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加藤嘉一と竹中平蔵が、日本と中国のこれからを激論

中国で最も有名な日本人が語る、中から見た中国と外から見た日本

アカデミーヒルズセミナー政治・経済・国際キャリア・人
更新日 : 2012年03月12日 (月)

第4章 日本政府は中国戦略室を設置し、学校で現代中国を教えよ

加藤嘉一氏

加藤嘉一: 中国は日本との関係を嘆いています。中国の経産省の局長は、日本のTPP参加について「日本はアメリカと結託して中国を排除しようとしている」と言っていました。と同時に「TPPに入って日本の輸出が伸びますか? それより問題は円高でしょう」とも言っていました。中国は日本の動向をよく見ています。

昨今は留学先もアメリカ、勉強する語学も英語が人気ですが、それでも日本語は学習人気ナンバー2の言語です。2万社以上の日本企業が中国に進出していて、1,000万人以上雇用しているわけですから、「日本語を勉強すれば就職に有利だ」ということと、マンガなど日本のポップカルチャーに惹かれて日本語を勉強しようというわけです。我々が思っている以上に、中国国民は日本に敬意を抱いているし、中国政府は日本の重要性をわかっているのです。

そうは言っても日本企業は何かあるとすぐに標的にされるので、日本企業だからこそ抱えるリスクをきちんと管理しなければならないと思います。そういう場面で私が中国で感じるのは、日本の発信力の欠如です。何かあったとき、どういうルートで政府、あるいは大衆に対して発信していくのか。発信力が日本は圧倒的に弱いと思います。これは政府も日本企業も同じです。

例えばTPPなんて、日本の大臣が「これは中国排除じゃないんだ」とはっきり言えばいいんです。私は首相官邸に中国戦略室をつくったらいいと思います。そこには民間の人間も入れて、官民一体でやることが重要だと思います。それから日本の教育現場には、選択科目でいいので「現代中国」という科目を一刻も早く取り入れたらいいのではないかと思います。中学か高校くらいの段階から、中国語も含めて今の中国を理解する教育プラットフォームをつくるべきです。それだけ日本にとっての中国の重要性が高まっているということです。

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われ日本海の橋とならん—内から見た中国、外から見た日本 そして世界

加藤嘉一
ダイヤモンド社


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加藤嘉一×竹中平蔵が日本と中国のこれからを激論!

~「中国でもっとも有名な日本人」が政治・経済から中国人の日常生活までを語る~

加藤嘉一×竹中平蔵が日本と中国のこれからを激論!
加藤嘉一 (英フィナンシャルタイムズ中国語版コラムニスト/北京大学研究員/慶應義塾大学SFC研究所上席所員/香港フェニックステレビコメンテーター)
竹中平蔵 (アカデミーヒルズ理事長/東洋大学教授/慶應義塾大学名誉教授)

加藤 嘉一(コラムニスト)
竹中 平蔵(慶應義塾大学教授/アカデミーヒルズ理事長)
政治・経済から一般の中国人の生活まで、あらゆる角度から日本と中国のこれからについて、会場の皆さまにもご参加いただきながら議論します。


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