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柴田励司氏が語る、いつかなりたい自分になるためのヒント

『どうしてあのヒトは、デキるのだろう。』

更新日 : 2010年12月17日 (金)

第7章 仕事のベースは「人に喜んでもらいたい」ということ

柴田励司氏

柴田励司: 最後に、これから私がIndigo Blueで何をしていくのかをお話ししましょう。私は3つのフェーズを考えています。フェーズ1では経営コンサルティングと人材育成の場をつくります。フェーズ2は飲食店、フェーズ3はリゾートに関する事業を思い描いています。この3点は全く違うように見えますが、ベースに流れているものは共通しており、どれも「人に喜んでもらう」ということです。

フェーズ1では、上場企業にも関わらず、業態そのものが構造的な不況に陥っている企業を対象に、経営コンサルティングを行います。現在、時価総額が50億円以下の上場企業は約1,200あり、私はそのうち約4分の3がコンサルティングにより好転すると見ています。

これら対象企業は、おそらくINPUT、THROUGHPUT、OUTPUTで言うところのINPUTがすでに固まっているので、この視点を変える手助けをしたい。そのヒントはお客様との接点にあったり、あるいは他業種にあったりします。

また、成熟しきった業態を別の業態と組み合わせて新しい業態をつくることも考えています。例えば昨今、本屋という業態が軒並み厳しい状態にあり、多くの本屋が前年比の成績を割っています。しかしこうした中、TSUTAYAは対前年比100%を記録しています(※編注:第25期(2009年4月1日~2010年3月31日)有価証券報告書参照)。アメリカ型の、複合型エンターテインメント施設としての本屋を日本で実現しているのが、いわゆるTSUTAYA型のお店であり、これが成功の理由でしょう。このようなことをほかにもやっていく必要があると考えています。

さらに、日本のビジネスモデルを持つ企業をそのまま別の地域、例えば香港で上場させることによって、劇的に時価総額を上げる事業。こんなことをやろうと思っています。

それから、「人間力」を強化する若い世代向けの塾を手掛ける予定です。ここでは、右肩下がりの経済下で苦しんできた31、2歳から下の世代に、徹底的に人間力を強化するような場を提供したい。具体的には、ビジネススキルのみならず、おもてなしの心や年長者の経験を疑似体感する場、加えてグローバルな環境で過ごすのが当たり前だと思えるような場をつくりたいと思っています。実はこのプロジェクトは「柴田塾:Biz・tainment」という名前で、高校生に人気の高い進学塾、早稲田塾さんと一緒に既に始めています。

ほかにもいろいろ夢はあるものの、実際はまだまだという部分も多いです。とにかく楽しく元気に、いろいろな人を元気にすることをやっていきたいと思っています。(終)
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柴田励司
PHP研究所

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