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思いがけない出会い・ハプニングが新しい生き方の発見へ。【後編】

活動レポート
更新日 : 2016年04月27日 (水)

ヒトゴトではなく、ジブンゴトとしてやってみる


次々とプロジェクトが生まれる神山町
徳島市内から車で50分ほどの場所にある神山町。「日本仕事百貨」でもたびたび紹介されてきたこの町は、古き良き里山の風景が広がる一方で、かつては急速に過疎化が進んでいました。しかし、ここ数年のうちにIT環境が整備され、ベンチャー企業が続々とサテライトオフィスを置き始めたほか、国内外のアーティストやまちづくりを学ぶ若者達が移住するなど、山間にある小さなまちはいま、全国から注目を集める存在となっています。

そんな神山町でよく耳にする言葉が、「やったらええんちゃうん」。

「皆さんも会社でアイデアを提案した時に、無理だよ、できないと言われ、さびしい気持ちになったことがあるはずです。しかし、神山町では『やったらええんちゃうん』と言われます。それだけでなく、一緒に実現する方法を考えてくれ、あれこれ手伝ってくれる。だから、ここには何かを本気でやりたいと思う人が集まり、次々と新しいコミュニティ、新しいプロジェクトが生まれているのです」

ナカムラ氏は、神山町のプロジェクトを主導するNPO法人グリーンバレーの代表、大南信也さんがつぶやいた言葉がとても印象に残っているそうです。

「最も価値のあることは、『その場所に何があるか』ではなく、『そこにどのような人が集まるのか』だよ」

つくりたい本を自分達でつくる
ナカムラ氏自身も「生きるように働く」を体現するように、数々のユニークなプロジェクトを同時進行で手掛けています。例えば、東京・清澄白河にあるオフィスを拠点に展開するまちづくりプロジェクト「リトルトーキョー」。これは、「いろいろな生き方、働き方に出会える場」をコンセプトとしているそう。また、「しごとバー」は、様々な職業の人が1日バーテンダーとなり、トークショーやワークショップを行うイベント。

2012年には、自分達のつくりたい本を、自分達でつくりたいと考え、「シゴトヒト文庫」という自前の出版レーベルを立ち上げたそうです。

「最初は、本をつくるためには多額のお金がかかると思っていました。しかし、詳しく調べてみると、何となくできそうだと分かりました。そこで、編集やデザイン、流通・販売など印刷以外の部分はすべて自分達で行った結果、3,000部の本がわずか35万円でできてしまった。しかも、商売としても立派に成り立っています。皆さんもできると思いませんか?」

「シゴトヒト文庫」とともに、今回の会場となったTechShop Tokyoを例に挙げながら、現在はあらゆることが挑戦しやすくなっていると語ったナカムラ氏は、最後に「日本仕事百貨」の取材を通して感じたことを紹介してくれました。

・最初は小さなところから。
・まずはとにかくやってみる。
・ヒトゴトではなく、ジブンゴトとしてやってみる。

この3つを少しずつ積み重ねていくことが、「生きるように働く」に近づくためのコツなのかもしれないとナカムラ氏は語ります。


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アークヒルズが「共創の拠点」へ益々発展。


 今年30周年を迎えたアークヒルズに拠点を置くHAB-YU platform、アークヒルズライブラリー、そしてTech Shop Tokyoに共通するのは、「多様な人々が集い、交流・共創を通じて新しい価値や情報を発信していく“場”」であること。そこで、3つの施設がコラボレーションし、私達の「未来の働き方・暮らし方」について考えるワークショップを開催しました。
 皆さんも様々な職場で働く中で、日々、様々なことを感じていると思います。いったん立ち止まり、自分にとっての「生きるように働く」とは何なのかを考えてみてはいかがでしょうか? もちろん、正解は1つではなく、皆さんそれぞれ異なる答えが出てくると思います。

第2回も開催しました!

これからの暮らし方をアゲる、ものづくりワークショップ
日 時:2016年4月19日(火) 18:50~21:30 ※受付開始18:30
会 場:TechShop Tokyo(赤坂アークヒルズアーク森ビル3階)
ゲスト:水田 千恵(ヤフー㈱ スマートデバイス推進本部 myThingsエバンジェリスト)
    上野 陽子(ヤフー㈱ スマートデバイス推進本部 myThingsアプリ企画)
※詳細情報はこちら!