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GASアドバイザリー・ボード、竹内弘高・一橋大学名誉教授による講義レポート
<アカデミーヒルズ スタッフによる活動レポート>
『グローバル・アジェンダ・ゼミナール 第4回』
開催日:2010年4月3日(土)
ゲスト:
竹内 弘高(一橋大学大学院 名誉教授)
ファシリテーター:
石倉 洋子(一橋大学大学院国際企業戦略研究科 教授)
特別ゲスト:
黒川 清(政策研究大学院大学教授/特定非営利活動法人日本医療政策機構 代表理事)
文/小林麻実 写真/kumada


(画像左より)石倉洋子氏、黒川清氏、竹内広高氏

グローバル・アジェンダ・ゼミナール(GAS)第4回のために出題された事前課題は、リーダーの条件について書かれた竹内弘高・一橋大学名誉教授の英語論文の内容をロジカルにまとめ、さらに誰がリーダーにふさわしいかをプレゼンテーション・スライドの形で各自提出するというものでした。
この論文は竹内教授と、同じく一橋大学名誉教授である野中郁次郎氏が共同で書かれた最新のもの。米国のトップ経営論文誌『Harvard Business Review』に発表される、なかなか手ごたえのある長文の論文です。日本発の経営理論として名高い『知識創造企業』の共著者である両氏が、十数年の時を経て再び取り組んでいるものとして、世界的にも広く注目を集めています。
この論文についての自分たちの分析が、どのように評価されるのか? 石倉洋子・一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の紹介に続く竹内教授の登場に、GASのクラスは静まり返りました。
本年3月いっぱいで国際企業戦略研究科の研究所長を退任し、これが名誉教授となり初めての仕事だという竹内氏。まずゼミナール生たちに見せたのは、いくつかのシンプルな図形でした。「どれを選ぶかによってその人の性格がわかる・・・。という話もある」などと軽妙なジョークを連発しながら、クラスの雰囲気を温めていきます。
竹内教授のリードに従って肩の力が抜けた参加者たちは、チームでディスカッションしたり、発表したりということが自然にできるようになりました。
「リーダーの条件は何? 海外では理解され難くても伝えていかなければならないことは? 誰か他の人がリーダーシップに欠けるという指摘をするのは簡単だ。では、あなた自身がリーダーになるのに足りない点は何だと思う? 隣の席の人と話し合って!」と、矢継ぎ早に竹内教授から繰り出される問いかけ。よく考えてみれば、周到な準備と即興劇の要素を併せ持った素晴らしいファシリテーションのなせる技だとわかります。
これは、まさにグローバル・アジェンダ・ゼミナール生たちの考える力を最大限に引き出すものでした。
組織とコミュニティ、リーダーシップ、暗黙知と形式知といったテーマについて、日本人としてのセンスと誇りを持ちながらグローバルに展開していくことの価値や困難さを伝えて頂いた今回の講義。
これは、まさに竹内教授がGASのアドバイザリー・ボードとしてゼミ生に世界へ羽ばたいてほしいと思って下さっているからではないでしょうか? 7月からは米国ハーバード大学での新しい職務に就かれるという、竹内教授。3時間に及んだ英語での講義の間中、ほとんど止まらずにお話を続ける竹内教授の世界に引き込まれた貴重な時間でした。
この論文は竹内教授と、同じく一橋大学名誉教授である野中郁次郎氏が共同で書かれた最新のもの。米国のトップ経営論文誌『Harvard Business Review』に発表される、なかなか手ごたえのある長文の論文です。日本発の経営理論として名高い『知識創造企業』の共著者である両氏が、十数年の時を経て再び取り組んでいるものとして、世界的にも広く注目を集めています。
この論文についての自分たちの分析が、どのように評価されるのか? 石倉洋子・一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の紹介に続く竹内教授の登場に、GASのクラスは静まり返りました。
本年3月いっぱいで国際企業戦略研究科の研究所長を退任し、これが名誉教授となり初めての仕事だという竹内氏。まずゼミナール生たちに見せたのは、いくつかのシンプルな図形でした。「どれを選ぶかによってその人の性格がわかる・・・。という話もある」などと軽妙なジョークを連発しながら、クラスの雰囲気を温めていきます。
竹内教授のリードに従って肩の力が抜けた参加者たちは、チームでディスカッションしたり、発表したりということが自然にできるようになりました。
「リーダーの条件は何? 海外では理解され難くても伝えていかなければならないことは? 誰か他の人がリーダーシップに欠けるという指摘をするのは簡単だ。では、あなた自身がリーダーになるのに足りない点は何だと思う? 隣の席の人と話し合って!」と、矢継ぎ早に竹内教授から繰り出される問いかけ。よく考えてみれば、周到な準備と即興劇の要素を併せ持った素晴らしいファシリテーションのなせる技だとわかります。
これは、まさにグローバル・アジェンダ・ゼミナール生たちの考える力を最大限に引き出すものでした。
組織とコミュニティ、リーダーシップ、暗黙知と形式知といったテーマについて、日本人としてのセンスと誇りを持ちながらグローバルに展開していくことの価値や困難さを伝えて頂いた今回の講義。
これは、まさに竹内教授がGASのアドバイザリー・ボードとしてゼミ生に世界へ羽ばたいてほしいと思って下さっているからではないでしょうか? 7月からは米国ハーバード大学での新しい職務に就かれるという、竹内教授。3時間に及んだ英語での講義の間中、ほとんど止まらずにお話を続ける竹内教授の世界に引き込まれた貴重な時間でした。
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