六本木ヒルズライブラリー
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あたりまえをひっくり返してインパクトを狙え!
世界でいちばん簡単なアイデア発想法『ひっくり返し技』 開催レポート
更新日 : 2019年01月15日
(火)

【ライブラリーイベント】
【文・写真】後藤 【開催日】2018年12月3日(月)
電通Bチーム×Forbes JAPAN×アカデミーヒルズ ライブラリー
New Concept採集 世界でいちばん簡単なアイデア発想法『ひっくり返し技』
【文・写真】後藤 【開催日】2018年12月3日(月)
『Forbes JAPAN』好評連載中の「電通BチームのNEW CONCEPT採集」の番外編として、電通のクリエーティブシンクタンク・電通Bチーム、ビジネス誌『Forbes JAPAN』、アカデミーヒルズライブラリーのコラボレーションで開催するトークセッションの第8弾。今回は「世界でいちばん簡単なアイデア発想法『ひっくり返し技』」と題して、アイデア発想の事例紹介とワークショップを開催しました。

まずは今回のファシリテーター電通Bチームのコピーライター鳥巣さんより、実は大前提をひっくりかえしたことで誕生している世の中の話題の商品やサービスを紹介。
少し前に流行った「おにぎらず」。ご飯を「握る」という大前提をひっくり返して「握らない」ことで、誰にでも簡単に作ることができ、かつ、より多彩な具を沢山入れることができ、栄養満点の食べ物になりました。

その次は、サイレントディスコ。ちょっと古めかしい呼び方ですが、「ディスコ」と言えば音楽が大音量でかかるとても騒がしい場所。その「騒がしい」をひっくり返して「静か」なディスコに。来場者ひとりひとりがヘッドフォンを装着して、それぞれに大音量で音楽を聴きながら踊るため、何人集まろうがディスコは静かなまま。それでも音楽に合わせて好きなように踊るというミッションは達成され、満足度はとても高いのだとか。
そしてさらには、「眠りを誘う物語」を書く人気作家、スリープ・ストーリーテラーという肩書きを持つフィービー・スミスさん。彼女の書く物語は心地よい退屈さをもたらし、聴く人の多くが5分〜10分で寝落ちしてしまうのだとか。「楽しむために読む」という小説の大前提をひっくり返した「寝落ちするための小説」は、「Calm」というアプリで聞くことができ、このアプリは2017年にAppleでアプリ・ベスト・オブ・ザ・イヤーに選ばれたそうです。

その次は、サイレントディスコ。ちょっと古めかしい呼び方ですが、「ディスコ」と言えば音楽が大音量でかかるとても騒がしい場所。その「騒がしい」をひっくり返して「静か」なディスコに。来場者ひとりひとりがヘッドフォンを装着して、それぞれに大音量で音楽を聴きながら踊るため、何人集まろうがディスコは静かなまま。それでも音楽に合わせて好きなように踊るというミッションは達成され、満足度はとても高いのだとか。
そしてさらには、「眠りを誘う物語」を書く人気作家、スリープ・ストーリーテラーという肩書きを持つフィービー・スミスさん。彼女の書く物語は心地よい退屈さをもたらし、聴く人の多くが5分〜10分で寝落ちしてしまうのだとか。「楽しむために読む」という小説の大前提をひっくり返した「寝落ちするための小説」は、「Calm」というアプリで聞くことができ、このアプリは2017年にAppleでアプリ・ベスト・オブ・ザ・イヤーに選ばれたそうです。

今回の「ひっくり返し技」の提唱者、電通Bチームの中島英太さんが、このコンセプトを思いついたちょうど同じ時期に「企画はひっくり返すだけ」という書籍が刊行されたことを知り、同時期に同じようなことを考えていた著者の寺井 広樹さんにものすごくシンパシーを感じて、この日のゲストスピーカーとしてお迎えすることになりました。
寺井さんはとてもユニークな発想をお持ちな方で、あの経営危機の銚子電鉄が赤字をカバーするために販売した「ぬれ煎餅」の第2弾とも言える企画「まずい棒」を発案し、話題となりました。パッケージには「マズいです!経営状況が・・」と書かれており、火の車を連想させる火のついた列車のイラストが描かれていて、ブラックユーモアたっぷり。

そのほかにも離婚する夫婦のセレモニー「離婚式」、1か月に2~3分だけでも能動的に涙を流すことによって心のデトックスを図る「涙活」の提唱、イケメンが涙を流している写真集「イケメソ男子」の発刊など、手がけた企画は多岐にわたります。次々といっぷう変わった活動を淡々とお話しいただく様子は、Forbes JAPAN副編集長の藤吉さんのツボにハマってしまったようで、笑いが止まらないご様子。
ところで、電通Bチームでひっくり返し技のコンセプトを提唱する中島さんは、「ひっくり返し技」を「物事の前提を1か所ひっくり返すことで、新しいもの、新しい価値を生み出す技」と定義しています。
さらに、あるものの前提を大中小に分解し、小前提ほどひっくり返す難易度は低く、大前提になればなるほど難易度が高くなるのだと定義付けます。そしてそのインパクトもひっくり返しの難易度に比例して、大前提をひっくり返した時が一番インパクトが大きいのだそうです。
さらに、あるものの前提を大中小に分解し、小前提ほどひっくり返す難易度は低く、大前提になればなるほど難易度が高くなるのだと定義付けます。そしてそのインパクトもひっくり返しの難易度に比例して、大前提をひっくり返した時が一番インパクトが大きいのだそうです。

そんな説明を受けて、後半はミニミニワークショップを実施。
通常のライブラリーイベントでワークショップというと少し参加人数が少なくなりますが、今回は参加者で会場があふれんばかりの大盛況なワークショップとなりました。
この日まで秘密にしていたお題目は「お化け屋敷」。用意されたワークシートに大前提をどんどん記入していき、続いてひっくり返し技を記入してグループでシェア。どこのグループからも活発で楽しそうなやり取りが聞こえてきました。

最後にグループごとにまとめた案を発表していただきましたが、ほんの40分程度でまとめられたとは思えないほどの斬新なアイデアが続々と発表されました。参加された方々の独創的な発想力が素晴らしかったことはもちろんですが、中島さんの「ひっくり返し技」が本当に簡単でとても良くワークしているのだなと感じました。
何より、参加された皆さんには難しい表情をしている方は皆無で、皆さん本当に楽しそうにお話しされているのがとても印象的なイベントでした。
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