アカデミーヒルズスクール
イベント

デジタル技術が寄与した新次元のブリューゲルの魅⼒

「⾒たことがないブリューゲルー巨⼤3スクリーンによる映像の奇跡」
ブリューゲル没後450周年記念セミナー

日時

2019年09月11日 (水)  19:00~20:00
終了しています

内容


2019年9⽉10⽇(⽕)〜16⽇(⽉・祝)の7⽇間、ヒルズカフェ/スペースにて、ブリューゲルの没後450周年を記念して、動画「⾒たことがないブリューゲル〜巨⼤3スクリーンによる映像の奇跡〜」を紹介します。

このスーパー解像度(Gigapixel)による映像空間は2016年3月から、ブリュッセルの王立美術館の「ブリューゲル・ボックスの間」で公開されています。当時、ミシェル・ドラゲ館長は「テクノロジーのお蔭で来館者と絵画作品の間に新しい会話が生まれた」と、挨拶しておられます。世界でもこのブリューゲル・デジタルミュージアムは大変な評判となっています。今回の六本木ヒルズでの上映はベルギー国外での初公開となります。
 
本セミナーにて、この展覧会を企画・監修するブリューゲル研究の第⼀⼈者・森洋⼦⽒に、新次元のブリューゲル像を解説していただきます。
 

※お申込みは締切とさせていただきました。
 たくさんのご応募をいただき、ありがとうございました。 





●森洋子氏による「見たことがないブリューゲル」解説


図1:《反逆天使の転落》1562年、油彩、板、ベルギー王立美術館 

ブリューゲルは世界各地からの最新情報となる博物学的な蒐集品に注目し、そこから得た着想源で斬新な怪物や悪魔を表現しています(例:図1-前景右の「ラッパを吹く堕天使」の鎧は北アメリカ南部などに生息するアルマジロの鱗甲板)。その意味で彼は当時の最も当世⾵な画家といえるでしょう。


図2:《ネーデルラントの諺》1559年、油彩、板、ベルリン、国立絵画館

デジタル技術は本来、⾁眼では⾒にくい、あるいは⾒落としてしまう細部描写をズームアップしてくれます。実はその細部が作品の重要な意味を語るモティーフの場合もあります(例:図2-前景中央の「うまく世渡りしたいなら、身をかがまねばならない」の右足の副木)。


図3:《洗礼者ヨハネの説教》1566年、油彩、板、個人蔵

あるいはブリューゲルは意図的に⽬⽴たなく描き、注文者やその友⼈たちを驚かそうとしています(例:図3-中景中央の河岸での「キリストの洗礼」)。細部と細部の関係が⼀つのつながりを持ち、物語を形成することもあります。
 
 
他⽅、ブリューゲルはルネサンスの知識⼈らしく、鋭い⼈間観察の下で、⼈間の愚⾏、弱点、失敗、欺瞞などを約100の諺で描写しました(図2)。 当時の⼈々は諺の絵を「⻘いマント」と呼称していましたが、「⻘いマント」とは「欺瞞」を意味していたのです。彼は⼼理学者のように画⾯に登場する、80人以上の⼈間の⼼理(羨望、疑惑、傲慢、欺瞞など)を鋭く描写しています。またブリューゲルほど群衆⼼理の描写に秀でた画家はいないでしょう (図3)。それらを識別するのに寄与しているのが今回の映像空間です。美術館で原画を見てもなかなか個々の表情まで捉えにくいからです。
 
 
-「見たことがないブリューゲル」の映像体験で、新しいブリューゲルを発見してくださることを願っています。
 
森 洋子





アカデミーヒルズのエントランス展示スペースにて、ブリューゲルに関連する書籍を紹介します。 
ブリューゲルが時代を超え、20世紀半ばころから、日本でも展覧会や研究書だけでなく、随筆や小説など文学の世界でも注目されたことを知っていただける展示です。併せてご覧ください。 


講師紹介

スピーカー
森洋子 (もり・ようこ)
明治大学名誉教授、ベルギー王立考古学アカデミー外国人会員、学術博士

著書:『ブリューゲル全作品』『ブリューゲルの諺の世界』『ブリューゲルの《子供の遊戯》』『ブリューゲル探訪』『ブリューゲルの世界』ほか多数。『ブリューゲルの版画の世界』展監修。
勲章:ベルギー国王より王冠勲章シュヴァリエ章受章、アントワープ州よりウジェーヌ・ベ国際賞、日本政府より紫綬褒章を受章。
著書の受賞:芸術選奨文部大臣賞、サントリー学芸賞、日本保育学会日私幼賞ほか。

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募集要項

日時 2019年09月11日 (水)  19:00~20:00
受講料 無料
定員 100名(抽選)

主催
  • アカデミーヒルズ
協力
  • Google Arts & Culture
会場 アカデミーヒルズ(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー49階)

※お申込期限:2019年8月20日(火)12:00まで
※申込多数の場合は、抽選となります
※セミナーにご参加頂ける方へ、8/28(水)までにご連絡いたします


Friday Night
六本木アートカレッジ
66 BOOK CLUB