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ライブラリー新着書籍 2月のおすすめ本
「個人が力を伸ばしていくための本」「センスの良さと知性を兼ね備えた本」が続々と入荷している六本木ライブラリー。今月届いた本は何? 新着本からお薦め書籍をご紹介します。

タイトルだけで著者の言いたいことがストレートに伝わってくる本、『ぼくはお金を使わずに生きることにした』は、世界各国の新聞・雑誌の書評欄や、webサイトで頻繁に取り上げられています。その理由は、「お金を使わない」生活への関心や、資本主義への疑問が各国で高まっているから・・? もちろんそれもあるでしょうが、それだけでもないような気がします。たとえば29歳の著者が持つピュアな問いかけ、「お金って本当になくてはいけないものなのかな? お金がなくても生活するにはどうしたらよいのかな?」というギモンを素直に追及する若者らしさ、探究心に、読者がひきつけられてしまうというところもありそうで・・・。それほどこの「21世紀のソロー」にはひきつけられますね。

逆にタイトルを見ただけでは、どういう結論になるのかがわからない本、『2022 - これから10年、活躍できる人の条件』が、書店で売れているのは、神田昌典という自己啓発本の著者としてのこれまでの実績を信頼する人が多いからなのではないでしょうか。読んでみると、"未来予測"でありながら裏切られない。想定内なので受け入れやすい。そのように読後感に意外性がないということも、このような本の場合は大切なことかもしれません。
著者のこれまでの本を読んできた人からすれば、目新しくないというところが、かえって、「このような本を読みたかった、買ってよかった」と安心できる気持ちになることもできますね。
著者のこれまでの本を読んできた人からすれば、目新しくないというところが、かえって、「このような本を読みたかった、買ってよかった」と安心できる気持ちになることもできますね。

雑誌という枠を超えて、戦後の日本の社会・文化に独自なスタンスを築いてきた「暮しの手帖」。花森氏の多彩な活動についての本はいくつも著されていますが、『花森安治のデザイン』をめくっていくと、自分でも知らない間に実はさまざまな影響を受けているのだと、わかります。気骨がある人と評される花森氏のデザインに、初めて見るのに誰もが知っているような気がする懐かしさがあるのはなぜでしょうか。
六本木ライブラリーのカフェで、東京の街並みを見下ろしながら、ゆっくりご覧頂くのに、とてもとても、楽しそうな本ですよ。
六本木ライブラリーのカフェで、東京の街並みを見下ろしながら、ゆっくりご覧頂くのに、とてもとても、楽しそうな本ですよ。
(ライブラリーアドバイザー:小林 麻実)
ぼくはお金を使わずに生きることにした
マーク・ボイル【著】 吉田奈緒子【訳】紀伊国屋書店
2022−これから10年、活躍できる人の条件
神田昌典PHP研究所
花森安治のデザイン—『暮しの手帖』創刊から30年間の手仕事
花森安治暮しの手帖社
官報複合体 権力と一体化する新聞の大罪
牧野洋講談社
なぜデザインが必要なのか—世界を変えるイノベーションの最前線
エレン・ラプトン, カーラ・マカーティ, マチルダ・マケイド, シンシア・スミス【著】 アンドレア・リップス【協力】英治出版
だから、僕らはこの働き方を選んだ 東京R不動産のフリーエージェント・スタイル
馬場正尊,林厚見,吉里裕也ダイヤモンド社
ソーシャルデザイン—社会をつくるグッドアイデア集
グリーンズ朝日出版社
99%の反乱—ウォール街占拠運動のとらえ方
サラ・ヴァン・ゲルダー : 『YES! Magazine』編集部バジリコ
ピュリツァ−賞受賞写真全記録
ハル・ビュエル【著】 デービッド・ハルバースタム【序文】 河野 純治【訳】日経ナショナルジオグラフィック社
地域を変えるデザイン—コミュニティが元気になる30のアイデア
issue+design project,筧裕介英治出版
共喰い
田中慎弥集英社
これからの野菜の食べ方
青山・国連大学前ファ−マーズマーケット幻冬舎

正しく儲ける不動産投資—失敗しないために
MBA不動産ビジネス研究会明日香出版社
走れ!助産師ボクサー
富樫直美NTT出版
日産驚異の会議 — 改革の10年が生み落としたノウハウ
漆原次郎東洋経済新報社
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ムンヒョンジン【著】、吉原育子【訳】サンマーク出版
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