セミナー・イベント

日本の未来のために
シリーズ横浜の現場から 第2回:高齢化する日雇い労働者の街、寿地区の「おくりびと」が向き合う「孤独死」

~日本の縮図・横浜から考える新しいセーフティネットの形~

BIZセミナー 政治・経済・国際 教養

日時

2009年10月28日 (水)  19:00~21:00
終了しています

内容

将来への不安が募る日本社会で、日本の縮図である横浜での取組みをケースにこれから必要とされる新たなセーフティネットの形を4回のセミナーシリーズで模索する「シリーズ横浜の現場から」。

第2回の本セミナーでは、大病院の循環器内科部長を辞め、横浜市の寿地区にクリニックを開業して日雇い労働者や路上生活者の治療に取組むと同時に、彼らの衣・食・職・住の面でも支援するNPO法人「さなぎ達」の理事長を務める山中修氏にご登壇いただきます。

横浜の繁華街の一角、華やかな元町や中華街に隣接する寿町にはドヤ(簡易宿泊所)が立ち並び、かつては働き盛りの日雇い労働者の街として騒然としており、日本の三大ドヤ街と呼ばれていました。そんな寿地区も高齢化が著しく、現在は住民の9割以上は単身男性で、2人に1人は60歳以上であり、さらに約8割が生活保護を受けている福祉の街へと変貌を遂げています。

3日に一度の頻度で孤独死が生じる寿の現実に日々向き合っているという山中氏。
家族・家庭という絆を持たず、社会との関わりを失ったまま孤独に死んでいく彼らの死は、山中氏が理想とする家族に看取られる死とは対極のものであり、改めて死のあり方について考えさせられるといいます。

なぜ、このような問題が平然と起きているのだろうか?
「尊厳ある穏やかな死」を迎えるにはどのようにすれば良いのだろうか?
この問題は、寿のみの地域特有な問題として、見過ごしていいのだろうか?

高齢化が進み、未婚者が急増しているいま、社会的なつながりを失った高齢者の孤独死は、
実は、日本のいたるところで起こっている問題なのです。

講師はこの寿と関わって10年の医師。
医師の視点から、また「寿のおくりびと」としての立場から、寿の現状と山中氏たちの取組み、そして寿にとどまらない高齢化・孤独化する日本社会の問題点と今後のあり方について論じます。

また、山中氏が理事長を務めるNPO法人「さなぎ達」は、平均300円で定食が食べられる「さなぎの食堂」や、いつでも誰でも過ごせる憩いの場である「さなぎの家」を運営しています。
「さなぎの食堂」では市内のコンビニエンスストアと提携し、販売時間は過ぎたけれども、消費期限までに時間のある食品を譲り受けることによって安く食事を提供し、コンビニエンスストアにとっては社会的責任(CSR)の一環となるというWin-Winの関係を築いているだけでなく、食堂での雇用を通じて職業訓練の場を提供するという機能も担っています。

「さなぎ達」の取組みから、独居高齢者を支えるためにどういう社会的支援や仕組みが必要なのかを探ります。

参考図書

福祉がいまできること—横浜市副市長の経験から

前田正子
岩波書店


受講をお勧めしたい方

・社会起業に興味のある方
・今後のセーフティネットのあり方について考えたい方
・行政(前田氏)と現場(山中氏)の視点両方から高齢者問題について知りたい方

講師紹介

講師
前田正子 (まえだ・まさこ)
財団法人横浜市国際交流協会 理事長

早稲田大学卒業後松下政経塾入塾。
卒塾後、政経塾職員、92年退職。
1992年から1994年米国ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院に生後半年の長男を連れて家族で留学。経営学修士。
第一生命経済研究所ライフデザイン研究本部において少子化対策・育児支援策の研究を携わり、慶応大学商学部にて商学博士号取得。
2003年に第2子の育児休業明けに横浜市の副市長に就任し、教育・医療・福祉を担当。妊娠期から34歳の後期青年期まですべてのライフステージにおいてトータルに子どもを支援する「こども青少年局」を立ち上げ、4年間の任期中に保育園を116箇所新設するだけでなく、専業主婦の子育てを支援する基盤作りや横浜市のニート・フリーター対策にも着手する。
2007年に横浜市副市長を任期満了にて退任。現在は、財団法人横浜市国際交流協会 理事長として在住外国人の生活支援やニューカマーの子供達の学習支援に携わっている。

著書:
「少子化時代の保育園」 岩波書店 1999年
「保育園は、いま」 岩波書店 1997年
「子育ては、いま」 岩波書店 2003年
「子育てしやすい社会」 ミネルヴァ書房 2004年
「福祉がいまできることー横浜市副市長の経験から」岩波書店 2008年

(2009年12月17日現在)

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ゲスト講師
山中修 (やまなか・おさむ)
NPO法人「さなぎ達」理事長 / ポーラのクリニック院長

1954年、三重県生まれ。
順天堂大学医学部卒業後、順天堂大学循環器内科入局。
1988年、米国オハイオ州クリーブランドクリニック留学。
1990年、横浜市の国際親善総合病院循環器内科医長。
2000年、横浜市中区寿町でホームレス支援団体NPO法人「さなぎ達」を設立。
2003年、国際親善総合病院退職。
2004年、12月「ポーラのクリニック」を開設。
2005年、NPO法人「さなぎ達」三代目理事長に就任。

資格)
医学博士、日本内科学会認定医、同専門医、同評議委員、日本循環器内科専門医、順天堂大学非常勤講師

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講座趣旨

昨年秋以降、世界同時不況の波は日本にも襲い掛かり、派遣切りやワーキングプア、正社員の給料カット、総中流の崩壊などの問題が新聞を賑わせています。
加えて、消えた年金問題や少子高齢化による社会保障費負担の増加で人々の既存の社会保障制度に対する不信感が募っています。

将来に希望が持てない現状 --- 8月30日の衆院選で民主党が圧勝を収めて歴史的な政権交代を実現できたのも、日本に広がる閉塞感を打破したいと人々が渇望した結果です。

その現状を打破するためにもセーフティネットを拡充すべきだという議論がありますが、今までにない問題を抱える人が増える中で、従来の考え方に基づいた制度のままでは新たな課題に対応することはできません。

本セミナーシリーズでは、中田宏・前横浜市長に請われて2003年から2007年まで副市長として市の福祉・医療・教育を担当され、現在は(財)横浜市国際交流協会理事長として急増する外国人の生活支援に取り組まれている前田正子氏を講師としてお招きし、いま日本に求められている新しいセーフティネットとは何かを「若者の雇用」、「高齢者の孤独」、「児童養護」、「在住外国人:ニューカマー」の4つのテーマを軸に考察します。

全国で最大の人口を抱える自治体である横浜市は、日本の縮図でもあります。横浜が抱える問題は、日本が抱える問題でもあるのです。各テーマの解決のために横浜の現場で取り組んでいるゲスト講師を各回ごとにお迎えし、前田氏の横浜市政と現職の経験を交えながら議論を展開していきます。

【シリーズ開催予定】
第1回:若者の雇用(9月30日開催済)
第2回:高齢者の孤独死(本セミナー)
第3回:児童養護(11月26日開催予定)
第4回:在住外国人労働者(12月17日開催予定)


開催実績

前田正子 (財団法人横浜市国際交流協会 理事長)
大津和夫 (読売新聞東京本社 社会保障部記者)
開催日 :  2009/12/17 (木)

前田正子 (財団法人横浜市国際交流協会 理事長)
師康晴 (児童養護施設「杜の郷」施設長/社会福祉法人杜の会理事長)
開催日 :  2009/11/26 (木)

前田正子 (財団法人横浜市国際交流協会 理事長)
岩本真実 (株式会社K2インターナショナル Y-MAC統括責任者)
開催日 :  2009/09/30 (水)

募集要項

日時 2009年10月28日 (水)  19:00~21:00
受講料 3,000円
定員 100名

※定員になり次第締め切らせていただきます

主催
  • アカデミーヒルズ
会場 アカデミーヒルズ49(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー49階)

※都合により40階に変更する場合、受講生には直接ご案内いたします。

お支払い方法

クレジットカードによるお支払いのみです。
※お申込み後のキャンセル及び返金は承っておりません。
※クレジットカードはVISA、MASTER、JCB、AMERICAN EXPRESS、DINERSのみのお取扱となります。
※お支払方法は「一回払い」のみとなります。(「リボルビング払い」「分割払い」等はご利用いただけません)

【その他】
※領収証をご希望の方は、「申込画面」内の<請求書・領収証発行>欄でラジオボタンの「WEB上で発行する」をお選び下さい。
「WEB上で発行する」をお選びいただきますと申込完了後に、領収証のダウンロード画面が表示されます。ダウンロード画面を一旦閉じると再度ダウンロード画面に戻ることが出来ませんのでご注意ください。

関連情報

福祉がいまできること ~横浜副市長の経験から~ 講師:前田正子
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ケロッグ経営大学院モーニング・セッション 講演レポート




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