六本木ヒルズライブラリー
日本のビジネスマンが、今知っておくべき 米国勢の本当のシナリオ
原田 武夫さんの『計画破産国家アメリカの罠』(講談社)
キャリア外交官として12年間勤務の後、情報リテラシー養成を目的とした独立系シンクタンク「原田武夫国際戦略情報研究所(IISIA)」設立された原田武夫さん。IISIAの代表取締役を務められる一方で、著書・訳書および「日刊ゲンダイ」「Yahoo!ニュース」「マネーのまぐまぐ」などのメディアで金融インテリジェンスに関連したコラムを執筆されています。
今回は、近著『計画破産国家アメリカの罠』について、ご紹介いただきました。2010年1月には、ライブラリートークでお話いただく予定です。
金融メルトダウンの中、様々な論者が「米国一極支配の終焉」を語っています。「唯一絶対の大国」から「覇権から失墜した国」への降格、会計基準の厳格化、期待を大きく下回った中国からのサポート……米国を取り巻く環境は一段と厳しくなっているようにも見えます。しかし、米国は本当に“息絶えつつある”のでしょうか?
2009年1月に就任したバラク・オバマ米大統領。国民皆保険制度や雇用状況の回復などの政策を打ち出す彼に、米国中が期待を寄せていました。しかし、現実として米国政府は既に巨額の債務残高を抱えています。今の米国は景気回復どころか、国家債務の履行すら難しい状況、だとすれば米国の選択肢はおのずと見えてきます。
他方において、今の厳しい状況は米国勢にとってむしろ「有利である」という見方も出来ます。
世界各地で高まる地政学リスク、米国勢が喧伝する「国土安全保障ビジネス」の重要性…全てはマーケットの大転換に繋がっています。
また、民主党内の大統領選以降、依然として存在感の薄れないヒラリー・クリントン国務長官もカギを握る人物です。彼女が北米自由貿易協定(NAFTA)に好意的なのはなぜか? 大統領選に際し彼女を強く後押ししたビジネス・セクターとは? 「米系“越境する投資主体”たちが金融危機の中で実は利得を得ようとしている」というのが私の結論です。
更に見逃してはいけないのが、米国はこれまで東アジア諸国との経済関係を緊密にし、「富と繁栄のサイクル」を築いてきたという事実です。小泉政権下で、日本国内における「構造改革」が進められたのも、米国を中心としたこのサイクルを回すためでした。しかし、それらは既に時代遅れではないのだろうか。
では、その「富と繁栄のサイクル」に取って代わるものとは一体何なのか? 密かに始まっている新たな“潮目”の予兆。日本の個人投資家・ビジネスマンが、今知っておくべき、米国勢の本当のシナリオを知りたい方は是非手に取って頂きたい1冊です。
2009年1月に就任したバラク・オバマ米大統領。国民皆保険制度や雇用状況の回復などの政策を打ち出す彼に、米国中が期待を寄せていました。しかし、現実として米国政府は既に巨額の債務残高を抱えています。今の米国は景気回復どころか、国家債務の履行すら難しい状況、だとすれば米国の選択肢はおのずと見えてきます。
他方において、今の厳しい状況は米国勢にとってむしろ「有利である」という見方も出来ます。
世界各地で高まる地政学リスク、米国勢が喧伝する「国土安全保障ビジネス」の重要性…全てはマーケットの大転換に繋がっています。
また、民主党内の大統領選以降、依然として存在感の薄れないヒラリー・クリントン国務長官もカギを握る人物です。彼女が北米自由貿易協定(NAFTA)に好意的なのはなぜか? 大統領選に際し彼女を強く後押ししたビジネス・セクターとは? 「米系“越境する投資主体”たちが金融危機の中で実は利得を得ようとしている」というのが私の結論です。
更に見逃してはいけないのが、米国はこれまで東アジア諸国との経済関係を緊密にし、「富と繁栄のサイクル」を築いてきたという事実です。小泉政権下で、日本国内における「構造改革」が進められたのも、米国を中心としたこのサイクルを回すためでした。しかし、それらは既に時代遅れではないのだろうか。
では、その「富と繁栄のサイクル」に取って代わるものとは一体何なのか? 密かに始まっている新たな“潮目”の予兆。日本の個人投資家・ビジネスマンが、今知っておくべき、米国勢の本当のシナリオを知りたい方は是非手に取って頂きたい1冊です。
原田 武夫氏(株式会社原田武夫国際戦略情報研究所 代表取締役)
1971年生まれ。東京大学法学部在学中に外交官試験に合格。12年間奉職し、アジ
ア大洋州局北東アジア課課長補佐(北朝鮮班長)を最後に自主退職。その後日本
人全体の情報リテラシー養成を目的とした独立系シンクタンク「原田武夫国際戦
略情報研究所(IISIA)」を設立。現在、IISIA代表をつとめる一方、言論人とし
ても活動。「日刊ゲンダイ」、「マネーのまぐまぐ」、「Yahoo! ニュース」等
各種メディアでコラムを連載中。また2006年夏学期には東京大学教養学部で非常
勤講師をつとめ、現在は都内複数の志ある大学生たちに対し、「IISIAプレップ・
スクール」として「情報リテラシー教育」を行う。最新刊『計画破産国家アメリ
カの罠』(講談社)など、これまで合計19冊の著作を刊行。
原田 武夫氏 著書
大転換の時代—10年後に笑う日本人が今するべきこと
原田武夫ブックマン社
金融マーケットを先読みせよ 2008年世界と日本経済の潮目—メディア情報から読み解くマネーの潮流
原田武夫ブックマン社
北朝鮮VS.アメリカ—「偽米ドル」事件と大国のパワー・ゲーム
原田武夫筑摩書房
「日本封じ込め」の時代—日韓併合から読み解く日米同盟
原田武夫PHP研究所
国家の読み解き方—憲法学という教養
原田武夫勁草書房
仕掛け、壊し、奪い去るアメリカの論理—マネーの時代を生きる君たちへ 原田武夫の東大講義録
原田武夫ブックマン社
「日本叩き」を封殺せよ—情報官僚・伊東巳代治のメディア戦略
原田武夫講談社
タイゾー化する子供たち—アメリカが日本の教育を破壊する
原田武夫光文社
元外交官が最前線で見てきた超一級の交渉術
原田武夫青春出版社
「NO」と言える国家—奪われ続ける日本の国富
原田武夫ビジネス社
北朝鮮外交の真実
原田武夫筑摩書房
騙すアメリカ 騙される日本
原田武夫筑摩書房
元外交官が教える24時間でお金持ちになる方法
原田武夫インデックス・コミュニケーションズ
サイレント・クレヴァーズ—30代が日本を変える
原田武夫中央公論新社
劇場政治を超えて—ドイツと日本
原田武夫筑摩書房
Jenseits Des Unentscheidbaren -- Paperback
原田武夫Unknown
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