記事・レポート

日本型ビジネス文化の特徴とグローバルコミュニケーションスキル

世界で活躍するために必須のノウハウを解説:ロッシェル・カップ

BIZセミナーグローバル文化ビジネススキル
更新日 : 2014年07月07日 (月)

第2章 異文化コミュニケーションの基本的な考え方


 
一般論の危険性

ロッシェル・カップ: コミュニケーション・スタイルの違いをご説明する前に、異文化比較を行う上での注意点を紹介します。

異文化比較を行う際によく使われるのが、「日本では〜」「外国では〜」という対比です。こうした単純化された構図は、本質的な理解にはつながらず、むしろ大きな誤解を招きやすいと思います。同様に、傾向を大まかに捉えるために、「アメリカ人は〜」「フランス人は〜」といった一般論で捉えがちですが、それも危険だと思います。ひとくちに外国と言っても、文化は実にさまざまです。また、日本人が1人ひとり異なる個性をもつように、他の国でも1人ひとりの個性は異なります。

今回は、世界の文化的傾向を大まかに比較してご説明します。皆さんが実際の職場で外国人に接する際、世の中で使われている一般論は必ずしもその国の全員に当てはまるものではない、ということを大前提として踏まえておくことが大切です。

また、異文化理解の基本は、自分と相手(外国人)の「違い」を意識することだと申し上げましたが、違いだけに目を向けていると、どうしてもネガティブな面ばかりに目が向いてしまいます。国籍や人種、文化の違いを考える前に、私たちは同じように喜怒哀楽をもった人間であることを忘れてはならないでしょう。違いだけでなく、似ている面にも目を向けてみると、いままで認識できなかったポジティブな面も見えてくるはずです。

文化の多様性を理解するためのチャート

ロッシェル・カップ: 私の会社では、世界の国や地域の文化的傾向を比較するため、19種類のチャートを活用しています。本日は、コミュニケーションに関するチャートをご紹介します。ここで示した傾向は、その国の多くの人にとり「当たり前」と捉えられている傾向だとご理解ください。なお、このチャートは視覚的に「違い」を認識するためのものであり、「左にあるから良い、右にあるから悪い」といった価値観の優劣を示すものではありません。
文化の多様性を理解するためのチャート
出典:http://www.alc.co.jp/eng/global/gmkouza/003.html

また、個別の国の傾向は「ベルカーブ」として表すことができます。1つの国にもさまざまな人が暮らしていますから、すべての人が同じ傾向とは限りません。たとえば、直接的なコミュニケーションを好む国のなかにも、間接的なコミュニケーションを好む人はいます。それらを大まかな割合として表すのがベルカーブです。

ベルカーブの描かれ方も、国ごとに違いが見られます。日本は人種的・文化的に同質性の高い国であるため、多くの人が平均値(中央値)に集まり、ベルカーブ中央の山は高くなります。これは、比較的国の規模が小さく、同質性の高い国によく見られる傾向です。一方、アメリカやインド、中国、ブラジルなど、国の規模が大きく、多様な背景をもつ人々が暮らす文化では、さまざまな価値観が入り混じるため、ベルカーブはよりフラットな形になります。

日々接している自分の相手は、その国のベルカーブのどの辺りに位置するのか。それは、日常的なコミュニケーションを積み重ねていかなければ、把握することはできません。そして、相手との違いを考える前に、まずは自分自身の傾向を把握することが大切です。自分の国の文化と、相手の国の文化。さらに、自分の個人スタイルと、相手の個人スタイル。これらを総合的に考えていくことが、異文化コミュニケーションの出発点となります。


該当講座

日本型ビジネス文化の特徴とグローバル・コミュニケーション・スキル
Rochelle Kopp (ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社 社長)

Rochelle Kopp(ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社 社長)
本セミナーでは来日するカップ氏をお招きして、グローバルにビジネスを展開する際に日本型文化が海外でどう見られており、コミュニケーションで気をつける点はどこにあるのか、ワークショップを交えながらお話いただきます。


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