記事・レポート

女性起業家、明日への挑戦!

「想い」から生まれたイノベーション

更新日 : 2016年03月02日 (水)

第3章 日本の伝統的な保存食「米菓」を世界へ

遠藤貴子(株式会社つ・い・つ・い代表取締役)

 
ついつい微笑んでしまう「あられ」

遠藤貴子: 株式会社つ・い・つ・いは、日本の伝統的な保存食である「米菓」を世界へ伝えたいという想いから、2008年10月にスタートした「あられ屋」です。ついつい食べ続けてしまうほど美味しくて、食べるとついつい笑みがこぼれてしまう。そのようなすてきな時間が広がればいいな、という想いから名付けました。社員は私ひとり、わずか20万円の資本金で始まりましたが、現在、スタッフは7名にまで増え、取り扱う商品も多様に広がっています。

最初はウェブショップのみで販売していましたが、2011年、六本木ヒルズで初めての対面販売となるワゴン販売を行いました。ここでお客様の反応などをたくさん得ながら、接客の方法や商品開発のヒントなどを学ぶことができました。現在はルミネ北千住店に常設店があるほか、全国の主要駅やデパートでの期間限定ショップ、婚礼の引き菓子として都内の著名な結婚式場にも商品を卸しています。

私は元々、食品とは関係のない仕事をしていましたが、ある日、職場で頂き物のあられを食べた時、とても美味しくて大感激してしまったことが創業のきっかけです。幼い頃から甘い物より塩辛い物が好き、特にあられが大好物だった私にとって、それまで食べた中でも断トツに美味しかったのです。

しかし、よくよく聞いてみると、そのあられを作る工場は倒産しかけているという話でした。「このあられが食べられなくなるのは困る!」と思い、自分にできることを必死に考えました。そして、大学時代に洋服をネット販売していた経験を活かし、「少量でもいいので、ネット販売させてください」と同社の社長に直談判したところ、二つ返事で快諾いただき、そこから現在に至っています。
 
夫のひと言で世界を目指す

遠藤貴子: なぜ、あられを世界に伝えたいのかといえば、きっかけは私の夫が発したひと言でした。夫はフランス国籍で、起業して1年目に知り合いましたが、私が「あられ屋をやっている」と話すと、「どうしてそんなにダサくて、外国人に受けないものを売っているの?」と言われてしまったのです。とてもショックで、どうにかこの美味しさを伝えたいと思い、海外の方々にも喜ばれる商品づくりが始まりました。

あられ本来の美味しさはそのままに、チーズやハーブなど新たな風味を加えながらチャレンジを続けてきましたが、その過程では来日されたフランスのオランド大統領や、ある起業家賞をいただいた際にお会いしたキャロライン・ケネディ駐日大使にも商品を手渡すことができました。さらに、2013年10月には海外では初めて、クアラルンプール伊勢丹で期間限定販売を行い、その後も台湾などで同様の販売を行うなど、海外での展開も広がり始めています。

そして、かつては「ダサい」と言っていた夫も、今では私達のあられの大ファンになっています。

■株式会社つ・い・つ・い http://shop.twhytwhy.com/

該当講座


現代ビジネスコラボレーション「女性起業家、明日への挑戦!」(19:00~20:30)
現代ビジネスコラボレーション「女性起業家、明日への挑戦!」(19:00~20:30)

これからが楽しみな女性起業家に、経営コンサルタント・多摩大学客員教授の本荘修二氏がインタビューを行う連載「明日をつくる女性起業家」(講談社現代ビジネス)。この連載では、国内外問わず、20名以上の新進気鋭の女性起業家たちに、幼少時代から現在にいたるまで、これからの挑戦についてのお話を伺っています。

インタビュアーの本荘氏は、彼女たちには、生命力と行動力があって、やりたい!と思ったことに対して気づいたら走り出していたという共通点がある一方、独自の目線だからこその事業内容や、その進め方にも相違点があったと連載を振り返ります。

自ら問題意識を持って、行動し、世の中にインパクトを与えている女性起業家たち。

今回は、連載に登場したiemo株式会社代表取締役CEO・村田マリ氏、株式会社つ・い・つ・い代表取締役の遠藤貴子氏、株式会社和える代表取締役矢島里佳氏の3名をお招きし、本荘氏が彼女たちにそれぞれの起業家としての生き方に迫ります。彼女たちの挑戦の先には、どのような未来が待っているのでしょうか---。



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