六本木ヒルズライブラリー

遙か1万数千キロ彼方から、寸分の狂いもなく着陸できる航空機の地図!
太田弘さんの『航空図のはなし』

“地図学”“GIS・地図教育”がご専門の太田弘さん。六本木ライブラリーのエントランスショーケースでは、地図をテーマにした展示を2度ほど企画・監修いただいています。慶應義塾普通部で教鞭をとられる傍ら、日本国際地図学会をはじめ国土交通省、国土地理院などの公的役職も務められています。2009年には国土交通省国土地理院より功労者表彰を受賞、来年3月には宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共著書籍を発刊されるご予定とのことです。今回はそんな太田さんの最近改訂された著書『航空図のはなし』をご紹介します。


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2007 年に初版が発行され、今年6月、改訂版が第二版として発行されました。日進月歩の航空業界、最新の航空機は、遙か1万数千キロの彼方の滑走路の端をめがけて、寸分の狂いもなく着陸できる能力を有しています。その正確な飛行を支えるのが「航空図」です。今、「航空図」は紙から電子データへと大きく変化を遂げつつあります。本書はこの「航空図」の機能と本質を歴史的な視点からわかりやすく解説します。改訂版では、電子化の動向など最新情報を追補しました。

太田 弘さん(慶應義塾教員)

教育学修士。横浜国立大学大学院工学研究科計画建設学修了、Ph.D.(学術博士)(2002)。1982年から慶應義塾の専任教員、現在、フェリス女学院大学国際交流学部地理学(講師)を兼任。慶應義塾大学教養研究センターの所員。文部省カナダ派遣でICAO(国際民間航空機関)航空情報・航空図課(AIS/MAP)でインターンシップ(1980‐81)、1990-96、塾の派遣でニューヨーク勤務。現在、日本国際地図学会評議員、常任委員。ハイパーメディア地図専門部会主査。国土交通省「地球地図」利用アプリケーション委員会委員(2003‐4)、同「地球地図の学校」委員会座長(2006‐現在)、国土地理院、地形図図式諮問委員、国土変遷アーカイブ利用検討WG座長(2004)、国土交通省地形基盤情報検討委員会委員を歴任、国際地理オリンピック日本派遣団1(チュニジア)団長(2008)ほか公的役職多数により国土交通省国土地理院より功労者表彰(2009)。地図学(特にナビゲーション)、GIS・地図教育が専門。

“大人の文化祭'09”メンバー著書のコーナーでは、著者の方との楽しい交流が行われました。
太田弘さん(左からお二人目)


関連書籍

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太田弘(1955生)
柏書房

ニューアムステルダム時代から、独立戦争を経て、日本の岩倉使節訪問まで。「世界の首都」の誕生と発展を都市発達の結節点を選んでまとめられた歴史地図。1660年から1879年まで、五つの時期の詳細な大縮尺図を収録。ヒルズライブラリーのグレートブックスに入れていただいている。