六本木ヒルズライブラリー

これからの「社会の変え方」

【スピーカー】慎 泰俊(リビング・インピース代表)

ライブラリートーク

【ライブラリーメンバー対象】 ※申込みはマイページからとなります。

日時

2012年02月06日 (月)  19:15~20:45

終了しています

内容

【概要】
今回のライブラリートークは課題解決をテーマにしています。

現在の日本社会では、7分の1の子どもは貧困状態にあり、年間4万人の子どもが虐待を受けています。そのうちで、最も厳しい状態にある3万人の子どもたちは親から離れ施設で暮らしています。施設の子どもたちの高校中退率は3年間で20%以上、大学進学率は10%にしかならず、正規雇用率は社会全体より低い状況にあります。これが、リビング・インピースが解決しようとしている課題の一つです。

ライブラリートークでは第一に、リビング・インピースが児童養護施設で行なっている課題解決についてお話しいただきます。
第二に、バイアウトファンドとNPOというフィールドで常に課題解決を求められてきた慎氏が、ご自身の経験を通じて感じている課題解決のポイントを参加者とシェアします。技術進歩に伴い、コンピューターが代替する人間の仕事は飛躍的に高まることが予想されます。そのような中でも陳腐化しない人間の能力の一つとして、課題解決力の有する価値はより高まっていくでしょう。課題解決の本質は、事業会社の経営においても、NPOの運営においても変わらないようです。
最後に、情報共有のコストが劇的に下がった現代における、社会課題の解決手段の変化についてお話しいただきます。

「世の中は、だれか一人の英雄によって変わるものではないけれど、みんなが少しずつ変わることによって、ゆっくりと、でも確実に変化する」という言葉が、今よりも強く響く時代はないでしょう。
完全パートタイムという形態で事業を運営されている慎氏の経験から、私たち個人が社会を変えるヒントを考えます。

【慎 泰俊(しん てじゅん)プロフィール】
1981年東京生まれ。モルガン・スタンレー・キャピタルを経て、現在はプライベート・エクイティファンドの投資プロフェショナルとして様々な事業の分析・投資実行・投資先の経営に関与。2007年にLiving in Peaceを設立し、カンボジアの貧困層の金融へのアクセスを拡大するため、日本初「マイクロファイナンスファンド」の企画や、児童養護施設向けの寄付プログラムの策定・キャリアセッションを行う。アジアソサエティの「アジアヤングリーダーズ」、世界経済フォーラムの「グローバルシェーパーズ」、AERA「日本を立て直す100人」に選出。朝鮮大学校政治経済学部法律学科卒(人権)、早稲田大学修士課程修了(ファイナンス)。

参考図書

15歳からのファイナンス理論入門

慎泰俊
ダイヤモンド社

働きながら、社会を変える

慎泰俊
英治出版