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日本一の「読書会」は、リアルのソーシャル・リーディング !

~阿武秀子さんの解説と五歩一豊さんの朗読と~

ライブラリートーク

【ライブラリートーク・レポート】
朗読と楽しむ日本の文学 -中島敦を読む
スピーカー:阿武 秀子(フリーライター)
      五歩一 豊(舞台俳優)
2011年4月15日(金)開催

毎回人気の阿武さんの朗読会。今回は『山月記』を取り上げました
毎回人気の阿武さんの朗読会。
今回は『山月記』を取り上げました

欧米の映画や小説ではよく舞台となっている「読書会」。
本を題材にして気軽に話し合いながら、それぞれの人の人生観や経験があからさまになっていくこともあるため、ドラマティックな発見に満ちた機会として楽しみにされているものです。

2011年4月15日に開かれた「朗読と楽しむ日本の文学」では、まさに、そんな読書会の面白さを満喫できました。

それというのも、文学を読み解くプロでいらっしゃる阿武(あんの)秀子さんが、深い知識を惜しみなく分けて下さり、素晴らしいファシリテーションを与えて下さったからです。

五歩一 豊さん(舞台俳優)
五歩一 豊さん(舞台俳優)

「中島敦の『山月記』はなぜ高校生に人気なのだろう?」、というギモンを参加者に投げかけ、俳優・五歩一さんによる朗読をライブラリーメンバーと共に聞き入ります。

個々のメンバーそれぞれの感想や意見が、阿武さんの導きによって『山月記』をより理解する糧となっていくさまは、まさにミステリーの解決編を見ているかのよう。

長く文学を読み込み、深く考えてきた人を専門家と呼ぶのだと、改めて感じ入るほど、様々な角度から著者と作品、時代背景を教えて下さいました。

「主人公は人間から虎になって、良かったのか?」

一冊の本を題材に、他の人の話を聞いてはなるほどと思ったり、「それは違うんじゃないか」と考え込んだりして、自分の考えが変化していくのも楽しいことでした。

そこに加えて芸術を追及する俳優である五歩一さんによる『山月記』の朗読は、何重もの意味を持って響きます。まさにリアルのソーシャル・リーディングとして、日本で一番贅沢な読書会に参加したような時間でした。

次回もどうぞお楽しみに。

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