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「水が足りない」~ビジネス戦略と地球環境~

朝日新聞GLOBE創刊1周年記念パネルディスカッション

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更新日 : 2010年06月28日 (月)

第4章 前原国土交通大臣が描く、4つの成長戦略

~前原誠司国土交通大臣スピーチ~

前原誠司氏

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前原誠司: 私は今までの事業を見直すのと同時に、国土交通省としてどのような成長戦略を描くかということも進めています。今、日本に求められるのは、新たな成長戦略をしっかり描くことです。それがなければ日本の成長というのはあり得ないと思っています。私は、これから4つのことをしっかりやろうと思っています。

1つは観光です。世界から日本に来る人は年間約800万人。日本から国外に行く人は約1,700万人です(2007年時点)。これを逆転させて、世界からもっと日本に来ていただくことを、日本の成長戦略の1つのかぎにしていきたい。

2つ目は、JAL問題もその1つですが、オープンスカイをどんどん進めて、航空業界を国際競争力のある分野にしていきたい。

3つ目は港です。日本は港の競争力があまりにもなさすぎる。空港と一緒で、シンガポールや釜山、上海に比べると、全然話になりません。選択と集中で、いかに国際競争力のある港湾をつくっていくかが課題です。

最後が今日のテーマに関わるもので、日本の運輸や建設業を国際化していくことです。国内はこれから公共事業のパイが減っていくわけですから、大きな建設会社には外に出て仕事をとってきてもらう、そのときの大きな柱の1つに、水ビジネスがあると思うのです。

発展途上国でも、これから下水の問題、水処理は重要な問題になっていきます。2006年の数字ですが、安全な水、飲料水にアクセスできない人口は世界で8億8,400万人で、人類の約13%。そして、適切な衛生施設を欠いている、つまり下水道などが整備できていないところに住む人口は約25億人、人類の約38%です。

つまり、そういったところに日本の技術や優秀な人材を送り出して、世界に広めていく。水ビジネスでも、日本の企業が発展するのと同時に、その技術を背景に世界に貢献していくことが、これからの日本には求められるのではないかと思います。

今日の議論が、日本の公共事業の政策転換とともに、日本が築いてきたノウハウ、技術を世界に役立てるきっかけになれば、大変ありがたいと思っております。いろいろなアドバイスをいただきながら、その一翼を担う国土交通省をうまくマネジメントしてまいりたいと思います。

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該当講座

朝日新聞GLOBE創刊1周年記念
「水が足りない」 - ビジネス戦略と地球環境 -
前原誠司 (国土交通相)
加藤千洋 (朝日新聞編集委員)
望月晴文 (経済産業事務次官)
桑原洋 (日立製作所特別顧問/海外水循環システム協議会理事長)
竹村真一 (京都造形芸術大学教授 / Earth Literacy Program代表)
梶原みずほ (朝日新聞GLOBE記者)

世界的に不足している「水」について、ビジネスと環境の視点から議論します。


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