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脳に汗かく「アウトプット」の場が、あなたの発言力を高める!

~15名のブレスト「みんなで語ろうフライデーナイト」って何?~

更新日 : 2019年08月21日 (水)



2019年3月に始まった「みんなで語ろうフライデーナイト(以降、みんフラ)」は、毎週金曜夜に、各分野のリーダーたちと、共通の課題意識を持ち寄って徹底議論するイベントです。ユニークなポイントは、15名の少人数制ということ。その日初めて会う参加者同士が、90分間のブレインストーミング(以降、ブレスト)を行います。議論は一体どのように進むのでしょうか?「みんフラ」担当が、セッションのリアルな声をお届けします。

 これからの学び、新しいセッションスタイルとは?
熊田:長くアカデミーヒルズのセミナー・イベントに関わってきていますが、SNSを中心とするデジタルの台頭によって誰もが発信できるようになり、聞くだけのセミナー・イベントから体験型へとシフトしているように感じます。

「みんフラ」セッションの様子

清水:私は、「石倉洋子先生のグローバル・ゼミ(GAS)」を長く担当しており、小規模かつ全員参加型という形式だからこそ生まれる圧倒的な熱量に感動する機会が多くありました。GASでは、石倉先生のファシリテーション力によって、参加者25名の意見が自然と引き出され、全員が議論の中心にいるような感覚になっていくんです。知的な緊張感に包まれたまま議論が進み、会場は静かなようで全員が集中しているから熱気が感じられ、異様な盛り上がりを見せます。セミナーが終わる頃には、「脳に汗をかく」という声が方方から挙がり、全員が学びや気づきを得ているのが伝わってきます。

城所:他のイベントにも共通していますが、「他者の存在」が身近にあることで、体感を伴った学びが促され、議論が広がり、各人の思考が深まっているように思います。

熊田:これまでの活動のなかで、小規模・体験型イベントの意味を再確認してきたと同時に、SNSの台頭や大震災を機に、リアルな空間でしか生み出せないことを、徹底的に追求したいと考えてきました。そして、行きついた1つの答えが「自分の考えを表現する場を創ること」でした。

誰もが発信できる今ですが、誰かに届く、価値ある発信をするというのは簡単なことではありません。そのためには、日々のインプットを自分の中で咀嚼し、自分なりの考えに昇華させたアウトプットとして出していくことが重要ではないでしょうか。15名という少人数制の「みんフラ」が、一つの拠り所となればいいと思いました。

柳川範之さんと「これからの学び」を考える

福岡:ファシリテーターが一方的に教えるのではなく、ファシリテーターも参加者もフラットな関係になれること。意見を言い合うという点では、Twitter上でも活発な議論はできますが、人間性を否定しないセキュアな言論空間をつくれるのは、互いに顔が見えるリアルな空間の長所の1つです。「みんフラ」なら、自分の意見を安心して発信できると思います。

清水:柳川範之先生の「これからの学び」がテーマだった「みんフラ」では、「塾」に否定的な意見がひとしきり出た後、「塾」の肯定的な側面を語った参加者の声に皆がハッとしました。そして先生がセッション冒頭で、ブレストのコツとして、「他の人の意見に同意できることだけではなく、違和感をもった部分に注目するといい。そして、なぜ自分の考えがその人と違うのだろう、と考えることに意味がある」と仰ったことを受けて、意見の根底にある各自の体験や内面性で議論でき、互いにとって気づきのあるブレストとなりました。
 異なる立場だけど、同じ関心の人とブレストできるのが貴重

小国士朗さんと「あなたの熱狂スイッチの見つけ方」を考える

清水:変化の激しい今の時代、今日の講師の言葉が、今後も通用するか分からないとも言えますよね。正解のない時代だからこそ、色々な意見を聞いて、自分なりのアウトプットを手繰り寄せようとしているのだと思います。実際に参加者からも、未来を考察するようなテーマの場合、講師が一方的に延々と話し続けるスタイルは成立しない、といった声がありました。同時に、だからこそ異なる立場だけど同じ関心の人とブレストできたのは貴重、といった感想もいただいています。

城所:「みんフラ」は、「テクノロジー業界にいます」、「広告代理店で働いています」、「人事制度設計をしています」と多様な立場を明らかにしながら進みます。参加者はその中で自身のアイデンティティを探り、自分らしいアウトプットを出すことに集中できている印象です。相互理解や自身の深堀りが、ブレストの副次効果としてあるように思いますね。

唐木明子さん、島田由香さんと「20年後の仕事とプライベートの境界」を考える

清水:ファシリテーターからも様々なフィードバックをいただいています。例えば、
「注文をまちがえる料理店」を手掛けたことで有名なプロデューサー・小国士朗さんは、参加者との議論から刺激を受け、その日の夜ご自身で振り返って考え続けていたら、朝になっていたそうです。また、普段は多くを語ってくださる島田由香さん (ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社)が、「みんフラ」セッション時には参加者の議論を聞きながら、ずっと黙っていらっしゃったんです。どうなさったのかと戸惑ったのですが、終了後にお聞きしてみると、今日は聞き役に回ろうと直感するほど、ブレストでの参加者全員の発言に感銘を受けた、とのことでした。これにはホッと胸をなでおろし、またそのセッションの充実した時間をとても嬉しく思いました。
「みんフラ」の今後:自分の問いを持ち寄れる場に

田中洋さんと「ポストGAFA時代のブランド戦略」を考える

清水:「みんフラ」の今後ですが、ファシリテーター自身もまだ答えの分からないテーマを持ってきていただきたいですね。今までを振り返ると、答えを求めてファシリテーター自身も一緒に考えている回の方が、予定調和ではない分、新しい気づきが多いように思います。例えば、ブランド戦略論の権威・田中洋先生の「みんフラ」は、「ポストGAFA時代のブランド戦略」というテーマでしたが、議論はブランド論から飛躍し、政治や経済、歴史、テクノロジーと多岐にわたる分野に及びました。ファシリテーター・参加者含めて、1人の思考実験では到達しないレベルにまでブレストできたことに満足げでしたし、続編をやりたいという希望が最も多いのもこの回でした。

福岡:「イノベーションVS前例至上主義」がテーマの、弁護士・水野祐さんのときは、ブレストを経て、最終的に「大企業発のイノベーションを起こすための10箇条」をまとめました。実は、水野さんは大企業の勤務経験はない一方、大企業の新規事業部からご相談をいただくそうで、10箇条にまとめたことで、大企業の企業体質や組織のボトルネック、社員のメンタリティ等がよく分かるようになった、と仰っていました。

水野祐さんと「企業における『イノベーション vs 前例至上主義』」を考える

熊田:「みんフラ」は、教える/学ぶという関係ではなく、ファシリテーターも参加者も共にテーマに向き合える関係だといいですね。色んな方の問いが結集するような場にして、まだ言葉にできていないような疑問・悩みを持つ方がヒントを求めて集まる空間にしたいです。

城所:多様なテーマで各回開催されるといいですね。逆に、扱えないテーマは無いくらいにしていきたい。

福岡:最近では、職場のあり方や働き方も多様化し、「人と人が会ってまでしないといけないことって何だろう?」ということも問われているように思います。そういった問いに対するアカデミーヒルズなりの実験的な取組みでもあります。

 まだ「みんフラ」チームの皆さんからは合意を得られていないですが、ウィキペディアならぬ「問いペディア」のような名称で憶えられる場にしていけたらと思っています。

新しいアイデアやライフスタイルを生み出そうと人に参加していただき、議論することで「新しい価値」を生み出してもらえたらとても嬉しい。
ぜひ、自分の意見を述べ、人の意見を受け入れることで思考を深めたいという方のご参加お待ちしています。

みんなで語ろうフライデーナイト担当(左から)
熊田ふみ子 / 清水香帆 / 福岡大輔 / 城所康予



▼これからの「みんフラ」▼


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