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12/3開催「ミドリムシが地球を救う」開催レポート
イノベーティブで熱い志を持つゲストを迎える日本元気塾セミナーの模様をご紹介!
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アカデミーヒルズ スタッフの活動レポート
日本元気塾セミナー「ミドリムシが地球を救う」開催日:2013年12月3日(火)19:30~21:30
イノベーティブで、熱い志を持つゲストを招き、アイデアを形にするヒントを伺う「日本元気塾セミナー」の模様をレポートします。
文/佐野淳子 写真/御厨慎一郎
![](/note/report/2014/tqe2it00000m27kb-img/tqe2it00000m27so.jpg)
2013年12月、ユーグレナ代表取締役社長、出雲充さんを招いて開催した日本元気塾セミナー「ミドリムシが地球を救う」。
「ミドリムシ」が秘める大きな可能性と、ユーグレナが事業化するまでの取り組み、今後の展開を、熱くお話いただきました。
「ミドリムシ」が秘める大きな可能性と、ユーグレナが事業化するまでの取り組み、今後の展開を、熱くお話いただきました。
「ミドリムシ」は「ムシ」ではない。
では、何なのか?そして何がそんなにスゴイのか?
![米倉氏、出雲氏](/note/report/2014/tqe2it00000m27kb-img/tqe2it00000m27td.jpg)
(左)米倉氏 (右)出雲氏
米倉先生「動くなら虫だろう!(笑)」
出雲さん「いえ、虫ではないです!藻です!(笑)」
ユーモアあふれるやり取りに湧く会場。
米倉先生「動くなら虫だろう!(笑)」
出雲さん「いえ、虫ではないです!藻です!(笑)」
ユーモアあふれるやり取りに湧く会場。
![](/note/report/2014/tqe2it00000m27kb-img/tqe2it00000m27tk.jpg)
微細藻類ミドリムシ(学名:ユーグレナ)は、ワカメやコンブと同じ「藻」の仲間。植物のように光合成を行って栄養分を体内に蓄えるだけでなく、動物のように細胞を変形させて移動することもできる、生物学上で植物と動物、両方の性質を備えている生物は大変珍しい存在。(ユーグレナHPより抜粋)
世界の人口は2050年に96億人に達すると言われています。しかし、今のままでは39億人分しか栄養が行き渡らない、そこで59種類の栄養素を持つハイブリッドな生き物「ミドリムシ」が栄養食品として期待されるのだといいます。また、ミドリムシのバイオ燃料は、航空燃料としても注目され、ユーグレナは2020年にミドリムシ燃料で航空機を飛ばすというビジョンを掲げています。
大学時代から「ミドリムシ」に目をつけていた出雲さんですが、卒業後に一旦は銀行に就職。しかし、仕事をしながら「ミドリムシ」に携わるという二足のわらじは、上手くいかなかったと言います。
世界の人口は2050年に96億人に達すると言われています。しかし、今のままでは39億人分しか栄養が行き渡らない、そこで59種類の栄養素を持つハイブリッドな生き物「ミドリムシ」が栄養食品として期待されるのだといいます。また、ミドリムシのバイオ燃料は、航空燃料としても注目され、ユーグレナは2020年にミドリムシ燃料で航空機を飛ばすというビジョンを掲げています。
大学時代から「ミドリムシ」に目をつけていた出雲さんですが、卒業後に一旦は銀行に就職。しかし、仕事をしながら「ミドリムシ」に携わるという二足のわらじは、上手くいかなかったと言います。
![出雲氏](/note/report/2014/tqe2it00000m27kb-img/tqe2it00000m27u9.jpg)
出雲氏
![米倉氏](/note/report/2014/tqe2it00000m27kb-img/tqe2it00000m27ug.jpg)
米倉氏
そして、ある日「いつか自分以外の人間が「ミドリムシ」を世に出し、成功したことを目にしたら、後悔で死にたくなる」と思い、「ミドリムシ」事業に人生をかけることを決断。研究開発担当の鈴木氏と、マーケティング担当の福本氏と3人で、2005年に株式会社ユーグレナを設立します。
2005年に世界で初めてミドリムシの屋外大量培養技術の確立に成功。やはり気になるのは、なぜ屋外培養が難しいのか、そしてなぜ不可能だったことを出雲さんたちが実現できたのか?ということ。
実は、ミドリムシは非常に栄養素が多く含まれているので、他の生物がこぞって食べてしまい自然界では増えないのだそうです。それを防ぐための研究は、例えると「蚊が入らないよう蚊帳を何重にも吊る」という方向で進んでいましたが、うまくいっていませんでした。そこで「蚊が入っても、中で殺虫できればいいのでは?」と視点を変えることで、ミドリムシ以外の生物が入ったら死滅する培養液の開発に成功したのです。
ここで米倉先生からは、“メタファー”を使うことは、イノベーションをおこすきっかけの一つと言われているが、出雲さんがミドリムシの培養を「蚊と蚊帳の関係」というメタファーに置き換えたことで、ヒュっと解決策が出てきたことは、セオリー通りで非常に興味深い、というコメントがありました。
2005年に世界で初めてミドリムシの屋外大量培養技術の確立に成功。やはり気になるのは、なぜ屋外培養が難しいのか、そしてなぜ不可能だったことを出雲さんたちが実現できたのか?ということ。
実は、ミドリムシは非常に栄養素が多く含まれているので、他の生物がこぞって食べてしまい自然界では増えないのだそうです。それを防ぐための研究は、例えると「蚊が入らないよう蚊帳を何重にも吊る」という方向で進んでいましたが、うまくいっていませんでした。そこで「蚊が入っても、中で殺虫できればいいのでは?」と視点を変えることで、ミドリムシ以外の生物が入ったら死滅する培養液の開発に成功したのです。
ここで米倉先生からは、“メタファー”を使うことは、イノベーションをおこすきっかけの一つと言われているが、出雲さんがミドリムシの培養を「蚊と蚊帳の関係」というメタファーに置き換えたことで、ヒュっと解決策が出てきたことは、セオリー通りで非常に興味深い、というコメントがありました。
![](/note/report/2014/tqe2it00000m27kb-img/tqe2it00000m3ihl.jpg)
![](/note/report/2014/tqe2it00000m27kb-img/tqe2it00000m3ii4.jpg)
その後、世界初の技術的な成功であっても、すぐに上手くいったわけではありません。ミドリムシの価値を知ってもらい、製品化されるまで、500社以上営業に回った出雲さん。最初に手を挙げてくれたのが伊藤忠商事で、そこからさまざまな企業との協働がスタートし、今に至ります。
会場からの「新規事業を立ち上げたいという人に、どんなアドバイスをしますか?」という質問に対して、「内容についてはわからないが、仲間はいるか?と聞き、とにかく一人でやるのは止めたほうがいい。と伝えます。」と即答した出雲さん。前述の厳しい営業で心が折れそうになっても、3人のうち誰かしら元気にがんばっているのを見ると、弱音を吐かずにがんばろうと思えたそうです。「2人だと一緒に落ち込んでしまうから(笑)、3人は必要。」とのこと。同じビジョンを持つ仲間の存在が「ミドリムシ」で地球を救うために挑戦を続ける、ユーグレナの強さの秘訣なのだと感じました。
「1%の成功確率でも459回やると99%になると信じている。だから、くだらないことなんて何もない」
自身の経験に基づいて発せられる言葉はとても印象的で、勇気をもらえた夜でした。
会場からの「新規事業を立ち上げたいという人に、どんなアドバイスをしますか?」という質問に対して、「内容についてはわからないが、仲間はいるか?と聞き、とにかく一人でやるのは止めたほうがいい。と伝えます。」と即答した出雲さん。前述の厳しい営業で心が折れそうになっても、3人のうち誰かしら元気にがんばっているのを見ると、弱音を吐かずにがんばろうと思えたそうです。「2人だと一緒に落ち込んでしまうから(笑)、3人は必要。」とのこと。同じビジョンを持つ仲間の存在が「ミドリムシ」で地球を救うために挑戦を続ける、ユーグレナの強さの秘訣なのだと感じました。
「1%の成功確率でも459回やると99%になると信じている。だから、くだらないことなんて何もない」
自身の経験に基づいて発せられる言葉はとても印象的で、勇気をもらえた夜でした。
該当講座
出雲充(㈱ユーグレナ代表取締役社長)×米倉誠一郎(日本元気塾塾長/一橋大学イノベーション研究センター教授)
2005年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の屋外大量培養技術の確立に成功した、株式会社ユーグレナ。驚くべき可能性をもつミドリムシによって、どのように社会を変えていくのか、そのビジョンと具体的な活用例、研究例を紹介します。さらに、人類が抱える、食料、環境、エネルギー問題に対して、今後どのように多角的に展開していくのか、事業戦略も伺います。
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