。
僕はこれまで「Aoyama Flower Market」というリテール・ブランドをつくってきました。そこで本物のノウハウがちゃんと身に付いているなら、ほかのブランドもつくれる、つくれなきゃ偽物だと思っています。だから、ブランド・ブリーディング・カンパニーを目指したいと思っているんです。ゼロからブランドを育てていく店ですね。
トライアスロンの専門店「ATHLONIA(アスロニア)」もそうだけど、マネジメント・ミックスしたいんです。カフェ……という言い方はしたくないんですけれど、花や緑に身を包まれるような空間をつくろうと思って、今、いろいろメニューを考えているところです。飲食に重きを置くのではなく、視覚、触覚、嗅覚といった五感で「いい時間だな」と感じてもらえるような店を世に出してみようと思っています。
髙島郁夫: 今日はあまり出ていなかったけれど、井上さんは、いつも擬態語をいっぱい使って話すんですよ。「ガー」とか「ダー」とか、かなりエネルギッシュ。でも、そういうふうに五感で感じたことを、後でいろいろ考えているんだなということが、今日初めてわかりました(笑)。
井上英明: 最近は「ひょっこり」という言葉をよく使っているみたいです。だから、あまり計画性がないというか、結局、その場その場でやるのが好きなんですよ。髙島さんもそうじゃないですか。
髙島郁夫: 割と出たとこ勝負ってところはありますね。頭で考えても、なかなかうまくいかないから。
井上英明: 考えている暇があったら、やっちゃったほうが早いことが多いですよね。
髙島郁夫: そう、ダーッとね(笑)。
『遊ばない社員はいらない』というテーマでお話ししてきましたが、自分も井上さんも、こうやって遊んでいます。本のサブタイトルにもなっていますが、「仕事の成果は、楽しんだ時間で決まる」——という言葉で、今日は締めたいと思います。井上さん、みなさん、どうもありがとうございました。(終)
関連書籍
遊ばない社員はいらない 仕事の成果は楽し
高島郁夫ダイヤモンド社
「仕事に快楽を」Francfrancをつくった男の仕事哲学 インデックス
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第1章 遊ぶことは自分を知ること。遊ぶと仕事の実力がわかる
2011年07月12日 (火)
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第2章 考え方を変え、行動すれば、試練もハッピーに変えられる
2011年07月14日 (木)
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第3章 たった7人の株主総会を、1,000人以上集まるイベントへ
2011年07月15日 (金)
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第4章 いつも心はナチュラルに。落ち込んだり浮かれたりしないこと
2011年07月19日 (火)
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第5章 自分が欲しいもの、行きたい店、受けたいサービスを提供する
2011年07月21日 (木)
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第6章 井上英明さんが、会計士から花屋に転身した理由とは?
2011年07月22日 (金)
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第7章 インプットも仕事。だから、1カ月間、会社を休む
2011年07月25日 (月)
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第8章 「 仕事の成果は、楽しんだ時間で決まる」
2011年07月26日 (火)
該当講座
髙島郁夫(㈱バルス 代表取締役社長)×井上英明(㈱パークコーポレーション代表取締役)
11月11日発売「遊ばない社員はいらない~仕事の成果は、楽しんだ時間で決まる~」(ダイヤモンド社)刊行を記念し、日本元気塾セミナーを開催。髙島氏がバルスの経営を通じて得た独自の経営論はもちろん、いい仕事の根源となる、自分の生活を豊かにするために「もっと本気で遊べ!」という強烈なメッセージを送ります。
日本元気塾
キャリア・人 経営戦略

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スマホ時代の課題を哲学の視点を使って考えていく本書『スマホ時代の哲学〜失われた孤独をめぐる冒険〜』。著者の哲学者・谷川嘉浩さんと、人材・組織....