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ライブラリアンの書評    2021年8月

毎日続々と新刊書籍を入荷するライブラリー。その数は月に200~300冊。
その書籍を司るライブラリアンが、「まさに今」気になる本は何?




「デザイン思考」に「アート思考」。最近の書棚で目にするのが「SF思考」。「ここから」考えるのではなく「向こうから」考える。「先が読めない時代」というけれど、そもそも時代の先は読めない。であれば、時代を予測するのではなく、創造しよう。そうしよう。

創造を駆動するものが何かといえば、子供を見ていると、勝手に何かしらやりたいことを見つけ出して夢中になっている。その「やりたい気持ち」だろう。日本が世界に誇る「ウォークマン」は、ソニーの社員が「ただ自分がほしいから作ってみた」もので、入念な市場調査や次に来るテックを見越して出来た産物ではなく、「単に自分が欲しい」という自己中心的な動機が世界を変えた。

楽しそうだからやる、やりたいからやる、という態度。
純粋に、自分が「本当にほしいと思える未来」を思い描く自由。
「未来は僕らの手の中」と、再び歌うために。

本書は「創造」を、SF的視点・SFプロトタイピングを用いた手法で紹介する。SF的ってどうなの?と思うが、今は地に足が着いているよりも、数cm浮遊しているような着想が求められているように思われる。

新しいことは、向こうから突然やってこない。すでにどこかの誰かが考え、何らかの形態を帯びている。未来は待つのではなく、創る方が楽しいに決まっている。

(ライブラリアン:結縄 久俊)

未来は予測するものではなく創造するものである

樋口恭介
筑摩書房


 

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