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「クライアントへの発表 / 即席チームプレゼンテーション」
石倉洋子のグローバル・ゼミ(GAS)2017 5回目セッション

活動レポートグローバル政治・経済・国際キャリア・人
更新日 : 2017年10月13日 (金)

Session 5:クライアントへの中間発表 / 即席チームプレゼンテーション
講師:石倉 洋子(一橋大学名誉教授)
文/小林 麻実 写真/アカデミーヒルズ
開催日:2017年10月1日



本年度、2017年のグローバル・ゼミ (GAS) 2017では、参加者があたかもコンサルティング・ファームの一員であるかのように、実在するクライアント団体の課題への提言を作成しています。リサーチを行い、クライアントや関係者にインタビューを実施し、分析しては仮説を作り・・・と多くの作業があり、ただでさえ働き盛りのビジネスパーソンである皆さんは、大変忙しそうです。

ファシリテータの石倉洋子・一橋大学名誉教授は、第5回目のセッション冒頭で、「皆さんはこの3か月以上、グローバル・ゼミに取り組んできて、何を学んだでしょうか?」と、一歩引いたところから、俯瞰してこれまでの成果について訊ねます。「今回のクライアントは、在日英国商業会議所、在日フィンランド商工会議所、トビタテ!留学JAPAN事務局と、どれも非営利団体ですよね。営利企業のマネジメントと比べ、違いがあると思いましたか?それはどんな点?」

ガバナンス、責任体制、リソースが限られていること、金銭的利益が目的でないからこそ、ゴールが不明確?いや、自由度がある・・・と、参加者からはすぐに多くの意見が出されました。石倉教授は、「単語でなくきちんとした文章で発言することによって、そのことについて自分がどう考えているのかがより、はっきりしますよ」といったアドバイスも交えながら、「それは具体的にいうとどういう意味? ~とはどのように違う?」とクラス全体で議論を進めていきます。

この全体セッションに引き続き、各々のクライアントをお呼びしてのミニ・プレゼンが行われました。チームがこれまでの進捗状況を説明し、クライアントからのフィードバックを頂くことによって、お互いの意識を合わせ、効果的な最終成果を得るためのものです。

クライアントが帰られた後は、さらに新たな課題が・・。チームとは別にその場で新しいグループを作り、その即席チームでメンバーの強みを生かしてビジネスを立ち上げるとしたら何をする?というものです。これまでの自分の経験や現在の業務を短時間でほぼ初対面のグループに説明し、新しいものを作り上げていくということは、まさに今期のGASのテーマであるプロジェクト・マネジメント能力が問われます。



この3か月で素早く考えることに慣れてきた皆さんは、「誰に何を提供するか」といったビジネスの議論にすぐに入れるようになってきたようで、楽しくディスカッションされていました。

GASでは、毎回参加者からのフィードバックをアンケートの形で頂いているのですが、今回は相反する意見が多くありました。

たとえば、
・「即席のグループで議論すると、話が深まらない」v.s.「新しい人と知り合うと、フレッシュなアイディアが出る」
・「ゼミ全体の振り返りがあって、よかった」v.s.「振り返りの時間は、不要だと思った」
・「時間効率のよいセッションだった」v.s.「時間の無駄があったセッションだった」

まさに参加者の多様性を表しているようなアンケート結果に、GASの面白さも見て取れます。1か月半以上先になる次回のセッションは、いよいよ最終回。再度クライアントをお呼びして、各チームが提言を行います。