石倉洋子のグローバル・ゼミ

グローバル・アジェンダ・シリーズ2016
日本における「報道の自由」は危機的状況なのか?

NYタイムズ前東京支局長が語る世界における日本のメディア

グローバル・アジェンダ 政治・経済・国際

日時

2016年06月02日 (木)  19:00~20:30

※受付開始は18:30頃を予定しております。

※本セミナーは英語で実施されます。通訳はありませんのでご注意下さい。

終了しています

内容

 本セミナーでは、昨今メディアで話題になっている日本の報道姿勢について、ニューヨークタイムズ前東京支局長のマーティン・ファクラー氏をゲストにお招きして議論します。

 4月下旬、2つのニュースが日本のメディアの在り方に問題提起をしました。
1つは、「意見及び表現の自由」の調査を担当する国連特別報告者ディビッド・ケイ氏が来日時に日本の報道の独立性が脅威にさらされていると報告したもの。多くの記者が政府から見えない圧力を感じていると匿名で訴えたと言います。
もう1つは国際NGO「国境なき記者団」が発表した2016年の「報道の自由度ランキング」で日本が72位に後退したことです。2010年には11位だった日本は年々順位を落とし、いまや先進国の中で最低レベルに位置付けられています。

 日本のメディアは国際的に見て危機的状況なのでしょうか。また、どのようにすれば私たちは公平で正確な情報を得ることができるのでしょうか。
日本取材歴16年のジャーナリストであり、長年にわたり日本の報道姿勢に警鐘を鳴らしているファクラー氏に伺います。

 一方で、現在ファクラー氏は独立系シンクタンクである日本再建イニシアティブにおいて、日本人が気づかない「日本の宝の持ち腐れ」を発掘する「日本再発見プロジェクト」に携わっています。その中で多極化する世界で日本への期待感が高まっていると言います。
「これまで日本は“ガラパゴス化している”と評価されてきたが、世界と違うからこそ、日本として価値ある貢献ができる」と考えるファクラー氏に、プロジェクトを通じて見えてきた私たち日本人も気づかない日本の魅力と可能性を伺います。


“Freedom of the press under serious threat in Japan?”

  On two recent occasions we have had cause to question the state of freedom of the press in Japan. The first was during a visit by the United Nations Special Rapporteur on the right to freedom of opinion and expression, when he warned of a serious threat to the independence of the media here. Second, the 2016 World Press Freedom Index presented by the NGO “Reporters without Borders” in which Japan was ranked 72nd out of 180 countries, down 11 from the previous year.

  What are the problems surrounding the Japanese media compared with other countries? What should be done to promote freedom of the press in Japan? What can we do to gain access to fair information?

  At this session, we will welcome Mr. Martin Fackler, former Tokyo Bureau Chief of the New York Times, as he discusses the state of the press freedom in Japan. Mr. Fackler has worked as a journalist in Japan over 16 years and has extensive knowledge about media both in Japan and overseas.

  Currently, Mr. Fackler is working on a project called “Why Japan Matters” at the Rebuild Japan Initiative Foundation, a Tokyo-based think tank. The project aims to unveil Japan’s hidden value and find out how Japan can contribute to the world.
Mr. Fackler believes Japan has the potential to exert greater influence in the world utilizing its unique value which has not been realized, even by Japan itself. He will also share some of his insights gained during the project.

  In the second half of the session, Professor Yoko Ishikura will moderate a discussion, ask Mr. Fackler some questions, which will be followed by an opportunity for a Q&A period from the floor.

  The seminar will be conducted in English without interpretation.

For those who would like to sign up in English for this seminar, please send an e-mail to biz@academyhills.com.




活動レポート

2016年06月14日 (火)

セミナーレポート:日本における「報道の自由」は危機的状況なのか?

セミナーレポート:日本における「報道の自由」は危機的状況なのか?

ニューヨークタイムズ前東京支局長のマーティン・ファクラー氏をゲストにお迎えし、昨今話題となっている日本メディアの独立性について議論しました。当日はサプライズゲストとして、最近出版された『規制の虜 グループシンクが日本を滅ぼす』の著者である黒川清氏も登場しました。


講師紹介

ゲストスピーカー
Martin Fackler (マーティン・ファクラー)
日本再建イニシアティブ主任研究員/ニューヨーク・タイムズ前東京支局長

1966年生まれ、米国ジョージア州出身。ダートマス大学の卒業後の1991年に、東京大学大学院に国費留学をした。帰国後、イリノイ大学でジャーナリズムの修士号、カリフォルニア大学バークレー校でも歴史学の修士号を取得。1996年からブルームバーグ東京支局、AP通信社ニューヨーク本社、同東京支局、同北京支局、同上海支局で記者の経験を重ね、2003年にウォールストリートジャーナルの東京支局の特派員となる。2005年からニューヨークタイムズ記者となり、2009年から2015年まで東京支局長を務めた。2011年3月11日の東日本大震災直後から被災地を取材し、東北各地の被害を伝えるとともに、福島第一原子力発電所の事故、また日本の原子力行政や原発を巡る利権構造などについて調査報道を続けた。「国土を破壊し、原子力事故を引き起こした津波、地震後、日本政府が隠蔽した一連の深刻な失敗を力強く調査したことにより(ピューリッツァ賞ウェブサイトより)」、2012年ピューリッツア賞のファイナリスト(次点)にノミネートされた。2005年には、インド洋津波の取材において、アジア出版協会(The Society of Publishers in Asia)から国際報道賞を受賞した。著書『「本当のこと」を伝えない日本の新聞』(2012年)、『崖っぷち国家 日本の決断』(2015年)、『安倍政権にひれ伏す日本のメディア』(2016年)など。現在、財団法人日本再建イニシアティブ(RJIF)で主任研究員を務めながら、ジャーナリストとしても活動している。

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モデレーター
石倉洋子 (いしくら・ようこ)
一橋大学名誉教授

専門は、経営戦略、競争力、グローバル人材。
バージニア大学大学院経営学修士(MBA)、ハーバード大学大学院 経営学博士(DBA)修了。
マッキンゼー社でマネジャー。青山学院大学国際政治経済学部教授。一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授。世界経済フォーラムのNetwork of expertのメンバー。

これまで、株式会社資生堂、積水化学、日清食品ホールディングス株式会社、双日株式会社、ライフネット生命保険株式会社、富士通株式会社、株式会社商船三井社外取締役などを歴任、デジタル庁初代デジタル監、郵政公社社外理事、総合科学技術会議非常勤議員、日本学術会議副会長、その他 行政改革本部規制改革委員会委員、文部科学省中央教育審議会委員、産業クラスター研究会副座長、公正取引委員会独禁法懇話会委員、経済財政諮問会議専門委員会「選択する未来」Working Group委員など。

日本および外国企業の経営幹部研修・戦略ワークショップ、グローバル人材、多様性推進、女性活用などに関する各種セミナー、アジア・欧米の会議のパネリスト。
2010年より「グローバル・アジェンダ・ゼミナール」、2013年より「ダボスの経験を東京で」(現在はSINCA)など、世界の課題を英語で議論する「場」の実験を継続中。

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募集要項

日時 2016年06月02日 (木)  19:00~20:30

※受付開始は18:30頃を予定しております。

※本セミナーは英語で実施されます。通訳はありませんのでご注意下さい。

受講料 4,000円
定員 120名

※定員になり次第締切らせていただきます

主催
  • アカデミーヒルズ
会場 アカデミーヒルズ49(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー49階)

※お申込期限:2016年6月2日(木)15:00まで

お支払い方法

クレジットカードによるお支払いのみです。
※お申込み後のキャンセル及び返金は承っておりません。
※クレジットカードはVISA、MASTER、JCB、AMERICAN EXPRESS、DINERSのみのお取扱となります。
※お支払方法は「一回払い」のみとなります。(「リボルビング払い」「分割払い」等はご利用いただけません)

【その他】
※領収証をご希望の方は、「申込画面」内の<請求書・領収証発行>欄でラジオボタンの「WEB上で発行する」をお選び下さい。
「WEB上で発行する」をお選びいただきますと申込完了後に、領収証のダウンロード画面が表示されます。ダウンロード画面を一旦閉じると再度ダウンロード画面に戻ることが出来ませんのでご注意ください。

お問い合わせ先

アカデミーヒルズ スクール事務局
受付時間:10:00-18:30 (土・日・祝・年末年始を除く)                 
※お電話及びメールでの講座お申込は受け付けておりませんのでご了承ください。

電話番号 : 
03-6406-6200
サイトURL : 
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