記事・レポート

女性起業家、明日への挑戦!

「想い」から生まれたイノベーション

更新日 : 2016年03月30日 (水)

第10章 小説を書くように事業計画を立てる


 
夢と起業の関係

本荘修二: 村田さんは、幼い頃から歴史小説家になりたかったそうですが、そこから最先端のIT業界で起業されました。とてもユニークなつながりですね。

村田マリ: 小学生の頃から様々な作品を読み、大学時代は直木賞作家の先生のゼミや古典芸能のゼミ、考古学研究会にも参加し、土器の発掘もしていました。ならば、今は夢を諦め、全く別の仕事をしているかと言えば、そうでもありません。私としては、夢の延長線上に現在の仕事があると感じています。

例えば、小説を書くことと事業計画を立てることは非常に似ています。そもそも、事業というものは十中八九、失敗します。したがって、成功する事業計画を考える作業は、とんでもないハッピーエンドを描いた小説を書くのとほとんど変わりません。もはやそれは、妄想や空想の世界なのです。

iemoを例にとれば、小説の舞台となるのは、今現在の不動産という業界であり、時代の流れを読みながらプロットを立てる。そして、物語をハッピーな方向に持っていくためには、どのような登場人物がいればうまくいくのかと考える。ビジネスに置き換えれば、採用活動です。資金調達は誰に任せるのか、どのようなスキルを持ったエンジニアを集めるのか。私の中では小説を書くことと現在の仕事は、乖離する部分がほとんどない。むしろ、同じだと感じています。

本荘修二: これは非常に重要なヒントですね。新しい商品や事業を考える時は、小説を書くようにプロットを立て、登場人物を決めていく。矢島さんも当初抱いていたジャーナリストという夢と、現在の仕事はシンクロしていると言われていました。

矢島里佳: ジャーナリストは記事を通して想いを伝えますが、今の私は、こだわりの商品を通じて私達の想い、その背景にあるストーリーを伝えています。たしかに形は違えども、伝えることは今も続けているわけです。

1人ひとりの職人さんがプロフェッショナルであるように、和えるという会社は、日本の伝統産業の魅力を商品という形に凝縮し、その素晴らしさを伝えるプロフェッショナルになりたいと考えています。お店のスタッフにも、「ものを売ることではなく、伝えることが皆さんの仕事だよ」と常に語りかけています。

正直なところ、最初は起業家や経営者になりたかったわけではなく、伝えたいをいう想いを持ち続けていたら、ごく自然な流れで起業していたとも言えます。自分の好きなことをトコトンやる代わりに、最終的な責任も自分でとる。非常にシンプルな理由から、現在に至っています。

該当講座


現代ビジネスコラボレーション「女性起業家、明日への挑戦!」(19:00~20:30)
現代ビジネスコラボレーション「女性起業家、明日への挑戦!」(19:00~20:30)

これからが楽しみな女性起業家に、経営コンサルタント・多摩大学客員教授の本荘修二氏がインタビューを行う連載「明日をつくる女性起業家」(講談社現代ビジネス)。この連載では、国内外問わず、20名以上の新進気鋭の女性起業家たちに、幼少時代から現在にいたるまで、これからの挑戦についてのお話を伺っています。

インタビュアーの本荘氏は、彼女たちには、生命力と行動力があって、やりたい!と思ったことに対して気づいたら走り出していたという共通点がある一方、独自の目線だからこその事業内容や、その進め方にも相違点があったと連載を振り返ります。

自ら問題意識を持って、行動し、世の中にインパクトを与えている女性起業家たち。

今回は、連載に登場したiemo株式会社代表取締役CEO・村田マリ氏、株式会社つ・い・つ・い代表取締役の遠藤貴子氏、株式会社和える代表取締役矢島里佳氏の3名をお招きし、本荘氏が彼女たちにそれぞれの起業家としての生き方に迫ります。彼女たちの挑戦の先には、どのような未来が待っているのでしょうか---。



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