記事・レポート
「人権」という視点で、世界と日本を見ると・・・
-HRWの土井香苗さんを迎えたGASは深く心に残るものでした
<アカデミーヒルズ スタッフによる活動レポート>
『グローバル・アジェンダ・ゼミナール 第5回』
開催日:2010年6月5日(土)
ゲスト:土井香苗(ヒューマン・ライツ・ウォッチ東京ディレクター(日本代表))
ファシリテーター:石倉 洋子(一橋大学大学院国際企業戦略研究科 教授)
文/小林麻実 写真/清水香帆
![土井香苗](/note/report/2010/tqe2it00000cbo3k-img/tqe2it00000cboak.jpg)
今回のゲスト、土井香苗氏
![](/note/report/2010/tqe2it00000cbo3k-img/tqe2it00000cboar.jpg)
![石倉洋子氏](/note/report/2010/tqe2it00000cbo3k-img/tqe2it00000cboay.jpg)
ファシリテーター、石倉洋子氏
フェミニンなワンピースに長い髪。
グローバル・アジェンダ・ゼミナール(GAS)第5回に登場した土井香苗さんの第一印象は、おだやかな感じの若い女性です。知らない人が見たら、とても弁護士にして国際人権団体・ヒューマンライツ・ウオッチの東京ディレクターを勤めているとは思い当たらないでしょう。
しかし一旦お話を始めると、とてもパワフル。東京大学在学中に司法試験に合格し、四年生でアフリカのエリトリアに渡った土井さんは、法務省で法律の策定のボランティアに携わります。ところがそのエリトリアが独裁政治下におかれたことから人権の意義を知り……と、ご自身の経歴から、世界の人権の状況、日本政府の取り組みといったことまで、綺麗な英語で力強く語ります。
そして、土井さんが持参したDVDを皆で鑑賞。一般には知られていないスリランカの現況が生々しく映し出されました。ファシリテーターを務められる一橋大学大学院国際企業戦略研究科・石倉洋子教授とゼミ生たちは真剣に見つめます。
「このような人権侵害が起こっている世界を、どのように変えられるか。政府にどのように働きけられるか」というテーマについて事前にレポートをまとめてきたゼミ生たちは、グループに分かれてディスカッションし、それを英語で発表し……。あっという間に時間が過ぎていきます。
「人権という概念は西洋主体のものだから、日本で根付かせるのは無理なのではないか?」、「国益と人権を結びつけるのは難しいから……」とのゼミ生のコメントに、丁寧ではあってもはっきりとNoを言う土井さん。
「日本人はもともと倫理に敏感であり、人助けをしようという気持ちを持っている。人権に西洋や東洋の差があるのだろうか」という姿には、実際に長く現場に携わってきた人ならではの確信が伺えます。
石倉教授からは土井さんの活動を知って人権という観点から世界で起こっていることを見るようになると、それまでとは異なった視野を私たちが得ることが指摘されました。
「グローバル社会における日本の地位が変わっている今だからこそ、人権外交を推進していくことができるのではないか」という土井さんの想いには多くの賛同の声があがりました。
次回のグローバル・アジェンダ・ゼミナール(GAS)は、「日本の競争力」をテーマとして、7月3日(土)開催される予定です。
グローバル・アジェンダ・ゼミナール(GAS)第5回に登場した土井香苗さんの第一印象は、おだやかな感じの若い女性です。知らない人が見たら、とても弁護士にして国際人権団体・ヒューマンライツ・ウオッチの東京ディレクターを勤めているとは思い当たらないでしょう。
しかし一旦お話を始めると、とてもパワフル。東京大学在学中に司法試験に合格し、四年生でアフリカのエリトリアに渡った土井さんは、法務省で法律の策定のボランティアに携わります。ところがそのエリトリアが独裁政治下におかれたことから人権の意義を知り……と、ご自身の経歴から、世界の人権の状況、日本政府の取り組みといったことまで、綺麗な英語で力強く語ります。
そして、土井さんが持参したDVDを皆で鑑賞。一般には知られていないスリランカの現況が生々しく映し出されました。ファシリテーターを務められる一橋大学大学院国際企業戦略研究科・石倉洋子教授とゼミ生たちは真剣に見つめます。
「このような人権侵害が起こっている世界を、どのように変えられるか。政府にどのように働きけられるか」というテーマについて事前にレポートをまとめてきたゼミ生たちは、グループに分かれてディスカッションし、それを英語で発表し……。あっという間に時間が過ぎていきます。
「人権という概念は西洋主体のものだから、日本で根付かせるのは無理なのではないか?」、「国益と人権を結びつけるのは難しいから……」とのゼミ生のコメントに、丁寧ではあってもはっきりとNoを言う土井さん。
「日本人はもともと倫理に敏感であり、人助けをしようという気持ちを持っている。人権に西洋や東洋の差があるのだろうか」という姿には、実際に長く現場に携わってきた人ならではの確信が伺えます。
石倉教授からは土井さんの活動を知って人権という観点から世界で起こっていることを見るようになると、それまでとは異なった視野を私たちが得ることが指摘されました。
「グローバル社会における日本の地位が変わっている今だからこそ、人権外交を推進していくことができるのではないか」という土井さんの想いには多くの賛同の声があがりました。
次回のグローバル・アジェンダ・ゼミナール(GAS)は、「日本の競争力」をテーマとして、7月3日(土)開催される予定です。
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