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活動レポート

日本の魅力再発見:Discover Japan
「知っているようで知らない食材の秘密 — 極上の和牛ができるまで — 」開催レポート!

アカデミーヒルズセミナー活動レポート文化教養

アカデミーヒルズ スタッフの活動レポート
開催日:2012年12月3日(月)

文/かわかみ
写真/「Discover Japan」編集スタッフ

六本木アートカレッジではさまざまな角度から日本の魅力を発信し続ける雑誌『Discover Japan』とコラボレーションし、定期的にセミナーを開催しています。今回は「知っているようで知らない食材の秘密 — 極上の和牛ができるまで — 」と題し、一頭の松阪牛が、名店のすき焼きになるまでの壮大なストーリーと、食材学の視点から「牛」について考えました。目から鱗のお話が満載でした!

東京農業大学研究員・食品学者 松本栄文さんによるレクチャー


左)高橋俊宏さん(「Discover Japan」編集長)
右)松本栄文さん(東京農業大学研究員)


沢山の方がセミナーにご参加くださいました

■日本人と牛の関係---
古くから農耕用として人々を助けていた牛が、食用として普及するようになったのは最近のこと。明治時代になり、海外からの影響で牛肉の需要が国内でも高まったことをきっかけに、それまで農耕用だった牛が食用として流通しはじめました。
昭和30年頃まで、牛は日本人にとって「家畜」として家族と同じように大切な存在でしたが、30年以降は「畜産」として扱われることが多くなったと松本さんは話します。

■日本のブランド牛を支える「但馬牛(たじまうし)」---
松阪牛や神戸牛、近江牛など日本で有名なブランド牛の最高級の肉(特選和牛)は、兵庫県の但馬地方で生まれた但馬牛を各産地の肥育農家が丹精込めて育て上げ作られています。特選松阪牛などは、滅多に流通しないと松本さんは話します。32度程度の温度ですぐ溶けてしまう肉質は、本当に素晴らしいと松本さんも大絶賛されました。

■一頭の松阪牛が、名店のすき焼きになるまでの壮大なストーリー
松本さんは、著書『すき焼き SUKIYAKI』(カザン刊 2011/12) の中で、一頭の松阪牛の飼育から食されるまでを取材されました。飼育農家の方々が、一頭の松阪牛「てるよし」を、敬い、家族として大切に育て、最高級の特産松阪牛に育て上げます。「てるよし」に関わるエピソードを聞きながら、命をいただくことの意味を考えさせられました。

次回、シリーズ“日本の魅力、再発見:Discover Japan”では、「武士道」がテーマ!


セミナーでは、『Discover Japan』2月号をお一人様1冊進呈します
明治維新後、アジアの新興国として躍進を遂げ、日本が世界から脅威の国として注目されていた時代に、新渡戸稲造が世界に向けて書いた『武士道』。以来、30ヶ国以上で翻訳され、映画「ラストサムライ」ではハリウッド史上初めて「武士道精神」がテーマに描かれました。

今回のセミナーでは、テレビなどでも『武士道』を解説する東京大学の山本博文先生に『武士道』の基本的内容はもちろん、世界で戦う日本人の心の拠り所や現代生活への生かし方などをしっかりと教えていただきます。こんな時代だからこそ、日本人とは何かを『武士道』を通して学んでみませんか?

セミナー情報はこちら でご覧下さい。



該当講座

日本の魅力、再発見:Discover Japan
知っているようで知らない食材の秘密 — 極上の和牛ができるまで —
松本栄文 (東京農業大学研究員)
高橋俊宏 (株式会社枻出版社 Discover Japan 統括編集長)

これから寒くなる季節。 魚に脂がのり、野菜は甘みが凝縮されます。そして肉も、身が締まることにより味わい深くなります。 日本の冬は美味しさに溢れています。 六本木アートカレッジ「日本の魅力、再発見:Discover Japan」シリーズ第3回は、『Discover Japan』12月号にもご出演いた....


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