記事・レポート

福原義春氏が語る「未来をつくるイノベーションのための文化資本」

VISIONARY INSTITUTE - 2010 Seminar

BIZセミナー文化教養
更新日 : 2011年02月15日 (火)

第2章 なぜ企業に文化が必要なのか

福原義春氏

福原義春: 文化というのは、皆さん、よく「過去の遺物」とおっしゃるのですが、決してそうではないのです。文化は次の経営に活かせるストックであり、資本であると私は考えています。先ほど「ヒト・モノ・カネ」が経営の資源だと申しましたが、「ヒトには人事部がある、モノには生産部がある、そしてカネには財務部がある。だったら、どうして文化を司る文化部がないのか」と議論して、私たちは資生堂の中に「企業文化部」をつくったのです。

会社の企業文化を管理・分析してわかったのは、企業文化というのは、事業の継続と求心力の中心にあるということです。新しいモノをつくり、ことを起こす創造性、クリエイティビティに通じるのです。しかもその源泉の力は、独自の新しい企業文化を創造する人間の力をまとめることもできるのではないかと考えています。

こうした考えを『文化資本の経営』という本にまとめました。その内容は、経済資本の蓄積と短期的な利潤の追求に重点を置いた20世紀型の企業活動を超えるために、企業に蓄積された文化資本を経営の基軸に置くことで、人間性や地球環境と矛盾しない持続的な経済発展の形を考えるというものです。

刊行から10年経ちましたが、その後の社会的な状況を考えても、この概念は決して古びておらず、まだまだ発展する余地がある。むしろ重要度を増してきたのではないかと考えています。

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該当講座

第4回 未来をつくるイノベーションのための文化資本
福原義春 (株式会社資生堂 名誉会長)

福原義春(㈱資生堂 名誉会長)

未来の日本創造になくてはならないこと、イノベーションのために私達が一度立ち止まって考え抜かなくてはならない、私達の文化資本の本質についてお話いただきます。


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