記事・レポート

吉田カバンの社長が語る「メイド・イン・ジャパン」ブランド

変わらないけど変わり続ける“ぶれない経営”に迫る

更新日 : 2010年02月12日 (金)

第2章 消費者の生の声に触れられるという直営店のメリット

吉田輝幸氏

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吉田輝幸: 創業者は昭和60年に社長を辞したあとも、ものづくりをしたい、手縫いの技術を少しでも残しておきたいと、「習いに来る人は拒まず」と、ドアを開けっ放しにして、アトリエで毎日ものづくりをしておりました。そういった一生を送ったのが創業者です。

このあと私の兄が社長に就任し、オンリーショップの「KURA CHIKA」というお店がフランチャイズに近い形式でオープンしました。現在、日本全国と香港、台北も含めて21店舗ございます。そして平成12年に表参道に直営店「KURACHIKA YOSHIDA」をつくり、平成14年には丸の内に直営店をオープンしました。

数字的なことを申し上げれば、平成20年の売上は148億円です。社員数が159名、経常利益が32億円、営業利益が29億円、こうした規模の会社です。取引先は大型ショッピングセンターを1店舗として考えた場合、700店舗ぐらいです。

仕入先はポーターグループというものがあり、職人さんたちが集まって興してくださいました。ポーターグループは材料屋さんも含めて100社近くになりますが、こういった方々の力で、私どもは商いをさせていただいています。

ちなみに「KURA CHIKA」は、創業者の名前の吉蔵と、母の名前の千香からとって、「クラチカ」です。社員からの意見で、自発的にみんながつけてくれた名前です。「創業者の気持ちをいつまでも忘れないで、我々は仕事をしていかなければいけない」という気持ちの表れだと思っています。

直営店はただ商品を売るだけではなく、私どもの商品に対するこだわり、例えば「こういう陳列をしてほしい」「この商品グループはこういうふうに並べてほしい」といったことを、皆さんに見ていただきたいと思ってつくりました。

当時は「なぜ吉田は小売にまで手を出すのか」と随分言われました。けれども実際に小売屋さんに見ていただいた際には、「なるほど、こういうディスプレイをした方がいいな」といろいろな感想が出て、大変喜ばれました。

また、消費者の皆さまと直接話せるという大きなメリットもありました。ストレートな意見をお客さまから直接伺えるので、次のものづくりに反映することができます。お客さま、消費者の皆さまは、我々以上に商品をよく研究されています。振り返ってみたら、とてもいい時期に直営店を出したと考えております。

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