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ライブラリアンの書評    2019年5月

毎日続々と新刊書籍を入荷するライブラリー。その数は月に200~300冊。
その書籍を司るライブラリアンが、「まさに今」気になる本は何?




「あっ、そうか」
本書に出合い、すぐに思いました。鳥居、ちゃんと見ていない。

普段見ているようで見ていない。これまで無数の鳥居を目にしてきたはずなのに、その形状にあまり注意を払ったことが無い。神社に至るにまずお目にかかり、神聖な境内に足を踏み入れる境界として鎮座する「鳥居」、何度もくぐったはずなのに。


全国に約8万社あるといわれる日本の神社。ひとつの神社に複数の鳥居がある場合もありますから、その数は膨大なものです。元は「通り入る」という言葉が語源だそうですが、日本起源・外国起源など、ルーツには諸説あるのだそう。

確かに鳥居、よく見てみると素材や色、大きさも様々。二本の縦柱と横木でなるのが基本ですが、その形状は簡素なものから凝ったものまで実に多様。神社の建立の歴史から、個々の鳥居にまつわる物語、それらを俯瞰的に一覧すると、改めて感心してしまいます。




鳥居の前で、すっと一礼して境内に足を踏み入れる。その行為はそうしろと決まっているわけではなく、親に教えられたわけでもなく、いつの頃から身に着いておりました。参拝は別にしなければならない行為でもなく人それぞれですが、鳥居をくぐって参拝し、日常ではない空間にしばし身をさらし、心の背筋が整った心地を味わい、再び鳥居をくぐって日常に戻るのは、思い返せばなんだか不思議なこと。

その出入口である「鳥居」の様々な形状やいわれを知る。本書を読んだおかげで、次の折はきっと、いつも以上に鳥居を見てしまうでしょう。



  (ライブラリアン:結縄 久俊)

鳥居大図鑑

藤本頼生
グラフィック社


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