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活動レポート
日本元気塾セミナー「既存の枠をぶち壊せ!〜若きイノベーターの挑戦〜」
日本元気塾活動レポート
[アカデミーヒルズ スタッフの活動レポート]
日本元気塾セミナー「既存の枠をぶち壊せ!〜若きイノベーターの挑戦〜」
開催日:2015年3月26日(木)19:00~21:00 会場:虎ノ門ヒルズ
文/伊江昌子 写真/御厨慎一郎
日本元気塾セミナー第1弾!
今回は「車いす」のマーケットにシリコンバレーからイノベーションを巻き起こしているWHILL,Inc. CEOの杉江理氏、クラウド会計ソフトとしてローンチから2年で国内シェアNo.1の大躍進を遂げているfreee株式会社の佐々木大輔氏を迎えたセミナーの様子をレポートします。
今回は「車いす」のマーケットにシリコンバレーからイノベーションを巻き起こしているWHILL,Inc. CEOの杉江理氏、クラウド会計ソフトとしてローンチから2年で国内シェアNo.1の大躍進を遂げているfreee株式会社の佐々木大輔氏を迎えたセミナーの様子をレポートします。
電動モビリティ「WHILL」ができるまで
WHILL.Inc CEO 杉江理 氏
最初から起業するつもりでは無かったという杉江さん。ものづくりが大好きな仲間達とWHILLのプロトタイプを出品した東京モーターショーでの反響で、杉江さんたちを動かしたのは「ふざけるな」という車椅子ユーザーの怒りの言葉。
「量産化もできないモデルを展示して
“いつかこれに乗れる日が来る”という夢を見せることが、車椅子ユーザーにとってどれだけ残酷かわかっているのか…」
その苦言に奮い立った杉江さん達はついに起業を決意しました。
その後、電動車椅子のユーザー数が日本の10倍以上ある米国マーケットを目指した杉江さんたちは、徹底的な現地調査を実施。スーパーで待ち伏せして、車椅子の方を見ては話しかけ、時には生活に入り込み、300人に及ぶ地道なヒアリングを続けました。また、自ら2ヶ月間WHILLに乗って朝から晩まで車椅子ユーザーと同様の生活をすることで、改善点を見つけて行ったそうです。
量産化にこぎ着けるため、台湾では複数の現地メーカーと打合せのたびに徹底してお酒を飲み交わしたという泥臭いストーリーも披露されました。
会場には、WHILL日本最初のユーザーご夫婦も来場。
「WHILLは片手のマウスだけで操作できるので、
妻と空いた方の手をつないで
一緒に散歩することができるようになったのです」
とのお話に、会場全体が感動に包まれました。
「量産化もできないモデルを展示して
“いつかこれに乗れる日が来る”という夢を見せることが、車椅子ユーザーにとってどれだけ残酷かわかっているのか…」
その苦言に奮い立った杉江さん達はついに起業を決意しました。
その後、電動車椅子のユーザー数が日本の10倍以上ある米国マーケットを目指した杉江さんたちは、徹底的な現地調査を実施。スーパーで待ち伏せして、車椅子の方を見ては話しかけ、時には生活に入り込み、300人に及ぶ地道なヒアリングを続けました。また、自ら2ヶ月間WHILLに乗って朝から晩まで車椅子ユーザーと同様の生活をすることで、改善点を見つけて行ったそうです。
量産化にこぎ着けるため、台湾では複数の現地メーカーと打合せのたびに徹底してお酒を飲み交わしたという泥臭いストーリーも披露されました。
会場には、WHILL日本最初のユーザーご夫婦も来場。
「WHILLは片手のマウスだけで操作できるので、
妻と空いた方の手をつないで
一緒に散歩することができるようになったのです」
とのお話に、会場全体が感動に包まれました。
中途半端な立場にチャンスがあった
-freeeがクラウド会計ソフトでトップになるまで-
freee代表取締役社長 佐々木 大輔 氏
続くセッションでは佐々木さんがクラウド会計ソフトfreeeの基本機能を紹介。
開発の背景として、日本はテクノロジーインフラの整備が世界第1位にも関わらず、
その活用では世界で16位と遅れているという調査データが示されました。
その非効率の象徴として紹介されたのは
「スミソニアン博物館に“歴史的遺産”として購入された“FAX”が、日本ではまだ年間140万台も売れ続けている」
との米国NYタイムズ紙の記事。日本のビジネスの非効率さがニュースになってしまう、という皮肉に会場の皆さんが苦笑する場面も。
freeeの試作ヒアリングでは会計の専門家ほぼ全員から反対されたそうです。
「日本には弥生会計という競合がある」
「会計データをクラウドで管理するなんてセキュリティは大丈夫なのか」
…反対されればされるほど、何十年も変化がなかったこの市場には大きな可能性があると確信した佐々木さん。freeeを市場に投入し、結果として2年間で20万を超えるユーザーを獲得するという結果に。
「自らが会計の専門家ではない、むしろ中途半端な立場だったことにチャンスがあった」
と語りました。
開発の背景として、日本はテクノロジーインフラの整備が世界第1位にも関わらず、
その活用では世界で16位と遅れているという調査データが示されました。
その非効率の象徴として紹介されたのは
「スミソニアン博物館に“歴史的遺産”として購入された“FAX”が、日本ではまだ年間140万台も売れ続けている」
との米国NYタイムズ紙の記事。日本のビジネスの非効率さがニュースになってしまう、という皮肉に会場の皆さんが苦笑する場面も。
freeeの試作ヒアリングでは会計の専門家ほぼ全員から反対されたそうです。
「日本には弥生会計という競合がある」
「会計データをクラウドで管理するなんてセキュリティは大丈夫なのか」
…反対されればされるほど、何十年も変化がなかったこの市場には大きな可能性があると確信した佐々木さん。freeeを市場に投入し、結果として2年間で20万を超えるユーザーを獲得するという結果に。
「自らが会計の専門家ではない、むしろ中途半端な立場だったことにチャンスがあった」
と語りました。
~会場も巻き込み、熱気あふれるトークが展開!~
杉江理(WHILL)×佐々木大輔(freee)×米倉誠一郎(日本元気塾塾長)
続く鼎談では米倉塾長が、起業にいたるまでの二人のキャリア・ヒストリーについて質問。杉江さんは日産自動車を辞めた後、あえて日本人がいない環境を選び、南京で日本語学校の教師をしながら中国語を習得。
その後もアジア各国を放浪するなど、「やりたいことが見つからなくて20代は本当に苦しかった」とのエピソードを披露しました。
佐々木さんは、国内のベンチャー企業でのCFO経験なども交えながら、日米の資金調達の違いに言及。freeeでは14億円を調達した経験から
「日本の投資家は他社と横並びの金額を投資しようとするが、アメリカでは“クラウド化に対して投資する”といったスタンス」
と、日米で投資家の姿勢が大きく違うポイントが語られました。
今後の展望を聞かれた二人
杉江さん:
この世のネガティブなものはポジティブになり、そしていつかはポジティブを越える。僕らが小さい頃は眼鏡をかけていることは、ネガティブだった。でも今はファッションでみんな眼鏡をかける。障害がある人も、健常者でもWHILLに乗っている社会になることが目標。
佐々木さん:
まずは100万事業者がfreeeを使ってくれるのが目標。その後その100万ネットワークを使って、企業間取引に更なる効率化をもたらすことにチャレンジしたい。
来場者も巻き込む米倉塾長の鋭いツッコミに、このレポートでは公開できないような爆弾発言や本音トークも次々と飛び出し、会場が爆笑する場面も。
熱気に溢れた鼎談終了後は、杉江さんがWHILLで会場をぐるりと一周。来場者もみな立ち上がってその滑らかな動きに歓声をあげるなど、ライブ感いっぱいのセミナーとなりました。
終了後のアンケートでも「とても刺激的だった」「大変満足」と大好評となり、「元気塾に入りたい」との声も多く聞かれた日本元気塾セミナー第1弾。
次回はいよいよ元気塾4期でゼミを開講する為末大・遠藤謙の二氏が登壇!
4月15日の日本元気塾セミナー詳細は下記よりご覧ください!
その後もアジア各国を放浪するなど、「やりたいことが見つからなくて20代は本当に苦しかった」とのエピソードを披露しました。
佐々木さんは、国内のベンチャー企業でのCFO経験なども交えながら、日米の資金調達の違いに言及。freeeでは14億円を調達した経験から
「日本の投資家は他社と横並びの金額を投資しようとするが、アメリカでは“クラウド化に対して投資する”といったスタンス」
と、日米で投資家の姿勢が大きく違うポイントが語られました。
今後の展望を聞かれた二人
杉江さん:
この世のネガティブなものはポジティブになり、そしていつかはポジティブを越える。僕らが小さい頃は眼鏡をかけていることは、ネガティブだった。でも今はファッションでみんな眼鏡をかける。障害がある人も、健常者でもWHILLに乗っている社会になることが目標。
佐々木さん:
まずは100万事業者がfreeeを使ってくれるのが目標。その後その100万ネットワークを使って、企業間取引に更なる効率化をもたらすことにチャレンジしたい。
来場者も巻き込む米倉塾長の鋭いツッコミに、このレポートでは公開できないような爆弾発言や本音トークも次々と飛び出し、会場が爆笑する場面も。
熱気に溢れた鼎談終了後は、杉江さんがWHILLで会場をぐるりと一周。来場者もみな立ち上がってその滑らかな動きに歓声をあげるなど、ライブ感いっぱいのセミナーとなりました。
終了後のアンケートでも「とても刺激的だった」「大変満足」と大好評となり、「元気塾に入りたい」との声も多く聞かれた日本元気塾セミナー第1弾。
次回はいよいよ元気塾4期でゼミを開講する為末大・遠藤謙の二氏が登壇!
4月15日の日本元気塾セミナー詳細は下記よりご覧ください!
「日本元気塾 4期」募集開始!申込〆切は5月14日正午
「そもそも人間一人ひとりが元気でなければ、国が元気なわけがない」
一橋大学イノベーション研究センター教授である米倉誠一郎氏の熱い想いから、アカデミーヒルズで2009年よりスタートした「日本元気塾(にっぽんげんきじゅく)」。
2015年6月、待望の第4期が開講します!
一流講師から、直接生きた知恵を学び取る8ヶ月間。
応募〆切は5月14日正午、皆様のエントリーをお待ちしています。
一橋大学イノベーション研究センター教授である米倉誠一郎氏の熱い想いから、アカデミーヒルズで2009年よりスタートした「日本元気塾(にっぽんげんきじゅく)」。
2015年6月、待望の第4期が開講します!
一流講師から、直接生きた知恵を学び取る8ヶ月間。
応募〆切は5月14日正午、皆様のエントリーをお待ちしています。
該当講座
杉江理 (WHILL,Inc. CEO)
佐々木大輔 (freee株式会社 代表取締役)
米倉誠一郎 (日本元気塾塾長/法政大学イノベーション・マネジメント研究科教授/ 一橋大学イノベーション研究センター名誉教授)
佐々木大輔 (freee株式会社 代表取締役)
米倉誠一郎 (日本元気塾塾長/法政大学イノベーション・マネジメント研究科教授/ 一橋大学イノベーション研究センター名誉教授)
杉江理(WHILL,Inc. CEO)×佐々木大輔(freee株式会社 代表取締役)×米倉誠一郎(日本元気塾塾長/一橋大学イノベーション研究センター教授)
日本元気塾塾長である米倉誠一郎氏が、「車いす」のマーケットにイノベーションを巻き起こしているWHILL,Inc. CEOの杉江理氏と、クラウド会計ソフトとしてシェアNo.1を獲得する大躍進を遂げているFreee株式会社の佐々木大輔氏を迎えして、若きイノベーターの挑戦をお話いただきます。
日本元気塾
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