記事・レポート

フジマキ流「自分ブランド」のつくり方

BIZセミナーその他
更新日 : 2008年04月09日 (水)

第4章 ブランドをつくる4つの法則

藤巻幸夫&藤巻健史

藤巻幸夫: 2007年、『自分ブランドの教科書』(インデックス・コミュニケーションズ)を書きましたが、ここに来てどの業界でも「ブランド」はキーワードになっています。しかし、ブランドとは一体何でしょう? ある人は「遠くに赤い丸があれば、それがすべてコカコーラのマークに見えるのがブランド」と言います。「その店に入ったら、もう一度行きたいと思わせるのがブランド」という人もいます。

私は伊勢丹のバーゲン売り場で働いていたとき、ブランドをつくる4つの法則を考え出しました。この法則は、商品ブランドだけでなく、「自分ブランド」にもすぐに置き換えられるものです。

第一法則はMD(マーチャンダイジング)、モノへのこだわりです。伊勢丹の新人研修で教えられたMDの原則に、「関心度分類」というものがありました。「消費者が商品に関心をもつ3つの要素は、色柄、素材、デザイン」というものです。これはずっと私の頭に刻み込まれ、著作や講演などさまざまな場面で取り上げています。

売れるモノには理由があり、その裏には必ず原因があります。例えば色。ベージュと一口に言っても多様な種類があります。柄にもストライプやチェック、ボーダーなどがあり、素材も実に幅広い。売れている商品は、色柄や素材をうまく考えてデザインされています。そこには作り手の感性やこだわりがあり、その感性・こだわりこそ、企業(自分)のスタイルです。

例えば、こんな話を聞いたことがありました。フランスのBicライター。ある時、ライターのサイズを半分ほどに小さくしましたが、ただそれだけで倍売れたそうです。コストが下がったうえに売れたのです。消費者がもっと軽いライターを望んでいたといえば簡単ですが、まさに「コロンブスの卵」。このように無駄なものをそぎ落とす。これがデザインです。

もちろん、変えるところと変えないところのバランス感覚も大事です。自分のスタイルを貫くには、変わらない努力も必要なのです。余談ですが、先日、古い女友達から「幸夫君変わらないね」と言われてうれしかった。確固たる自分らしさ、自分のスタイルをもっていてこそ、そぎ落とすべきものが見えてくるのです。

第二法則は、VMD(ヴィジュアル・マーチャンダイジング)。これは商品(自分)の見せ方です。イトーヨーカドーに入って最初にしたことは、売り場をきれいに見せようということでした。通路を広く、商品をきれいに並べることで、お客さんはとても喜んで買ってくれます。

福助を再建する時は棚卸しから始めましたが、初日からゾッとすることがありました。本社の玄関を入ると暗くて汚く、埃をかぶって黴びた造花が花瓶に挿してあったのです。玄関から汚いようでは社員のモチベーションが高まるはずもなく、訪問者に悪いイメージをもたれるのは必至。再建を果たして生まれ変わろうという企業には、クリーンなイメージはとくに大切です。

本社を原宿に移した時、何よりクリーンで明るい玄関を実現させました。取材に訪れたマスコミに「ああ、福助は甦ったな」と感じさせた手ごたえもありました。自分をどう見せるかということは、企業にとっても個人にとっても見過ごせないテーマです。


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