オピニオン・記事

『暮しの手帖』の暮らしと仕事

編集長・松浦弥太郎が「文章術」を初公開!

更新日 : 2013年05月22日 (水)

第2章 手紙をきちんと書ける人になる

松浦弥太郎(『暮しの手帖』編集長/文筆家/書店店主)

 
いい男の条件、いい女の条件

松浦弥太郎: 僕が先生と呼び、とても尊敬している方に、ずいぶん前にある質問をしてみました。「いい男の条件って何でしょう?」 男の人がもつ「異性としての魅力」に興味があって、そういう質問をしました。

先生の答えは「一番魅力があるのは、頭が良くて行動力のある人だね」でした。先生は男を4パターンに分けました。2番目に挙げたのは、「頭が悪くて、行動力がない人」。これは、実はいいやつのことですよね。こういう人は性格が良かったりするので、周りも和むし、仕事自体がうまくいく。自分のことを分かっているし、バランスも取れているのですよ。3番目は「頭が良くて、行動力がない人」。理屈っぽくベラベラしゃべるけれど、実は一番多い何もしない男ですね。最後、一番ダメな男は「頭が悪くて行動力がある人」でした。何でもやりたがるけど、チンプンカンプン。誰かが常に助けてあげる必要があります。もちろん、適材適所でそれぞれの個性を生かせばいいのですが、こういうふうに見てみると面白いですよね。どのタイプもそれぞれ役割がある。

「いい女の条件は?」という話もしました。何といっても「愛嬌がある人」。頭が良くて、美人で、愛嬌があるというのは最高ですが、そんな人はまずいません(笑)。「頭が良くて、しかも美人の子がたまにいるけど、嫌な性格でな」と先生は言っていました。少しおっちょこちょいだったり、格好つけてなかったり、いつも素直な気持ちでいたりするような女の人がいいですよね。要するに、完璧な人はつまらないということです。

編集長は手紙中毒

松浦弥太郎: 先生は「男であれ、女であれ、何かあったときに手紙を書く人がいいよね。それってすてきだよ。ちょっとした手紙を、きちっと書ける人間にならないといけないよね」ともおっしゃっていました。僕自身、実は手紙がすごく好きなのです。年中手紙ばかり書いているので「手紙中毒」と呼ばれているくらいです(笑)。

僕はメールやインターネットをほとんど使いません。大事なことは電話で話します。もちろん、メールアドレスは持っていますけど、返事をしないのでメールが来なくなりました。「毎朝、何百通もメールが来るのでしょう?」とよく言われますが、寂しいくらいに全然来ない。僕は、悔しいから手紙を書くのです(笑)。毎日毎日。『暮しの手帖』の読者の方からも、毎日のように手紙が届きます。お叱りの手紙も中にはありますし、励ましの手紙も、何かを教えてくれる手紙もあります。僕はそれを読んで、順番に毎日返事を書いています。特に直筆で書いてくれたものについては、何日も遅れてしまうかもしれませんが、必ず自分で返事を書きます。松浦がデスクにかじりついて何か一生懸命やっているな? と思ったら、大抵手紙を書いています。僕は手紙が好きなのですね。


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