記事・レポート

安藤忠雄「チャンスを逃すな」

日本はもう絶望的な状態……か?

日本元気塾建築・デザイン
更新日 : 2010年11月30日 (火)

第1章 「見逃し三振」より「空振り三振」

建築家・安藤忠雄が第4回後藤新平賞を受賞した。建築家の域を超えた構想力や行動力、突破力、情熱は、この賞にふさわしい。後藤新平は「金を残して死ぬものは下、仕事を残して死ぬものは中、人を残して死ぬものは上」という言葉を残したが、安藤もまた、その建築作品だけでなく、「海の森」などの活動を通じて人々の心にも樹を植え続けてきた。安藤は、意気消沈している日本人に「チャンスを逃すな」と語りかける。
(文中敬称略/文・フリーライター 太田三津子)

講師:安藤忠雄(建築家)
モデレーター:米倉誠一郎(日本元気塾塾長/一橋大学イノベーション研究センター長・教授)

安藤忠雄氏

今、安藤忠雄の事務所には韓国や中国から依頼が殺到している。「チャンスはすべてモノにするぞ」という気迫でやってくる韓国人や中国人に比べると、日本人は元気がない。「チャンスをつくるどころか、チャンスが来ても見逃し三振。打席に立った以上、せめてバットを振れ」と活を入れる。

講演の冒頭、歴史に触れて、日本人が今よりもっと絶望的な状況を何度も乗り越えてきたことを指摘した。世の中が根底からひっくり返った明治維新、第二次世界大戦の敗戦……。いずれも今以上に絶望的な状況であったに違いない、と。

しかし、1950年代に日本を訪れた外国人は「この国は必ず復活する」と確信したという。なぜならば、子どもの目が輝いている。大人もよく働く。今は瓦礫の山だが、美しい自然があり、皆が目標を持って生きている国だからだ、と。

現在はどうか。子どもは目の輝きを失い、大人は働かない。自然は破壊され、なにより皆が目標を見失っている。「こうなってしまった根本に何があるのか、我々は真剣に考えざるを得ないのではないか」と問いかけ、「もう一度気合いを入れ直し、チャンスをつかもう」と語りかける。
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安藤忠雄:チャンスをつくる  
安藤忠雄 (建築家)
米倉誠一郎 (日本元気塾塾長/法政大学イノベーション・マネジメント研究科教授/ 一橋大学イノベーション研究センター名誉教授)

関東大震災後、現在の東京の都市骨格を形作ったと言われ、医師であり都市計画家でもある後藤新平氏の生誕150周年を記念して一昨年創設された『後藤新平賞』。本年、その国内外における多様な建築と、『瀬戸内オリーブ基金』『海の森募金』など環境に対するビジョン・実践力が後藤氏と通ずるということで、建築家・安藤忠....


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