セミナー・イベント

経営者に聞く!見えない次元の競争戦略
コンセプト創造の戦略
-OCEANSのクリエイティブ・テクノロジー(CT)とは

~コンセプトを創造する組織能力と構想力~

日時

2006年04月25日 (火)  19:00~21:00
終了しています

内容

企業間競争が激化する中で、競争はハードからソフトへ、機能からデザインへ移り、高付加価値やデザイン重視の商品が求められています。つまり、価格、性能、品質といった「次元の見える競争」は限界を迎えつつあり、焦点はデザインやブランドといった「価値の次元が見えない競争」へとダイナミックに転換しているのです。例えば、自動車産業において基本性能が充分な水準を達した今日、競争の焦点は、クルマを買ったら生活がどのように変わるかといったコンセプトとそれを体現したデザインに移りつつあります。

では、どうしたら「見えない次元」の上に差別化を実現し、それを維持することができるのでしょうか。それには、古い戦略論に捕らわれてはいけません。
つまりこれまでの次元的な競争のルールそのものを破壊しなければなりません。「コンセプト」を創造する力、「その製品やサービスは顧客にとって何なのか、何のためにあるのか」を見出し、顧客に見せる組織能力と構想力が求められているのです。

今回は、この“「コンセプト」の創造”に焦点をあて、OCEANS編集長の大久保氏と一橋大学の楠木建氏とのディスカッション形式で開催します。
コンセプト創造の鍵は“クリエイティブ・テクノロジー(CT)”と語る大久保氏。「次元の見えない競争戦略」を研究テーマにする一橋大学の楠木建氏。そして、受講生の方々にも対話に参加していただき、コンセプトを顧客に理解させ、利益を得るための鍵となるCT(クリエイティブ・テクノロジー)とは一体どういうことなのか、より具体化するとともに、古い戦略論に捕らわれない新たな視点、ものの見方を明らかにしたいと思います。

主なディスカッション項目
・LEON時代の仕事
・なぜ絶好調のLEONを飛び出したのか
・OCEANSのコンセプトとは、OCEANSが創造する価値とは何か
・OCEANSのコンセプト誕生の動機と経緯
・CT(クリエイティブ・テクノロジー)の鍵=コンセプトを「雑誌」という形にし、いかにして顧客に価値を伝えるか。「するべきこと」と「してはいけないこと」
・コンセプト創造の組織=CTを担う組織とは~OCEANSやその他今後の事業展開について

講義の内容と特徴
・MBAの教科書には載っていない全く新しい戦略論です。
・今日、どの業界においても企業競争は、スペックや価格といった可視性が高い「次元の見える競争」から、 サービスやソリューションといったような価値の把握や比較がしにくい「次元の見えない競争」へと移っています。 具体的な企業経営におけるケースを取り上げ、新たな競争戦略の構造を検証します。
・経営や戦略に携わるゲストスピーカーを招き、新たな戦略論に関する情報収集の場とゲストスピーカーや参加者との交流を通し、自身のビジネスの経営あるいは戦略への活用を試みます。

講師紹介

ゲストスピーカー
大久保清彦 (おおくぼ・きよひこ)
株式会社インターナショナル・ラグジュアリー・メディア 取締役
オーシャンズ 兼 ローリングストーン日本版 発行人/編集長
セブンシーズ総研株式会社 取締役副社長

大学卒業後、世界文化社等の出版社にて『Miss家庭画報』や『時計Begin』、ファッションムック、書籍等の編集経験を踏み、 2001年に、現LEON(レオン)、NIKITA(ニキータ)編集長の岸田一郎氏と一緒に、主婦と生活社に移籍。

高級男性月刊誌『レオン』の構想から企画における立ち上げメンバー2人のうちの1人。

その後、『レオン』を創刊し、創刊副編集長として特集企画、タイトル、タイアップ展開など、全てを取り仕切る現場責任者として活躍する。日本の高級男性誌としては異例の記録を樹立。そして、2004年に『ニキータ』の構想から企画、創刊まで関わる。「ちょい派手」等の「ちょい」シリーズ、「艶女(アデージョ)」「艶男(アデオス)」「オヤジ、コヤジ」等の斬新なキャッチコピーを考え、大ヒットさせる。

そして、レオン初期からの主要メンバー干場義雅、太田祐二とともに2005年夏にインターナショナル・ラグジュアリー・メディア(セブンシーズホールディングス)に移籍し、新30?40代の男性ライフコンシャス誌『OCEANS(オーシャンズ)』を構想する。

『オーシャンズ』編集長兼ゼネラルプロデューサーに就任。

その後、2006年2月、『オーシャンズ』を月刊創刊。創刊雑誌としてはギネス新記録となる広告集稿3億円(発行部数は10万部)、 2号目は広告集稿1億4000万円、3号目も広告集稿1億円を超え、業界で話題を呼ぶ。現在、早くも新雑誌を構想、企画中。他にもセブンシーズホールディングスを主軸にCT(クリエイティヴ・テクノロジー)を提唱し、ネットを絡めた新メディアビジネスを展開予定。インターナショナル・ラグジュアリー・メディアの名付け親でもある。

またインターナショナル・ラグジュアリー・メディアの雑誌は、『オーシャンズ』の他に、高級女性モード誌『ハーパースバザー日本版』、老舗高級会員誌『セブンシーズ』、ドイツの高級時計専門誌『クロノス日本版』の4誌。これからも海外提携誌、新創刊も含めて拡大中。

ちなみに現在30代後半。

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モデレーター
楠木建 (くすのき・けん)
一橋ビジネススクール教授

一橋ビジネススクール教授。専攻は競争戦略。企業が持続的な競争優位を構築する論理について研究している。大学院での講義科目はStrategy。一橋大学大学院商学研究科修士課程修了。一橋大学商学部専任講師(1992)、同大学同学部助教授(1996)、ボッコーニ大学経営大学院(イタリア・ミラノ)客員教授、一橋大学大学院国際企業戦略研究科助教授(2000)を経て、2010年から現職。1964年東京都目黒区生まれ。

著書として『絶対悲観主義』(2022、講談社)、『逆・タイムマシン経営論』(2020、日経BP、杉浦泰との共著)、『「仕事ができる」とはどういうことか?』(2019、宝島社、山口周との共著)、『室内生活:スローで過剰な読書論』(2019、晶文社)、『すべては「好き嫌い」から始まる:仕事を自由にする思考法』(2019、文藝春秋)、『「好き嫌い」と才能』(2016、東洋経済新報社)、『好きなようにしてください:たった一つの「仕事」の原則』(2016、ダイヤモンド社)、『「好き嫌い」と経営』(2014、東洋経済新報社)、『戦略読書日記』(2013、プレジデント社)、『経営センスの論理』(2013、新潮新書)、『ストーリーとしての競争戦略:優れた戦略の条件』(2010、東洋経済新報社)、Dynamics of Knowledge, Corporate Systems and Innovation (2010, Springer, 共著)、Management of Technology and Innovation in Japan (2006、Springer、共著)、Hitotsubashi on Knowledge Management (2004, Wiley、共著)、『ビジネス・アーキテクチャ』(2001、有斐閣、共著)、『知識とイノベーション』(2001、東洋経済新報社、共著)、Managing Industrial Knowledge (2001、Sage、共著)、Japanese Management in the Low Growth Era: Between External Shocks and Internal Evolution(1999、Spinger、共著)、Technology and Innovation in Japan: Policy and Management for the Twenty-First Century (1998、Routledge、共著)、Innovation in Japan (1997、Oxford University Press、共著)などがある。

「楠木建の頭の中」というオンライン・コミュニティで、そのときどきに考えたことや書評を毎日発信している。
  オンライン・コミュニティ「楠木建の頭の中」

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講座趣旨

企業間競争が激化する中で、競争はハードからソフトへ、機能からデザインへ移り、高付加価値やデザイン重視の商品が求められています。つまり、価格、性能、品質といった「次元の見える競争」は限界を迎えつつあり、焦点はデザインやブランドといった「価値の次元が見えない競争」へとダイナミックに転換しているのです。例えば、自動車産業において基本性能が充分な水準を達した今日、競争の焦点は、クルマを買ったら生活がどのように変わるかといったコンセプトとそれを体現したデザインに移りつつあります。

では、どうしたら「見えない次元」の上に差別化を実現し、それを維持することができるのでしょうか。それには、古い戦略論に捕らわれてはいけません。

つまりこれまでの次元的な競争のルールそのものを破壊しなければなりません。「コンセプト」を創造する力、「その製品やサービスは顧客にとって何なのか、何のためにあるのか」を見出し、顧客に見せる組織能力と構想力が求められているのです。
 本講座では、競争の新しいフェーズを切り拓き市場を捉えている企業の経営者あるいは実務家をゲストに招き具体的な事業戦略を伺うとともに、モデレーターである楠木氏が成長の課題に鋭く切り込み、新たな戦略の構造を明らかにします。加えて、見えない次元の競争において鍵となるコンセプト創造力、構想力とはいかなるものかを学びます。第一線のプレイヤーはもちろん参加者との幅広いネットワーク構築も魅力です。


開催実績

伏谷博之 (タワーレコード株式会社 代表取締役社長兼CEO)
楠木建 (一橋ビジネススクール教授)
開催日 :  2006/03/09 (木)

井手光裕 (株式会社リアラス代表取締役社長 兼 CEO)
楠木建 (一橋ビジネススクール教授)
開催日 :  2006/01/25 (水)

募集要項

日時 2006年04月25日 (火)  19:00~21:00
受講料 18,000円
定員 50名

※定員になり次第締め切らせていただきます

主催
  • アカデミーヒルズ
会場 アカデミーヒルズ49(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー49階)

※都合により40階に変更する場合があります、受講生には直接ご案内いたします。


石倉洋子のグローバル・ゼミ
六本木アートカレッジ
Friday Night
六本木アートカレッジ
66 BOOK CLUB