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アイデアを形にする一点突破のプロフェッショナル in 日本元気塾

Toksy、prayforjapan.jpを生み出した次世代クリエイターに迫る

日本元気塾オンラインビジネスキャリア・人
更新日 : 2012年02月24日 (金)

第4章 人を巻き込む企画で、コストを抑えてPR

山下博巨氏

山下博巨: サイトを広めるのにもお金をかけられないので、「人を巻き込む企画」をやりました。例えば「reMAKE JAPAN(リメイク・ジャパン)」。これは女性の力で女性を元気づけようというコンセプトのキャンペーンで、読モ(読者モデル)の方に化粧品を出品してもらいました。なぜ化粧品かというと、女性にとって化粧品は日常で必要なものだし、お化粧することでモチベーションも変わってきますよね。でも一般的には何となくぜいたく品のイメージがあるから「支援物資でほしい」とはたぶん言いづらいだろと思ったからです。

読モには若い女性ファンがたくさんいるんですけど、あくまでも一般の方なので、芸能人みたいにドーンと支援はできないんです。「何かしなければという気持ちはあるけど、たくさん物を送ることはできない、手元にあるのはメーカーからもらった試供品が少し……」という状況がToksyにマッチしたんです。大量じゃなくて少し。本当に個人がやることだから、1個でも2個でも出してもらえれば十分なので、それを出品してもらいました。こうした読モの思いや行動に共感したファンの人たちが「じゃあ、私も」となって、当事者としてさらにサイトに化粧品を出品してもらえるように、企画を盛り上げました。

今、世の中の支援熱が冷めてきつつあると感じます。Toksyは継続するためにどうするか考えているところです。支援として続けていく方法もあれば、支援とは関係なく、人と人をつないで無料で物をあげるという方法もあると思っています。僕は今回「世の中の価値観を逆転させたな」と感じているんです。物も出すし、元払いでお金も出す、それでも喜んで協力する人がたくさんいるとわかったわけですから。これをうまく継続できないかと考えています。

ただ、僕たちは会社でやっているので、最低とんとんくらいまで持っていかないと継続するのは難しいんです。だから「どこで儲けるか」ということは、ずっと考えてきました。この話をボランティアの方にすると「支援でお金をとるの?」と言われるのですが、マネタイズすることは全然悪いことじゃないと僕は思っているんです。お金をどこからとるかはわかりませんが、人と人とがつながって、現実に救われている人がいるのであれば、マネタイズに値すると思います。

各地で支援イベントがたくさん行われていますが、ビジネス視点でやっているところはあまりありません。僕らはお金儲けというほどお金目的でない人を集めて、長期的に支援できるようにするためのイベントもやっています。ビジネスの視点をちゃんと持って、ITで人と人をつなぐソーシャルビジネスのような感じです。興味のある方は、ぜひご参加いただければと思います。

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関連書籍

『PRAY FOR JAPAN ‐3.11世界中が祈りはじめた日』(講談社/prayforjapan.jp編集)

prayforjapan.jp
講談社


該当講座

未来をつくるイノベーションシリーズ  
第2回 アイデアを形にする一点突破のプロフェッショナル
山下博巨 (株式会社オンザボード最高情報責任者)
鶴田浩之 (株式会社Labit代表取締役 / 慶應義塾大学環境情報学部在籍中)
米倉誠一郎 (日本元気塾塾長/法政大学イノベーション・マネジメント研究科教授/ 一橋大学イノベーション研究センター名誉教授)

山下博巨(株式会社オンザボード最高情報責任者)、鶴田浩之(株式会社Labit代表取締役)
米倉誠一郎(日本元気塾塾長/一橋大学イノベーション研究センター長・教授) 
『Toksy』『prayforjapan.jp』、3.11東日本大震災後に立ち上がった2つの「日本を元気にする」WEBサービスの、生みの親である二人をゲストにお招きします。「技術力」という強い武器をもつお二人の、プロデューサー的視点、周りを巻き込むリーダーシップ、プロジェクトの進め方や、人の役に立つモノづくりへのこだわりを通じて、自分自身の強みをどう生かしたら「アイデアを形にする」ことができるのか考えていきます。


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