2011年02月09日 (水)  19:00～20:30

※セミナー当日はスカイデッキで開催しております観望会はございません。ご注意ください。

「人はどこから来てどこに行くのか」
古くから多くの哲学者や宗教家などが答えを求め続けてきた永遠のテーマ。
私たち人間をはじめ、生命がどのように誕生したのかは、未だ解明されていません。このシンプルな問いを解明するために、天文学者もまた長い時間をかけ挑み続けています。

20世紀、人類は、宇宙が137億年前のビッグバンという大爆発から生まれたことを知りました。

ビッグバンにより、宇宙にあるすべての物質が生まれ、そこから時間や空間が始まりました。最初の3分間にあらゆる物質の元になる素粒子が生まれ、陽子や中性子からヘリウムや水素などの原子核が作られ、その後宇宙は膨張を続け、ビッグバンから2億年の暗黒の時を経て、最初の星が誕生したといわれています。

今回のスピーカーである吉田直紀氏率いる研究チームは、2008年に、137億年前のビッグバンから宇宙最初の星の種が誕生するまでの様子を、最新のコンピューターシミュレーションを使用して再現することに初めて成功しました。このプロセスを解明することにより、その後生まれた星がどのように発達し、生命の元素を誕生させたのかを理解することに繋がります。

近年、長年にわたり宇宙物理学者が追い求めている宇宙について、宇宙望遠鏡や地上望遠鏡を用いた宇宙観測から、宇宙の年齢や構成要素について様々なことがわかってきました。しかし、驚くべきことに、私達を構成する現在の宇宙のおよそ96％、暗黒エネルギーと暗黒物質（ダークマター）という正体不明のものに支配されているということがわかっています。最新の研究をもってしても、依然謎だらけの宇宙。

本セミナーでは、吉田氏に暗黒エネルギーと暗黒物質（ダークマター）の二つの「暗黒」について、天文観測や地上実験で分かったこと、宇宙物理学や素粒子物理学から予想されるその正体についてお話いただきます。また、暗黒に支配される宇宙がどのように進化し、最初の星（ファーストスター）が生まれ、現在のような光輝く銀河宇宙になったのか、将来どのような姿になるのかについて、吉田氏の研究結果からわかった宇宙のはじまりから未来についてお話いただく予定です。

※今回の六本木天文クラブセミナー当日は、観望会は開催されません。次回の観望会の開催は2月11日（金）となります。
また、セミナー当日はスカイデッキの営業20時までのため、セミナー後のスカイデッキのご利用はできません。ご了承ください。

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