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科学技術振興機構HITE領域コラボ
「混沌(カオス)を生きる」

第3回 サイボーグと魂のつながり:インド・日本・ギリシアの哲学から考える機械と身体

一般ライブラリーメンバー

日時

2020年12月13日 (日)  14:00-16:00

内容

この混沌の時代に、私たちはどのような生命観や意識を持てば生きやすくなるのだろうか? インド、日本、古代ギリシアにおける哲学や死生観と現代人の感性とを比較し、明日をどう生きるかを問う哲学セッション。さらには、ロボットや身体拡張技術、いわば「サイボーグ」が到来するような時代において、生命観や死生観も変容しうるかを問いかける。
 
サイボーグは人間を解放するのか
近年、サイボーグ技術は、アバターによる危険な環境でのリモート作業、または義手・義足のみならず第3の手足やセンサーを装着して新たな身体能力を手に入れるなど、その技術は日々深化しつつある。そのとき人間の創造力は従来の「身体」という物理的な制約から解放されるのかもしれない。今回、サイボーグ技術開発者であるメルティンMMI代表取締役・粕谷昌宏氏による最先端のサイボーグ技術とビジョンの紹介をきっかけに、新たな「身体」としてのサイボーグ技術がもたらす意識変容について、人文学の視点から議論する。

インド・日本・ギリシアの哲学から考察
今後、私たちの身体の一部が機械化され、自身のコピーとなるアバターロボットなどが登場する時、「サイボーグに魂はあるのか」「人間とはいったい何者なのか」という根源的な問いが浮かんでくる。
この問いをひもとくために、人文学視点として古代ギリシア哲学から「社会になじむための自律機械のあり方」を探究する松浦和也氏(東洋大学文学部哲学科 准教授)、インド哲学・仏教学から「インド思想の観点から自律機械・AIをどう評価できるか、そもそも評価は可能か」を探求する加藤隆弘氏(東京大学大学院人文社会系研究科 准教授)、日本倫理思想史からは「日本人の生きる拠り所」について研究する岡田大助氏(江戸川大学基礎・教養教育センター 准教授)を迎える。これまで近代西洋社会で主流となってこなかった視点から、科学技術によって生み出された新たな他者としての「サイボーグ」の登場が突き付ける「生身の人間の役割」、そして死生観の変容について考える。
 
 

MELTIN開発のアバター(遠隔操作ロボット) コンセプトモデル:MELTANT-α


講師紹介

スピーカー
粕谷昌宏 (かすや・まさひろ)
株式会社メルティンMMI 代表取締役

1988年生まれ。創造性の追求において身体がボトルネックとなっていることに1991年に気づき、以来解決策を追い求めてきた。1998年に医療と工学の融合分野が解決策となることを予想し、2002年からサイボーグ技術の研究を開始する。
2006年に早稲田大学理工学部に入学、2007年に初めての論文を執筆。2011年にはロボット分野で活躍した35歳未満の研究者に贈られる日本ロボット学会研究奨励賞を受賞。
2012年には、VR空間内の体と現実の体を生体信号により接続しシンクロさせる手法を開発し、電気通信大学大学院に移動。日本学術振興会特別研究員を経て2013年にサイボーグ技術を実用化する株式会社メルティンMMIを創業。
2016年にはロボット工学と人工知能工学で博士号を取得。回路設計から機構設計、プログラミングやネットワークシステム構築と幅広く開発をカバーする。2018年にはForbesより世界の注目すべきアジアの30人として選出された。

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スピーカー
松浦和也 (まつうら・かずや)
東洋大学文学部哲学科 准教授・ギリシア哲学

1978年大阪府生。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。東京大学人文社会系研究科助教、秀明大学学校教師学部専任講師を経て、東洋大学文学部准教授。専門は西洋古代哲学。著書に『アリストテレスの時空論』(知泉書館)、『iHuman AI時代の有機体—人間—機械』(学芸みらい社・共著)、『世界哲学史1─古代I知恵から愛知へ』(筑摩書房・共著)など。専門とする古代哲学研究の傍ら、JST/RISTEX/HITE研究開発プロジェクト「自律機械と市民をつなぐ責任概念の策定」研究代表者として、社会になじむための自律機械のあり方を探究している。

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スピーカー
加藤隆宏 (かとう・たかひろ)
東京大学大学院人文社会系研究科准教授・インド哲学・仏教学

1973年名古屋市生まれ。東京大学文学部インド哲学仏教学専修課程卒業、同大学院修士課程修了、博士課程単位取得退学。博士課程在学中の2003年から2005年までインド・プネー大学サンスクリット学高等研究所に留学。2006年から2012年まではドイツ・マルティンルター大学に在籍(Dr.Phil,ドイツ・マルティンルター大学)。マルティンルター大学講師、中部大学准教授等を経て2018年より現職。
主たる研究領域は正統バラモン教の一つとして数えられるヴェーダーンタ派の思想で、同派において聖典とされるウパニシャッド文献、『ブラフマ・スートラ』、『バガヴァッド・ギーター』に対する註釈文献などの分析を通じて、現代にまで脈々と受け継がれるヴェーダーンタ思想の展開について研究を進めている。古文書学的見地から文献を扱うというスタンスを取り入れ、写本研究や校訂訳註研究など基礎的な研究を地道に続けながら、同時に、社会の動向に注意し、現実の様々な問題解決に向けてインド哲学からどのような貢献ができるのかを常に意識した思想研究を行うことを目指している。JSTプロジェクトではインド思想の観点から自律機械・AIをどのように評価できるのか、そもそも評価することは可能かということを検討している。

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スピーカー
岡田大助 (おかだ・だいすけ)
江戸川大学基礎・教養教育センター准教授・日本倫理思想史

1973年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。2013年度から2016年度まで、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部倫理学研究室助教。2017年度より現職。専門分野は日本倫理思想史。日本の思想文献の研究者。主な研究対象は親鸞の『教行信証』、山本常朝の『葉隠』など。訳書に『定本葉隠[全訳注]』(ちくま学芸文庫、2017年、聞書4の注、聞書5・6の訳注、中巻解説を担当)がある。

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コメンテーター
佐倉統 (さくら・おさむ)
東京大学大学院 情報学環 教授・科学技術社会論

1960年東京生れ。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。三菱化成生命科学研究所、横浜国立大学経営学部、フライブルク大学情報社会研究所を経て、現在、東京大学大学院情報学環教授。もともとの専攻は霊長類学、進化生物学だが、現在は科学技術と社会の関係についての研究考察が専門領域。人工生命、脳神経科学、放射線リスク、AIやロボットなどさまざまな分野の社会的問題を渉猟しつつ、人類進化の観点から人類の科学技術を定位することが根本の関心。主な著書に、『人と「機械」をつなぐデザイン』(東京大学出版会)、『「便利」は人を不幸にする』(新潮選書)、『おはようからおやすみまでの科学』(ちくまプリマー新書)、『現代思想としての環境問題』(中公新書)など。

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ファシリテーター
塚田有那 (つかだ・ありな)
編集者/キュレーター

世界のアートサイエンスを伝えるメディア「Bound Baw」編集長。一般社団法人Whole Universe代表理事。2010年、サイエンスと異分野をつなぐプロジェクト「SYNAPSE」を若手研究者と共に始動。12年より、東京エレクトロン「solaé art gallery project」のアートキュレーターを務める。16年より、JST/RISTEX「人と情報のエコシステム(HITE)」のメディア戦略を担当。近著に『ART SCIENCE is. アートサイエンスが導く世界の変容』(ビー・エヌ・エヌ新社)、共著に『情報環世界 - 身体とAIの間であそぶガイドブック』(NTT出版)がある。大阪芸術大学アートサイエンス学科非常勤講師。

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募集要項

日時 2020年12月13日 (日)  14:00-16:00
受講料 無料 ※要事前申込
受講対象者 一般、ライブラリーメンバー

定員 480名

注意事項

ZOOMウェビナーによるオンライン参加のみとなります(PC、スマホのどちらでも参加可能です)
オンラインでの参加方法(ご視聴URL)は、前日にご案内いたします。

・ご視聴時、他の参加者から顔と名前は見えません。
・PCやタブレットなどの端末と、インターネット環境が必要です。
・下記に接続し、事前に視聴環境の確認をオススメしております。

これまでZoomにアクセスしたことのない方は、事前に以下Zoomの接続サイトをご活用ください。zoom.us/test

【その他】
・円滑なセミナーの進行のためにいただいた情報はスピーカーへ提供させていただきます。

主催
  • アカデミーヒルズ
共催
会場 オンライン開催

※お申込期日:2020年12月11日(金)10:00まで


石倉洋子のグローバル・ゼミ
六本木アートカレッジ
Friday Night
六本木アートカレッジ
66 BOOK CLUB