記事・レポート

吉田カバンの社長が語る「メイド・イン・ジャパン」ブランド

変わらないけど変わり続ける“ぶれない経営”に迫る

更新日 : 2010年02月26日 (金)

第4章 ブランド維持の基本は、それをつくり上げる人間の心

首藤明敏氏(左)吉田輝幸氏(右)

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吉田輝幸: ブランドをいかに保持し続けるか。これは素晴らしいものづくりに徹すること、すべてゼロから成し遂げる努力をすることだと思っています。ブランディングについての書物はたくさん出ていますが、私自身が現場にいて感じることは、ブランド維持の基本は、それをつくり上げる人間の心だということです。

きちんとした人格をもった人が考え、悩み、つくり上げていく製品は、自然と製作途中で同じ素晴らしい人格を持った人々とのめぐり会いがあります。そうした人々が同じ土俵で切磋琢磨することで、長い間維持し続けられるブランドができるのだと思います。

わが社はデザイン、素材、金具、つくり方、すべて社内のデザイナーが開発に関わっています。当然、ものづくりの創業者精神、そして社是「一針入魂」の精神が行き渡っているわけです。よそでできない縫製、素材、デザイン、使用方法などで、独特なカバンをつくり、消費者の皆さんに喜んでいただけるカバンづくりに励んでいます。もちろん営業、販売スタッフも、この精神は忘れていないと思います。

消費者の皆さまは素晴らしい感性、感動、知識をもっていらっしゃいます。むしろ、我々より幅広い知識を持っていると思います。このような素晴らしい消費者の皆さまを欺くようなブランド展開はできません。ブランドは消費者の皆さんによって育てられるものです。それには「一針入魂」を忘れることなく、皆さんに育てていただける商品づくりをしなければなりません。

これは決して難しいことではありません。人間としてきちんとした心をもって物事に努力していけば、思いは必ず実現できると思います。そして常に自分の周り、すべてに注意を払うことも大切です。そうすれば、そこから何か素晴らしいものが必ず生まれてくると思います。

そのため毎月初めに、社長講話として感動やCS(顧客満足)、ES(従業員満足)など、いろいろなことを社員に問い掛けてきました。最初は皆、「どうすればいいのか」と不安がっていましたが、きちんと話すことで理解が深まってきました。

焦らず、根気よく、全社員に問い掛けていくことが非常に大切だと思っています。つまり、創業者のものづくりの精神、創業者の理念、メイド・イン・ジャパンの徹底。これから外れないこと、そして決してぶれてはいけないということ、これが大切だと私は考えています。

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