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「日本発、世界」を視野に動き出したNHN Japanの経営戦略

~森川亮氏に聞く、スマホ&ソーシャル時代を勝ち抜く経営~

BIZセミナーオンラインビジネス
更新日 : 2012年12月03日 (月)

第5章 ユーザーに長く愛されるゲームのポイントは、お金と努力

写真左:神原弥奈子(株式会社ニューズ・ツー・ユー 代表取締役社長)写真右:森川亮(NHN Japan 株式会社 代表取締役社長)

神原弥奈子: ゲームの世界を長くやってこられた森川さんは、現在のソーシャルゲームの問題をどのようにご覧になっていますか。

森川亮: 今、人気のゲームは「お金を使えば勝てる」というタイプのものが多いですよね。

神原弥奈子: コンプガチャは、まさにそれが問題になっていますよね。射幸心を煽って、「お金をつぎ込めば、いつかは勝てるかもしれない」というユーザーの期待を大きくしています。

森川亮: そうですね。ただ、日本人って、頑張った分だけご褒美がもらえるという、年功序列みたいなものが好きなところがあると思うんです。日本人にRPGが人気なのも、一度上がったレベルは下がらないからじゃないでしょうか。これはソーシャルゲームも同じで、時間をかけてお金を使えば絶対勝てるようになっているので、ある意味、安心感があるんです。

それに、絶妙のバランスで褒めてくれますからね。現実の世界は厳しいけれど、ゲームの世界では褒めてもらえるし、努力した分だけちゃんとリターンがあるので、“幸せ”を提供できているのではないでしょうか。エンターテインメントには、そういう要素も必要だと思います。

ただし「お金を使えば勝てる」というのは、一部の人の楽しみに限られるので、今後成長していけるかどうかはバランス次第だと思います。これはすべての業界に共通することですが、理想は一部の人だけでなく、大勢の人が楽しいと思えるものだと思います。

「お金を使えば勝てる」というのは、逆に言うと、ほかに頑張りようがないことになってしまいます。ゲームの定義は何かというと、人と人、あるいは人と機械がアクションを起こし、インタラクションをとって楽しみを見出すものですから、長く楽しんでもらえるゲームにするためには、お金のほかに、攻略するための努力や運のよさ、テクニックも重要なポイントになるのではないでしょうか。

楽しいゲームが儲かるわけでは決してありません。でも、楽しくないと長くは続きません。長く続く楽しいゲームをつくっていかないと、業界そのものがなくなってしまいます。だから、収益と面白さのバランスは重要だと思います。


該当講座

「日本発、世界」を視野にいよいよ動き出したNHN Japan トップ森川亮氏に聞く経営戦略
森川亮 (C Channel株式会社 代表取締役)
神原弥奈子 (株式会社ニューズ・ツー・ユー 代表取締役)

森川亮 (NHN Japan 株式会社 代表取締役社長)
「ハンゲーム」、「NAVERまとめ」など次々にヒットを生み出すNHN Japan。代表の森川氏にソーシャル、そしてスマートフォン時代に経営者として、今後どのように舵をきっていくのか、その戦略に迫ります。サービスのマネタイズ化、競争の激しいネット業界での人材の確保、海外企業との提携など今後のグローバル展開や、ソーシャルゲーム業界の課題を含めた、国内外ネット業界全体の“いま”についてもお話頂きます。


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