記事・レポート

安藤忠雄「チャンスを逃すな」

日本はもう絶望的な状態……か?

日本元気塾建築・デザイン
更新日 : 2010年12月07日 (火)

第6章 理性、情熱、行動力、感性、そして腕力

安藤忠雄氏

「海の森」募金は今、約43万人。東京の募金率が一番低い。「そんなことは行政がやればいい」と冷めている人が多い。しかし、「私たちがこれから一歩前に出てチャンスをつかむには、理性だけでなく、情熱と行動力が必要だ」と安藤。ノーベル賞学者の江崎玲於奈の「新しいことを発想するには感性がいる」という言葉を挙げて、「感性を磨くには感動がなくてはならない」と語る。

「海の森」に最初に植樹した木々は3メートル近くまで育った。東京都知事、石原の強いリーダーシップで、東京中心部の緑化や電柱の地中埋設も着々と進んでいる。石原は緑化や電柱の地中化に関わる企業のトップを招聘した。知事から面と向かって「賛成か、反対か」と問われ、全員が賛成に挙手した。

その会議に同席していた安藤は「ものを動かすには腕力がいる。日本には腕力のあるリーダーが必要だ」と実感した。知恵と想像力を働かせて綿密な戦略を立て、最後は腕力でもっていかないと、この国は何一つ変わらないし、動けない。チャンスをつかむには腕力のあるリーダーが必要なのだ。

2016年のオリンピック招致は実現しなかったが、安藤は「広島・長崎の協力があれば、2020年オリンピック招致は夢ではない」と考えている。広島と長崎が「世界に平和を訴えるため、東京をサポートして日本にオリンピック招致を」というメッセージを発すれば、全国の人々も納得するだろう、と。安藤がオリンピック招致にこだわるのは、目標のない日本に目標をつくりたいからである。
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安藤忠雄:チャンスをつくる  
安藤忠雄 (建築家)
米倉誠一郎 (日本元気塾塾長/法政大学イノベーション・マネジメント研究科教授/ 一橋大学イノベーション研究センター名誉教授)

関東大震災後、現在の東京の都市骨格を形作ったと言われ、医師であり都市計画家でもある後藤新平氏の生誕150周年を記念して一昨年創設された『後藤新平賞』。本年、その国内外における多様な建築と、『瀬戸内オリーブ基金』『海の森募金』など環境に対するビジョン・実践力が後藤氏と通ずるということで、建築家・安藤忠....


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