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不況に強い!「一休.com」のビジネスモデルの秘密

~ECサイト最強ブランドの成長の軌跡と今後の展望

更新日 : 2009年12月24日 (木)

第3章 イトーヨーカ堂の伊藤名誉会長から学んだ経営哲学

神原弥奈子氏

森正文: マザーズ上場1週間前、イトーヨーカ堂の伊藤雅俊さんから、会いたいという電話がありました。商人の神様と言われる大先輩ですし、会社の株も買っていただいていたのでお目にかかりました。

80歳を過ぎた方とはとても思えず、いろいろなアドバイスを受けました。そのとき、「一休は上場モデルじゃない。そもそも、無借金のインターネット企業がなぜ上場するんだ」と言われ、「では、なぜイトーヨーカ堂は上場したんですか?」と聞きました。

すると伊藤さんは、「出店資金を銀行から借りているから、何百億円もの連帯保証に自分がなっている。だからやむなく上場した。そちらは上場する必要がないんだから、するな」と。「伊藤さんは、なぜ一休の株を買ったんですか? 頼んだ覚えもありません」と、初対面なのにズケズケ言いました(笑)。

伊藤さんは、「いろいろなホテルに泊まるたび、『新しく伸びている会社がある。その会社がいいお客さんを送ってくれるのでホテルとしてもうれしいし、安い料金で泊まれたお客さんも喜んでいる』と聞き、興味を持ったから、20数年ぶりに株を買った」とおっしゃる。それに、「インターネットはリアルのお店をやっている方から見ると魅力的で、在庫も持たないから効率的。だからいいと思った」と話してくれました。

僕の場合、大先輩に向かって不躾なことを言ってしまうのですが、伊藤さんも旅館の女将さんも、なぜか面白がってくれて、それ以来可愛がってくださいます。

伊藤さんからは、「会社は株主のものでも、社員のものでも、ましてや社長のものでもない。会社はお客さまのものだ、お客さまが来なくなったら、会社が続くわけがない。社員も従業員も取引先もなく、お客さまが何を考えているかだけをいつも見ろ」と言われてきました。ですから、「絶えず顧客を見ろ」を念頭においています。

会社も株価も急速に上がると急速に下がる、いつまでもいい状態は続かないと思っています。うちの業績も頭打ち感が出てきたし、大不況下ですから、これがチャンスだと思って気を引き締めて、新しいことをやろうと思っています。最近、京セラ創業者の稲盛和夫さんのCDを買って、自分なりに考えているところです。

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不況に強い!「一休.com」のビジネスモデルの秘密

~ECサイト最強ブランドの成長の軌跡と今後の展望~

不況に強い!「一休.com」のビジネスモデルの秘密
森 正文 (株式会社一休 代表取締役社長)
神原弥奈子 (株式会社ニューズ・ツー・ユー 代表取締役)

森 正文(株式会社一休代表取締役)
高級ホテル・高級旅館の宿泊予約サイト「一 休.com」を中心としたEコマース事業を展開する森氏にビジネスモデル誕生の背景から成長の軌跡、新しい事業への取り組みと今後の展開までお話いただきます。


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