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シンカ(進化・深化)するアートの世界をのぞきにきませんか?

90分のアートの旅「エイト・リンク・ラボ」9月も開催!

アカデミーヒルズセミナー活動レポート文化教養

アカデミーヒルズ スタッフの活動レポート
開催日:2012年6月22日(金)
文・写真/さの


左)小澤慶介氏
右)ロジャー・マクドナルド氏

ロジャー・マクドナルド氏
小澤慶介氏

過去200年にわたる時間旅行をしながら古今東西のアートをつなぎ、アートの力やそれが映し出す「世界」の姿を探る、エイト・リンク・ラボシリーズの第1回を開催しました。ナビゲーターは、キュレーターでNPO法人AIT(エイト)の教育プログラムのディレクターのロジャー・マクドナルド氏と小澤慶介氏。

会場では、時代のキーパーソンとなるアーティストや、作品が映し出されていきます。2人の、ユーモアを交えながらのテンポよい解説を聞くと、初めてみるアートも心に染みこんでいきました。

今回のテーマは「ミックス」 

最近、美術館を飛び出して、いろいろなメディアミックスの展覧会が増えているが、それは現代だから起こっていることではないそう。
昔から、新しい技術や社会の動きにあわせてアートとデザインをミックスすることはダメだという主張をする者もいれば、マティスのように建築の中にpaintingを取り入れインテリアの一部でもよいとするアーティストもいる。アートと何かがミキシングすると、そのたびに「それはアートと言えるのか?」という論争が起こるといいます。時代や主張によって、「アート」の定義が変わっていくという事実に、「これがアート!これはアートじゃない」と断定できるようなものではないのだと思いました。

あまりに楽しい掛け合いトークを聞いて、終了後「息のあった長年の漫才コンビみたいですね!」と失礼ながら?声をかけると「最近よく言われるんですよ(笑)」と気さくに答えてくれたお二人。 
次回も、乞うご期待です!


第2回のテーマは「マネー」
お金は、すべての価値を手に入れることはできるのでしょうか?

アートとマネーと市場の関係性は、アートの概念を考えるにあたり、非常に重要なテーマです。
マルセル・デュシャンは、20世紀のはじめに、日常生活で手に入る既製品をアートとして提示したり、複製を限定数作ってアートにつきものの「オリジナル」という考え方を疑うことで、アートの経済学を刺激した、と言われています。

私たちは自分が価値があると思うもの得るとき、その対価としてお金を払います。
アートも、それを評価する人、買う人がいないと、成り立たないのでしょうか。
逆に言えば、評価する人、買う人がいれば、すべてがアートになるのでしょうか。
ぐるぐると考えはじめると、簡単に答えは出ないとても難しいテーマです。

次回、エイト・リンク・ラボではアートとマネーの微妙な関係に迫ります。

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