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ライブラリアンの書評    2022年10月

毎日続々と新刊書籍を入荷するライブラリー。その数は月に200~300冊。
その書籍を司るライブラリアンが、「まさに今」気になる本は何?




「失敗」
うまくいかないこと。やりそこなうこと。目的とは違った結果になること。

できればしたくはない「失敗」。その原因は、油断や傲慢、目論見の甘さなど様々。けれども失敗を恐れて何もしない方がもっと失敗とも言えて、「失敗は成功のもと」だったりします。

思えば数多の失敗を積み重ねてきて今がありますが、仮にひとつも失敗をしてこなかったとしたら、それはいったいどんな人生? それはなんだかSFめいており、失敗をせず、思い描いた理想がすべて成功・達成される人生とは、果たしてどんなものでしょう…?

さておき、これからも失敗はするに違いなく、その失敗からいかに学びを得て、未来につなげていくのか。本書のテーマである「プロトタイピング」は、まさに「失敗から学ぶ技術」です(あ、そのままタイトルですね)。

思い描いたアイデアを共有するべく、言葉を駆使するけれど、自分が使う言葉と、誰かがイメージする言葉の意味は一致せず、すれ違います。だからこそプロトタイプを作ることで、イメージの共有をはかる。「試作」を意味するこの言葉は、新たなアイデアをまずは形にすることで、アイデアの価値検証を効果的に行おうとするもの。それも早く、安く、何度も、並行して実施することが大事。机上でああだこうだ議論に終始するのではなく、とりあえず作ってみる。

著者である三冨さん曰く「子供のような遊び心と熱意が重要」なのだそう。年齢を重ねるとつい忘れがちなそのココロこそが、変化の激しさ増す時代において、携えておくべきマインドセット。

未知なる場所に足を踏み入れ、新しいものを作り、未来を生み出すためにも、「プロトタイピングとは何ぞや?」から、その実践まで、「失敗から学ぶ極意」を知るに絶好の一冊です。

(ライブラリアン:結縄 久俊)
 
 
本書の著者・三冨敬太さんへのインタビューを
ポッドキャストにてご紹介しています。



 

失敗から学ぶ技術 新規事業開発を成功に導くプロトタイピングの教科書

三冨敬太
翔泳社








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