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旨い、美味しい !?

読みたい本が見つかる、「カフェブレイク・ブックトーク」

更新日 : 2010年09月17日 (金)

第5章 グルメの食べ物

六本木ライブラリー カフェブレイクブックトーク 紹介書籍

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<A級>の食べ物?

澁川雅俊: <B級グルメ>本は、いま非常に多く出されています。<B級>があるということは<A級>の食べ物も当然あることになりますが、<A級グルメ>という呼び名はありません。敢えて言うならば<グルメの食>でしょう。

それはさしずめ『ミシュランガイド東京2010』(09年日本ミシュランタイヤ)で取り上げられ、紹介されている☆、☆☆、☆☆☆のレストラン、料亭、小料理屋などで供されるものでしょう。ここ六本木界隈には20店以上もあり、森タワーにも1店あります。その店の紹介文を読むと、なるほど<よさげ>なレストランのようですが、このガイドブックの解説文について丸谷才一は『人形のBWH』(09年文藝春秋)で痛烈に批判しています。読者に旨さを伝えなければならない解説文の日本語の文章を批判しているのです。「ミシュランの文体はどんな具合に悪いか。一つには——欧文脈といふのか、関係代名詞入りみたいな——名詞の上にゾロゾロ長くのつかつてゐる主語や目的語入りの文章が多いのね。このせいで頭にはいりにくくて悪文になる。」と言って、いくつかの一流料理屋やレストランの紹介文をやり玉に挙げています。

文章の書き方はともかく、ホテルオークラと帝国ホテルの総料理長、小野正吉と村上信夫のことを書いた『フランス料理二大巨匠物語』(宇田川悟著、09年河出書房新社)や、てんぷら「みかわ」の早乙女哲哉と、鮨「すきやばし次郎」の小野二郎と、うなぎ「野田岩」の金本兼次郎の共著になる『巨匠の技と心 江戸前の流儀』(小松正之監修、09年中経出版)、さらには銀座小十の店主が書いた『世界でいちばん小さな三つ星料理店』(奥田透著、09年ポプラ社)などを読むと、一度でいいからそこで上質な旨いものを食べてみたくなります。

ところで、旨いものを目で楽しむなんていうことは、本当はナンセンスなのですが、例えば瓢亭14代高橋英一がまとめた『懐石入門』(09年柴田書店)とか、菊乃井主人村田吉弘が監修した『Kaiseki: The Exquisite Cuisine of Kyoto's Kikunoi Restaurant』〔英文版・菊之井〕(06年講談社インターナショナル)を見ると、十分にそれが果たせそうです。

そうした旨いものの写真集はたくさんありますが、『一生に一度だけの旅 世界の食を愉しむBEST 500』(K・ベローズ他著、関利枝子他訳、09年日経ナショナルジオグラフィック社)などもその一つです。もっとこの500食の中には<B級グルメ>らしきものも随分と含まれていますがね。

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