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柴田励司氏が語る、いつかなりたい自分になるためのヒント

『どうしてあのヒトは、デキるのだろう。』

更新日 : 2010年12月16日 (木)

第6章 多くの日本企業が抱える問題「集団皿回し」から脱却する方法

柴田励司氏

柴田励司: 人事制度やコンプライアンスなど、企業には様々な制度がありますが、リーダーはこれに支配されてはいけません。そもそも、なぜルールをつくったのかという原点をよく理解をしておかないと、文言の表面だけを大切にするようになってしまいます。必ず「本質的に考えたらどうなのか」という点を見ていかなければなりません。さらに、リーダーがすべきことの一つに、「新しいことをはじめるときには何かを止める」ということがあります。

私は日本の多くの組織の現状を、たくさんの皿回しをしているようだと考えています。1枚の皿を回し、さらにもう1枚の皿を回し、次々と皿の枚数を増やしていきます。そして皿が落ちそうになったらまた回しなおし、延々と回し続けているような状況です。

例えば、今まで10人で行っていた仕事をがんばって9人でやってみたとします。すると、まずは何とかできるわけです。それならばと8人に減らし、少々苦しみながらもやりとげる。そのうち、7人、6人、5人と人員を減らす。気付けばいつの間にか、同じ量の仕事をやり方を変えずに半分の人数でやっているのです。これが私の言う「集団皿回し」です。

「集団皿回し」により、組織は新しいことに挑戦できなくなってしまいます。なぜならば、手を止めれば自分の皿が落っこちてしまうからです。新人を採用しても、自分の皿を回すのに手いっぱいで教えている暇がない。ほかの人が倒れそうな状況になったとしても、自分の皿が落ちると困るから、助けにも行けないわけです。

このような状況で、「新しいことをやろう」「改革をしていこう」「Energizeだ」と唱えても、まず物事は進みません。もし自分の組織がこのような状態にあるのなら、そこからの脱却を考えましょう。

そこで重要なのが、「何かを止める」ということです。例えば新しいよい提案があったとき、リーダーは提案を受け入れるのと同時に、何を止めるべきなのかも併せて考えなくてはいけません。そうでないと皿が増えていくにつれ、人が倒れてしまうのです。はじめたものを止めさせることができるのはリーダーだけ。リーダーが全体を見ながら、こういう決断を行っていかないといけません。
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柴田励司
PHP研究所

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