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異色の大ヒットビジネス書『もしドラ』はこうして生まれた

~仕掛け人が語るミリオンセラーへの軌跡と、売れる企画の法則~

BIZセミナーマーケティング・PRコンテンツビジネス
更新日 : 2011年05月24日 (火)

第4章 公式略称『もしドラ』は、Twitterで広めました

加藤貞顕氏

加藤貞顕: 『もしドラ』が出版されてすぐに、Twitterやブログに感想や突っ込みがたくさん書かれていることに気づきました。本が流行ったのが、ちょうどTwitterが盛り上がりはじめた時期と重なったせいもあるのでしょうが、とにかく口コミが多かったのです。この本は人に語りたくなる本なんですよね。当時、僕もTwitterを使い始めた頃だったので、ちょっと試してみようと思って、2つのことをやってみました。その1つは「公式略称を広める」こと、もう1つは「書店さんや読者のみなさんと交流する」ことです。

公式略称については、広めるためにかなり力を入れました。例えば「昼休みに読んでいるんですけれど、本の名前が長過ぎなんです」というつぶやきには、「担当編集者です。つぶやきありがとうございます。公式略称は『もしドラ』です」と返しました。こうしたことを出版直後から数カ月続けたのです。すると次第に、「公式略称は『もしドラ』らしいよ」などと、人から人へとどんどん広がっていきました。最初は『女子ドラ』『JKドラッカー』などいろいろな略称がバラバラにありましたが、だんだんと『もしドラ』に集約されていきました。

短いタイトルは、読者だけでなく、新聞や雑誌といったメディアも欲しがります。それは、記事の見出しに書名を入れるためですが、こうしたメディアが見出しに『もしドラ』を使いはじめたときは、本当に普及したなと思いました。おかげさまで、2010年の流行語大賞候補にもノミネートされました。

Twitterでは公式アカウント「@moshidora」もつくりました。こちらは社内の若手が担当し、『もしドラ』や「ドラッカー」などで検索を行い、読者を見つけたらすかさずフォローして、積極的にコミュニケーションすることでつながりを増やしていきました。ダイヤモンド社の営業部員たちも、それぞれTwitterを活用しています。彼らは書店でおもしろい展示やPOPなどを見かけると、すぐに写真に撮って発信してくれました。それに僕らがリツイートしました。

Twitterは非常につながりがつくりやすいので、大変重宝しています。特に深いつながりができた人には、会いに行くこともあります。例えば書店員さんでPOPを作ってくれた方に会いに行ってお礼を言ったり、売り方や売れ行きについてアドバイスをいただいたりしています。

書店さん向けには、いろいろなグッズも作りました。しおり、POP、等身大のみなみちゃんのパネル、名刺に貼れるシール、それから店員さん用のエプロンなど。しおりにはちょっとしたギミックがあって、箱入りで書店のレジ横に置かれるのですが、店員さんだけが見える裏側の部分にみなみちゃんが「たくさん売ってくださってありがとうございます」とお礼を言う絵が入っています。こういう細かいことをほんとうにたくさんやっています。

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異色の大ヒットビジネス書『もしドラ』はこうして生まれた

~仕掛け人が語るミリオンセラーへの軌跡と売れる企画の法則~

異色の大ヒットビジネス書『もしドラ』はこうして生まれた
加藤貞顕 (ダイヤモンド社 書籍編集局第三編集部)
田中洋 (中央大学大学院ビジネススクール 教授 )

加藤 貞顕(ダイヤモンド社 書籍編集局 第三編集部)
田中 洋(中央大学大学院ビジネススクール教授)
本講座では発行部数が150万部を突破し、社会現象化している『もしドラ』の担当編集者であり、さまざまな販促プランニングにも携わったダイヤモンド社の加藤貞顕氏をお招きします。過去にも多くのヒット書籍を担当してきた加藤氏に、独自の「眼」で「企画の芽」を見つける方法から、Twitterを活用した新たなプロモーションの工夫、電子書籍版ヒットの裏側と今後の戦略までをお伺いします。


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