心と体をリセットする5冊
皆さん、きちんと「休み」を取っていますか?とある国際調査によると、有給休暇の取得率はなんと日本が世界ワースト一位。日本における「休み」の少なさは、実は大きな社会問題なのです。しかし、いざ休日を迎えても、育児に追われたり、ついつい仕事をしてしまったり、なかなか休むことができない……そんな方も多いのではないでしょうか。意外と「休み」にもコツがいるのです。
休むヒント。
休みなのにメールをチェックしたり、気づいたら日が暮れていたり、かえって予定を詰め込みすぎたり。普段は休みを心待ちにしていても、いざその時になるとうまくいかない、という経験は誰しもあるはず。それはひょっとすると「休み方」を知らないからかもしれません。
本書はジャンルも経歴も様々な作家33名が「休み」について綴ったエッセイ集。休み方の紹介に留まらず、そもそも「休む」とはどういうことか、果ては本当に休んでいいのかという悩みにいたるまで、とことん「休み」を深堀りします。とはいえ、気構えは不要です。みんな、休日って何をしているの?そんな気軽な好奇心と共に、本書をめくってみてください。
休養学
あなたを疲れから救う
「疲れたときに皆さんが頼るものは何でしょうか。コーヒー、睡眠、糖分……実は、すべて「問題あり」。本書は「疲労」と「休息」について、科学的な視点から分析を試みます。そもそも疲労感は体からの警告です。異常事態が起きているのなら、それには適した対処法が求められるはず。ただ眠るだけ、好きなものを食べるだけでは、休養にはならないのです。
現代、人類は歴史上類を見ない様々な疲労やストレスにさらされています。昔と同じような方法では、疲れは中々とれません。本書を通して休み方をアップデートし、より主体的で効率的な「攻めの休み」を学んでみてはいかがでしょうか。
数字まみれ
「なんでも数値化」がもたらす残念な人生
「数字」疲れしていませんか?営業成績、年収、テストの点数、あるいは年齢、体重。私たちは生まれた時から数限りない「数字」とともに人生を歩んでいます。とくにSNSが身近になった現代では、フォロワー数や「いいね」の数が、社会的価値を決めるほどの力を持つことも。数字は時にセルフイメージをゆがめ、心を疲弊させるほど強力なものです。
「数字資本主義」が抱える問題に一石を投じる本書は、本来はもっと豊かなはずの体験が数字によって損なわれているのではないかと指摘します。「脱数字」、これは現代社会で心健やかに生きるための、新たなキーワードかもしれません。
自分とか、ないから。
教養としての東洋哲学
現代社会で生きることはどうしてこんなに疲れるのか。その原因の1つは「考えすぎる」ことではないでしょうか。社会問題も個人の悩みも、望めばいくらでも情報を集め、様々な視点から考えることができる。そんな環境がかえって人間本来のキャパシティを超えた、「考え疲れ」をもたらしているのです。
そんな時、救いの手を差し伸べてくれるのが東洋哲学。生きることについて考え抜いた先人たちの言葉は、意外なほど肩の力が抜けています。「自分なんてない」、「他力本願でOK」、「ありのままが最強」……あまりにシンプル、しかし、そこに本質があるのです。本書は「疲れてしまった」著者が、東洋哲学から学んだ7つの「楽になる」方法をご紹介します。
ごきげんになる技術
キャリアも人間関係も好転する、ブレないメンタルの整え方
「ごきげん」とは、にこにこしていることではありません。重要なのは、「メンタルがぶれないこと」。仕事や人間関係で心をすり減らさないための秘訣がここにあります。
敏腕テレビプロデューサーとして数々のヒットコンテンツを生み出してきた著者は、意外にも、ずっと自信のなさと不安を抱えて生きてきた、と語ります。しかし、それゆえ磨いてきたのが、ネガティブ思考とうまく付き合う方法。ポイントは、自分を変えるのではなく、自分の見方を変えること。悩みは「伸びしろ」、不安は「リスクヘッジ」。そして、「ごきげんな自分」を好きになること。ストレスをゼロにはできない時代、本書を読んで上手な逃がし方を見つけてみてはいかがでしょうか。
休むヒント。
群像編集部講談社
休養学: あなたを疲れから救う
片野秀樹東洋経済新報社
数字まみれ 「なんでも数値化」がもたらす残念な人生
ミカエル・ダレーン、ヘルゲ・トルビョルンセン 著 /西田美緒子訳東洋経済新報社
自分とか、ないから。 教養としての東洋哲学
しんめいPサンクチュアリ出版
ごきげんになる技術 キャリアも人間関係も好転する、ブレないメンタルの整え方
佐久間宣行集英社
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