六本木ヒルズライブラリー

「世界中を図書館に」を合言葉に
財津 正人さんの『本のある生活』

ライブラリーメンバーの財津正人さんは、出版業界に関わって30数年、いわば本と共に人生を歩まれてきました。代表を務めるブッククロッシング・ジャパンは、「本に世界を旅させる」ことをコンセプトに、「ブッククロッシングがきっかけで読書が好きになった」という世代にいつか出会える日を夢見ながら活動をされているそうです。
本と共に人生を歩まれてきた財津さんが語る「本と共にある生活」、「本のあるところに、暴力は生まれない」という言葉が印象的です。その深い思いが込められた一冊です。

取次、書店経営、出版社、編集制作など30数年のあらゆる出版業界での経験をとおして、いま現在も感じている本と出版についての思いを忠実にできるだけわかりやすく書いた本書が『本のある生活~本活のすすめ』です。


本書は、「ブッククロッシング・ジャパン(読み終わった本に旅をさせる活動)」や、地元広島での「ブックスひろしま」実行委員長として実施した「一箱古本市」など、本の新しい切り口や本の遊び方について書きました。

「ブッククロッシング」は、「世界中を図書館に」を合言葉に、現在世界会員70万人の世界最大のフリーブッククラブです。
街中にわざと本を忘れて、それを偶然手にした人が、読了後また、どこかに忘れて・・・、その本の旅の履歴がインターネット上で見ることができるのが、ブッククロッシングの魅力です。

本と本、本と人が交差するまさしく、「本と人との交差点」ブッククロッシング。

「ブッククロッシング・ジャパン」設立までの経緯、また、ブックイベント主催者としての現在までの道のり、また2007年に始まったブッククロッシング・ジャパンの代表に就任するまでの経緯などにも触れています。

「本のある生活」とは、本を読もう、と呼び掛ける本ではなく本と暮らしていこう、と提案する一冊でもあるのです。

この一冊がもっている力は、とてつもなく小さく弱いですが、少しでも本と出版界の力に役立てばいいな、と考えています。


財津 正人さん
1962年、大阪府堺市生まれ。
株式会社イーセットおよびブッククロッシング・ジャパン代表。
出版取次 大阪屋流通部門に7年勤務後、1987年書店を開業。12坪の小規模書店ながら坪売り上げ単価有数店舗となる。しかしながら1994年、高まる大型店舗に対抗しうるまでの知識と力がなくやむなく閉店。本と出版のすべてを学ぶため、印刷営業会社にて印刷営業、製本知識を得る。1994年出版社書店営業代行を個人開業、2007年法人化。同年ブッククロッシング・ジャパン代表就任。

財津 正人さんの著書

本のある生活 —本活のすすめ

本のある生活 —本活のすすめ

財津正人
コスモの本