六本木ヒルズライブラリー

首都圏直下型地震-サバイバルのためのKnowledge share-

Roppongi Learning Community 2012年3月の定例会

更新日 : 2012年05月22日 (火)

開催日 2012年3月24日(土)10:00~12:00

多彩かつ多才なメンバーが集うRLC。3月の定例会では、東日本大震災から1年ということもあり、「地震対策に関するメンバーの知的アセットを共有し震災に備えよう!」というテーマでknowledge sharingを行いました。その結果、見えてきた課題は3点です。
1.地震対策とは?
2.優先的にすべき事は?
3.あるもので生き延びろ!!
よくある防災対策マニュアルの「○○を備えましょう」とはちょっぴり異なる、「RLC的 防災の心得」をまとめてみました。

地震対策とは?・・・「生き延びる確立を上げること」

「地震対策=震災時におけるリスク管理」の重要点はこの一言に尽きると思います。
・地震発生時(揺れている瞬間)の身の安全を確保すること。
・二次災害(火災・津波など)から身を守ること。
・人命救助が最優先になるため支援がこないと言われている発生後72時間を生き延びること。
まずはこの3つのフェーズにおいて、各々に適切な対策が取られているか、是非ご自身の周りを確認してみてください。

優先的にすべき事は?・・・「避難グッズを準備する」の前に。
3分の1の確率で地震は寝ている間にやってくる!?

・何はともあれ「家」を守れ!
まず第1の優先事項は、「家屋の耐震」です。家屋が倒壊しては、逃げることも、震災発生後の生活を送ることも困難になります。阪神大震災の被災者(死亡者数・5歳ごとのレンジ)のデータでは、20歳~24歳の死亡者数が他の若年~青年層のレンジと比較して突出しており、家賃節約のために耐震構造になっていない古いアパートに住んでいた事が原因の1つにあげられています。同時に、室内の震災対策(家具の固定など)も必要です。高層階に住んでいる方は家具が思わぬ動きをする危険性があります。家屋の耐震工事や室内における震災対策グッズに関しては、補助の出る自治体もありますので確認してみましょう。Googleで「自治体名+地震対策+補助」で簡単に検索できます。自治体によっては家屋の耐震改修に100万円までの補助が出る、震災対策グッズ1万5000円相当の実物配布などがある等、非常に充実しています。

・地震は寝ている間に!?
一日の睡眠時間を8時間と仮定した場合、地震が発生するのは3分の1の確率で我々がもっとも無防備な時間である「寝ている間」に発生することになります。「寝ている間に地震が来た時のこと」は重点的に考えておく必要があると言えるでしょう。家具の固定は勿論のこと、何らかの理由で寝ている場所から脱出できなかった時の為に、「枕元にペットボトルを1つ置いておく」「ベッド下を震災グッズ収納に活用する」というアイディアも出ました。そして、寝ている間は「裸足」ですので、避難時の怪我防止の為に「スリッパ(もしくは不要になった靴)」も準備しましょう。なお、揺れている時に動けないほどの地震が来た際には、仰向けではなく、背中を上に、うずくまり、布団などで頭を保護するのが得策と言われています。(身体の上に重たい物が乗ってしまったときに、力が入りやすく脱出しやすい姿勢だそうです)

あるもので生き延びろ!

外出時に常に非常時の準備ができている事は理想的ですが、そうではない時もある事でしょう。そんな時には「今持っている物で生き延びる」ことを考えましょう。以下は、参加者から挙がったアイディアの一例です。
Q1.鞄の中で何が使えるか?
ハンカチ、タオル→火災時に口・鼻をふさぐ。首・身体に巻いて保温。
ヘアゴム(シュシュ)→女性は脱げやすいパンプスを足に結びつけて固定。
ipod nano→ラジオ機能あり(第6世代のもの。購入時付属のラジオアンテナ内蔵イヤホンが必要)
マフラー、ストール→頭にかぶって、頭部を保護。

Q2.鞄の中に入れておくと良い物は?
100円ショップのホイッスルを持っている参加者も複数。中に氏名・連絡先・血液型を記載できる防水紙が入っている物も。
アルミブランケット(エマージェンシーブランケット) amazon等で300円程度で入手可。手のひら大で持ち歩き可。
防災マニュアルブック 防災体験学習施設『そなエリア東京』(東京臨海広域防災公園)にて配布のもの。当日参加者からknowledge sharingの一環して配布されました。(A3半分の大きさ(写真))
大きいゴミ袋 身体に巻いて保温。雨の時は穴をあけてカッパに。
ミニライト 防犯ブザー付の物もあり、女性や子供には震災対策以外でも良さそう(家電量販店で入手可)。消しゴム程の小さなもので手回し発電機能がある物なども。
Knowledge sharingの過程では、参加者から防災に関するクイズの出題がありました。また、東日本大震災で身元確認が難しいケースが多かった事から「最近、指輪の内側に電話番号を掘る人がいる」「これから結婚する方は、結婚指輪に「I LOVE YOU」や結婚記念日ではなく「電話番号」を入れるべし」等という話題が参加者から提供される等、楽しく・積極的に・真面目に物事を考えるRLCらしい「震災対策情報交換会」となりました。

メンバーの日常携帯品(写真について)
左上:防災用救助笛(人間の耳に聞こえやすい2種類の音を同時に発する優れモノとのこと)を携帯ストラップに
右上:非常用防寒ブランケット(エマージェンシーブランケット):文庫本の半分くらいの大きさ
左下:100円ショップの防災笛。中に連絡先などを書く事ができる防水紙が入る。メンバーの複数が持っていました
右下:「防災マニュアルブック」(お台場のそなエリアで配布されていたものとのこと)。メンバーの方がコピーを配布してくださったので、当日参加者もお財布の中に入れました。

Roppongi Learning Community~学びの輪~について

RLCでは毎月の定例会での活動の他、目的別に別れたspin-offスタディグループの活動が行われています。spin-offスタディグループとは、同じ分野について「勉強したい!」とおもう意志を同じくする有志による勉強会です。現在活動中のスタディグループは9つ。英語、ITなどのスキル向上を目的としたもの、MBA出願のためといった目的にフォーカスしたものや経済学など専門性を高めることを目的としたもの、美術見学など一般的な教養を深めることを目的としたもの等、多義に渡っています。同時に「○○を一緒に勉強する仲間を集いたい」等、スタディグループの立ち上げも積極的に支援しています。スタディグループに関する情報は、RLC_MLにて配信中です。

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