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グローバル人材に必要な基礎能力を身につける

[Global Agenda Seminar 2013]開催レポート

更新日 : 2013年07月17日 (水)

Global Agenda Seminar 2013 セミナーの様子

Session2 Logical Communication
ファシリテーター:石倉洋子(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 教授)

文/小林麻実 写真/スクール事務局


石倉洋子(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 教授)


グローバル・ゼミナール(GAS)の第二回は、「安心の入門編」と銘打ち、グローバル人材に必要な基礎能力のトレーニングを行いました。
まず、石倉洋子・慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授が、最近参加した3つの国際会議をどのように活用したかという事例を話されました。

3つの国際会議とは、ミャンマーで開催されたワールド・エコノミック・フォーラム(WEF)の<東アジア会議>、東京で開催されたWEFの<ジャパン・ミーティング>、そして世界の消費財メーカーのトップ等が一同に会する<The Global Summit 2013>です。

石倉教授はどの会議に参加しても、「ただ黙って聞いているだけ」ということはありません。自身がモデレートするパネル、コメントを行うセッション、そしてプレゼンテーションの実施と、このような機会を120% 最大限に利用なさっています。新しい刺激を得るインプットと、ご自分の考えを表現するアウトプットの両方の場として、大変ではあっても楽しんでいらっしゃることがうかがえます。

どうしたらそのように国際会議で活躍できるのか? と、疑問に思うGAS参加者のために、丁寧にヒントを教えて頂けました。たとえば、「日本人同士でかたまらない。空港から会場に向かうバスの中でも、隣に座った人に自分から話しかけて、初日から知り合いを作る、そのために自分の専門を短時間で英語で言えるように常に準備しておく」、「日本人の多くのスピーチは、“私はこういうことをしています”と単に述べるだけ。聞き手に対して、“あなたの仕事に私はこう役立ちますよ”というメッセージがない。だからその関連を作る」等々。実践的ですよね。その上、要人たちの集う場で何が話題になっているのか、なぜそうなのかというお話もあり、自分の視野を広げるのに大変役立ちました。

後半はクリティカル・シンキングと、英語のライティングについての講義。どちらもグローバル社会の”標準語”となっていながら、日本社会ではきちんと学ぶ機会は多くありません。石倉教授は、参加者がグループに分かれて検討してきたグローバル・アジェンダの発表を例にとり、「課題(issue)と解決策(solution)の因果関係をいったりきたりしながら、繰り返す」など、実際にクリティカル・シンキング/ロジカル・シンキングを問題解決に長く使ってきた方ならではの視点で話されました。

盛りだくさんな第2回目のセッションが終わり、次回からはいよいよ実践編に入ります。