六本木ヒルズライブラリー

「しんかい6500」でみた深海の世界

【スピーカー】
 吉梅 剛
(深海探査機「しんかい6500」チーフパイロット)

ライブラリーイベント

【六本木/アークヒルズ/平河町ライブラリーメンバー対象】
※マイページよりお申込みください。
※同伴者はご参加いただけません。
【会場】アカデミーヒルズ(六本木ヒルズ森タワー49階)

日時

2014年09月25日 (木)  19:30~21:00 
終了しています

内容

科学技術の発展は、私たち人類に新たな世界観をもたらしてきました。いまや私たちは極小の素粒子から広大な宇宙までを見通し、複雑な生命現象についてもその本質に迫りつつあります。もはや、私たちにとって到達しがたい未踏の地は残されていない…そのように思われがちですが、それは大きな間違いです。前人未踏のフロンティアとして、海が残されているのです。
<深海底の調査を行うしんかい6500>ⒸJAMSTEC


特に深海は、近くて遠い存在です。高圧・低温・暗黒といった特異な環境が立ちはだかり、その全貌を覆い隠しています。宇宙の果てを見通すことができる現代においてなお、深海の世界は宇宙よりも遠い未知の世界であり続けているのです。

しかし、人類は好奇心というエネルギーを持って未知の深海に挑み続け、これまでに多くの発見をしてきました。深海底から熱水の吹き出すブラックスモーカー、その周囲に広がる独自の進化を遂げた生物たちによるユニークな生態系、広大な深海底に眠る資源類…私たちは深海底の一部分をのぞき見ただけですが、そこには私たちの想像を超える世界が広がっていたのです。

そういった研究の最前線に常に立ち続けたきたのは、日本の誇る有人探査船「しんかい6500」です。これまでに1400回以上にも及ぶ潜行調査を行い、数々の発見を成し遂げてきました。今回のライブラリーイベントでは、「しんかい6500」のチーフパイロットのひとりである吉梅剛氏をお招きし、「しんかい6500」という潜水調査船がどのようにして深海に向かい、そこでどのような調査を行っているのか、実際の深海調査で撮影された貴重な映像を交えたお話をうかがっていきます。

<深海底で熱水を吹き出すブラックスモーカー>ⒸJAMSTEC



吉梅 剛 氏 プロフィール

1968年生まれ。広島県出身。
商船高等専門学校を卒業した後、海洋科学技術センター(現:海洋研究開発機構)に入所。「しんかい2000」チームに配属され、訓練を重ねてチーフパイロットとなり、その経験を経て「しんかい6500」チームへ移籍。
移籍後は、整備長、潜航長の職務に従事。現在は有人潜水船のみならず、AUV,ROVなど深海探査機全体の運用について、陸上からバックアップしている。


参考図書

ぼくは「しんかい6500」のパイロット

吉梅剛
こぶし書房